執筆に悩んで、スランプに入り、私は琵琶湖を憂う。
作家業を長く続けていると、書きたくても書けなくなったり、書いていても全て没にして書き直したくなったりと、そういったスランプの状態が長く続くときがあると思います。
実際、私も色々と悩みながら、これが読者様にどう思われているかを気にして、書いていた作品をまた一から書き直したり、またはゼロにしてリセットする毎日が続いております。
そういう時、私は、"琵琶湖"を思い出します。
私が生粋の滋賀県民であるというのも理由の1つではありますが、実は琵琶湖というのは、創作活動において、これ以上ないくらい、素晴らしい場所であることを、声を大にして言いたい。
滋賀県民以外の人にとって、「滋賀県とはどういう県ですか?」と言われると、まず真っ先に思い出したり、あるいはそれしか思いつかないと言えば、やはり"琵琶湖"でしょう。
滋賀県の1/6の大きさという湖ですが、人によっては湖が滋賀県の半分を占めるだとか、あるいは滋賀県民は湖の中にいるだとかいう人もいるかも知れません。
あるいは琵琶湖の事を他県民よりも知っているであろう滋賀県民に聞いたとしても、恐らくは多くの人が"琵琶湖"と答えるでしょう。
そんな琵琶湖なのですが、実は琵琶湖、あるいは滋賀県を舞台にしたりする作品や、創作の糧となる要素が多く存在します。
まず、最初に紹介するのは、織田信長。
「歴史の武将の中で有名な人って誰?」と言われれば、やはり織田信長でしょう。
そんな織田信長を象徴する滋賀県の山城、それが安土城です。
安土城があるのは琵琶湖のそばの安土山なのですが、この城を築いた目的として、琵琶湖を用いて京都への攻めに用いれると言う事で建てられており、かの名将たる織田信長も、琵琶湖の有用性を認めていたのでしょう。
次に「偉大なる、しゅららぼん」。
この作品では、異能力を操る一族が戦い合うお話なのですが、その異能力のパワースポットとしての舞台が"琵琶湖"なのです。
異能力者としての力を引き出す水が、琵琶湖の水からつくられるという事になっております。
作者の中でも、「異能力者が争う地域と言えば?」で、琵琶湖を選んでくれたのでしょうか?
他にもこういう異能力が出てくる作品として、「葉桜が来た夏」という作品もあります。
この作品は女宇宙人と男主人公の掛け合いが面白い作品なのですが、その女宇宙人が乗っていたUFOが落ちたのが、我らが琵琶湖なのです。
しかもこの作品は、ライトノベルの中では、滋賀県の地名が一番出てくる作品でもあります。
琵琶湖に女宇宙人のUFOが落ちてくるというのは、いささか突飛な形にも思えるかもしれませんが、実は琵琶湖には古来より、天女伝説‐‐‐‐空から女の子が降ってくるという作品の舞台でもあります。
この作品はそういう所を現代版にアレンジしてくださったと思いますが、琵琶湖の天女伝説をライトノベルとして消化してくださって、滋賀県民としては嬉しい限りです。
このように、琵琶湖は、織田信長や異能力バトルもの、さらには空から女の子が降ってくるという「落ちもの」までカバーしている、素晴らしい地です。
そういった琵琶湖の事を考えると、創作の事を考えている自分にエールが貰える気がして、私はスランプの時に、琵琶湖のことを考えています。
以上、ちょっとした自分のスランプの脱出の仕方でした。