危険だからとお義兄様と一緒に寝ることになりました
私は翌日温かい温もりの中で目を覚ました。
眼の前には大きな身体がある。
私はその体に抱きしめられていた。
お義兄様だ。
体格や匂いですぐに判る。
お義兄様は甘い匂いがするのだ。
感じも私に対する態度もとても甘い。
私はギュッとお義兄様にしがみついた。
「お義兄様」
少し呟いてみると
「んっ、エリ、起きたのか?」
お義兄様が声を駆けてくれた。
「うん」
私は顔を少し上に上げてお義兄様を見上げた。
「エリ!」
お義兄様はそう言うと、私の唇を奪おうとした。
「ちょっと、エリ、いつまでイチャイチャしているのよ」
セッシーの冷たい声が響いたのだ。
「えっ、セッシー!」
私はその声を聞いた途端にガバっと布団から起きた。
そこは見慣れたお義兄様の寝室だった。
そして、そこには何か怒り顔のセッシーとその横には疲れ切った顔のセドリックがいた。
「な、なんであなた達がここにいるの」
私が慌てて聞くと
「何言っているのよ。あんたがレオンハルト様と一緒に寝るって言うから、仕方無しに、侍女と騎士が交代で見張りにつくことになったんでしょ」
「それは私が言ったのではなくて、お義兄様が言ったんでしょ」
私が訂正した。
「これだけ警戒していたのに、チエナの暗部を入れてしまった。宮殿の警備も100%は難しいから俺がエリを守る」
と、お義兄様が言って、
「夜もこんな危険な状態でエリを一人で寝させられない。俺と寝る」
そう言われたからそうしたまでなのだ。
アリスに延々と抵抗されたけれど……
あの襲撃の後は大変だった。
私は助けに来てくれたお義兄様に抱きついた。
そして、お義兄様とキスしたところまでは良かった……いいいや、良くない!
セッシー達の前でキスしてしまった。
また、後で、散々シャロットやナディから色々言われそう……
お義兄様の攻撃は宮殿を大きく破壊していた。
私の居間をぶち壊し、隣の塔まで穴を開けてしまっていたのだ。
修理するのが大変そう。
それも含めて、私とお義兄様がキスしている所にアリスが怒り心頭で雷を落としたのだ。
それから私達は延々1時間くらい怒られることになってしまった。
その間に騎士団によって取り調べは完了した。
と言っても直接の犯人のヤンはお義兄様の怒りの爆裂魔術を受けて消滅していたし、マノーはほとんど何も知らなかったのだ。
ライーサの発言で少しはチエナの暗部と関わっていそうな連中は捕まったのだが、今回ヤンの侵入を許してしまった。
「まだ、転移できる魔術師はいるかも知れない」
とお義兄様はとても神経質になっているのだ。
まあ、私もお義兄様の傍にいれば安心だし、昔からお義兄様と一緒に寝ることも多々あったから、何も問題はないと頷いてしまったのだ。
「レオンハルト様。結婚前の若い男女が一緒の部屋で寝るなど言語道断です」
アリスの雷がまた落ちたのだが、お義兄様は譲らなかった。
それで、前述のようにお義兄様の部屋に、私の侍女と騎士が交代で監視することになったんだけど……
「俺としてはもう婚約しているし、別にエリと男女の仲になっても全然問題ないのだが」
余計なことをお義兄様が言って、また、アリスの怒りを買っていた。
「でも、なんでセッシーがいるのよ」
私が聞くと
「あんたの侍女が少ないからでしょ。ライーサとアリスは疲れ切っていたから私が代わってあげたのよ」
セッシーが当然のように言ってくれた。
まあ、確かに二人が疲れているのはそのとおりだろう。
私が襲われたと聞いて飛んできた、お義父様が
「じゃあ、エリーゼ、お父様と寝よう」
喜色満面でお義父様が言ってくれた。
「絶対にダメだ! 父上はエリと血が繋がっていないだろう!」
お義兄様がお義父様に反対した。
「血が繋がっていないのはお前も一緒だろが」
「俺は小さい時からずっとエリと一緒に寝ているんだよ。父上が母上と楽しみたいからってエリを母上の部屋から追い出したんだろうが!」
「な、なんてことを言うんだ! 俺はエリがお前と寝たいというから仕方無しに認めたんだろうが……」
お義父様はそう反論するが、目が少し泳いでいた。
「良く言う。そんなことを言って父上は良心の呵責を感じないのか。母上とイチャイチャしたかっただけだろうが」
二人して喧嘩を始めてくれたんだけど。
「エリ、お前はどう思う?」
お義兄様が聞いてきて、
「お義父様、ごめんなさい。お義父様と寝ると緊張して寝れないと思う」
わたしは正直に話した。
「そら見てみろ」
お義兄様が勝ち誇った顔でお義父様を見て
「そんな、エリ!」
お義父様が泣きそうな顔をしてくれたんだけど……
お義兄様とは小さい時から何度も一緒に寝ているけれど、お義父様とは一度も一緒に寝たことが無いのだ。それに、一緒に寝たら、たとえ何もなくてもお母様に悪いような気がする。
私の返事にお義父様は泣く泣く執務室に戻っていった。
「ふんっエロ親父め」
お義兄様は言うんだけど、お義父様は邪な考えはないと思う。
お義父様は昔から私にとても良くしてくれているのだ。
私は着替えるためにセッシーと自分の部屋に戻った。
「うーん、レオンハルト様がなんで耐えられるのか良くわからないのよね」
私はセッシーが何を言っているか良く判らなかった。
「普通は好きな女が寝ていたら襲いかかるんだけど」
そこまで言われて私は判った。
「お義兄様は紳士なのよ」
「何言っているのよ。エリ。紳士でも普通は獣になるわよ。うーん、レオンハルト様があんたを襲わないのは、あまりにもお子ちゃますぎるからじゃないかな」
セッシーがムカつくことを言ってくれるんだけど。
そんな事無いわよ。私も女よ。胸無いけど。
サンタルでスケスケの寝間着着ていたら、お義兄様に襲われそうになったもの。
よし、今度迫ってみよう。
私は決意したのだ。
そのせいでお義兄様の睡眠時間が減るとは思ってもいなかったのだ。
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『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に【シーモア限定特典付き】 』
古里/おだやか
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/
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おだやか先生が可愛いエリーゼとめちゃくちゃ格好良いレオンを描いて頂きました。
感動の1枚です。
レーベルはリブラノベル
私自身二作目の商業作品という事で感激しております。
私がここまで来れたのは小説家になろうで応援頂けた皆様方のお陰です。
本当に有難うございます。
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シーモア限定SSシャロットの独り言付きです。
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