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11月13日
小説をゼロから書くのは、迷宮に一人で入っていくようなものだ。最初は、すでにある手がかり(個人的な経験や読書で筋、選択肢を築く)をもとに、出口や軌跡の意味を理解しようとしているが、少しずつ手がかりが増え、登場人物も増え、選択肢も増えていくことに気づき、気がついたら迷宮のど真ん中に迷い込んでしまい、彷徨いながら、どこか新しい場所に連れて行ってくれるようなアシでも掴めたくなり、そしてまた同じ場所に戻ってきたりする。しかし、迷宮の終わりは、決して出口への道を探すことに頼るのではなく、自己の消滅、作者としての「私」が揮散したようにその次元を去ることにある。
人生は秩序なき混沌に満ちており、私たちはみなジグソーパズルのピースに過ぎないのだ。




