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願い詩

夜空に願う僕の詩

 ああ、失敗した……

 今も降り続く雨の音は、僕を嘲笑っているようで。

 上を仰げど、視界に広がるのは黒い雲。

 笑みが不思議と、口の端から溢れ出た。

 おかしい事など、有りはしないのに。


 神様なんかがこの世の何処かに存在しても。

 きっと僕を救いはしない。

 クソみたいな人生だ。

 剣も魔法も有りはしない。

 こんな世界なんて消えてしまえばいいのに。


 されど世界は回っている。

 死を願う僕もその歯車の一つだ。

 救いようの無い僕ですら。

 世界を動かす歯車ならば。

 それはそれで、生きる意味があるのかもしれない。


 ただ漫然と生きる人生だった。

 近道ばかりをいつも探していて。

 躓いてばかりの馬鹿だった。

 天気も心も、未だ雨。

 止まる気配はありそうにない。


 何一つできない僕だけど。

 逃げてばかりの僕だけど。

 濡れてしまった髪を掻き上げ。

 願いを一つ、雨に歌う。

 望みを一つ、神に伝う。


 晴れた夜空を見てみたいです。

 酷く惨めな、哀れな僕の小さな願い。

 不思議と心が落ち着いた。

 返事など期待していないのに。

 星空を望む僕がいた。


 間違いだらけの僕の人生。

 右も左も敵だらけ。

 無邪気さはいつか消え去って。

 芽生えた気持ちは、劣等感。

 もしも昔に戻れたのなら……


 やり直したいと、僕は願った。

 許してやりたいと、僕は思った。

 ようやく僕にも見えたから。


 落下していた雨が止み。

 凛として空気が変わる。

 瑠璃色に輝く宝石が、晴れた夜空に姿を見せた。

 恋歌と言うには違うだろうけれど。

 ロマンチックな星空を見上げて僕は歌った。


 僅かに溢れた月の光が、口ずさむ僕を淡く照らした。







ヲタク……しか思い付かないんだが。

んっふっふ、ヲタクの語源は『お宅』ですよ?


終わる

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