プロローグ〜戦力外通告〜
皆さん!お久しぶりです。またまた、新作です。前作も途中ですが、夢がまた転換されたので、こちらも気持ち新たに頑張っていきます。僕も中学までは、プロを目指してバスケをしていました。全国に行けなかったことで夢は潰えましたが…。また、頑張って書いていきたいと思いますので、みなさんも是非にお読みください。
それと、後書きは書かないことも多くありますが、ご了承ください。
「榊…今日からお前はニ軍だ…。」
え…。いつか言われると思っていた。最近のプレーは、一軍どころか三軍レベル。監督なりに俺に気を遣ってくれたのだろう。でも、それでも、今までチームに尽くしてきた俺を監督は見捨てないとどこかで信じていた。
実力で劣る俺は、一軍に残るために他選手を目立たせるプレーに特化したり、練習試合を組んだり、マネージャーの仕事の肩代わりなんかもやっていた。だからこそ、俺は、一軍に居続けられるものだと自分に信じ込ませていた。
「ようやくかよ!榊!お前は、実力不足なんだよ。」
「やめろ、瀧川。お前も榊に色々世話になっただろ!榊、お疲れ様。
後のことは、我々に任せてくれ。お前のことは忘れない」
皆、いい感じで送り出してくれているが、内心馬鹿にしてたんだ。俺が居る高校は県内でも有数の強豪校。推薦を行わず、入部試験に合格したものだけ入部することのできる。そのため、残った選手は、皆、精強だ。
俺も当初は、周りからもそう思われていた。女子からもモテた。でも、一年立つ頃には、実力の差が浮き彫りになった。俺では、スタメンどころか、一軍に残ることさえ危ない。そう思った俺は、事務作業をこなすようになったのだ。
「もういいや。」
俺は、疲れた。部活の中で、他人を思いやってたててやるのは神経を使う。ようやく、この作業から解放されると思うと嬉しくて仕方がない。
でも、この部活で一軍にいることは、プロや社会人チームからオファーが来ることに直結するんだ。それを捨てることは、大変だったけど、俺に向いていないと考えば、そう大変な事でもなかった。そんなことを考えながら、家に帰ろうとしていると…
「榊〜!!」
黒い影が勢い良く俺に向かってきた。こいつは、俺の幼馴染。名前は、
落合美穂。身長は低めなものの、元気一杯で、常に笑顔を絶やさず、
更に美少女であるうえ、周りを元気にさせてくれる事から、男女問わず大人気である。周りを笑顔にしてくれることからついた男女問わず大人気である。誰にも友達以上の関係を築こうとしないこいつが、俺には親みたいに世話を焼いてくる。正直鬱陶しいが、今はこの鬱陶しさが嬉しい。
「なんだよ美穂。俺は疲れてんだよ。」
「どうしたの〜笑笑。お姉さんが聞いてあげるよ。」
まぁ、こいつに説明しても何も変わらないのだが、今は、誰かに話を聞いてしい。仕方がないので、結果は見えているが、話すことにした。
「なにそれ?バスケ部最悪!榊こんなに頑張ってるのに…。大丈夫だよ。榊!私は、皆が離れていってもそばにいてあげるから。」
「ありがと。」
「どういたしまして。」
特に変わらない、いつもの会話。でもこんな会話が続くと考えてしまった俺もまだ、自分に酔っていたのだろう。すぐに地獄に落ちることになる。
次の日…
「榊!俺が美穂と付き合うことになったから、これからは、美穂に近づくなよ!お前の辛気臭さが移っちまったら困るし!(爆笑)」
「ゴメンネ♡だって、バスケしない榊なんてつまんないんだもん。」
何なんだ、こいつら?この雰囲気からして付き合い出したばかりではないだろう。ならなにか?俺を気遣って黙っていてくれたのか?美穂も俺に気付かれないように今まで通りの幼馴染を演じてくれていたのか…。
「わかった。」
もう嫌だ。なんなんだこの人生。俺が何をしたんだ。常に努力を欠かさなかった俺が、どうしてこんな目に合わなくちゃなんない。いや、こんなこと考えてるから会うのか。もうどうでもいい。俺も、人生も、バスケも、美穂のことも。うわの空で歩いていた俺は、信号が赤になっていると気づかず、横断歩道に侵入した。
「あ!危ない!」
その瞬間、俺の目の前に広がったのは、黒い海に星が散りばめられ美しいキャンバス。なんだ?事故にあって頭おかしくなったのか?そういや、体が動かない。俺の周りを救急隊員が囲んでいる。俺の周りには、海のように広がった血。そのまま、病院に運ばれた俺は、緊急的に治療が行われたが、当たりどころが悪かったのか、助からなかった。
(これはあれか?幽体離脱ってやつか。てことは、今の俺は、幽霊?)
シーンは移り、葬式の場面。式場には、家族、小中の同級生、バスケ部の面々。結構、多いな。皆泣いてくれてるが、バスケ部の面々は、違う。コイツラ笑ってないか?邪魔なやつがいなくなって嬉しい感じか?美穂はというと俺の体にしがみついて泣いていた。彼女が泣きながら言ったことを簡潔にまとめると、付き合っていたことは嘘で、俺にもう一度プロを目指してほしかったんだと…。わからないよね?あんな気持ちのときに言われて、なら頑張ろうにはならないよね?まぁもういいけど。死んじゃったんだし。その時だった俺の視界を真っ白な光が包んだ。その中で
「異世界転生ってご存知ですか?」