7、錬金魔道商店バニーラの無料提供による試験開店
リンデル)「何んだその棒読みは、お金に綺麗も汚いもないのだよ、だから領主と国に適当な理由を付けて土地を買って渡せば、後のリターンは大きいんだ王にも文句は言わせない、レシィさん頑張ってね。」
レシィ)「うわ~ん目が$になったロリ鬼がいるよ~。」
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レシィ)「では千尋様、ライアネ様の登録をさせていただきました、Ωランク更新は土地の受け渡し後になりますので、同じく3日後となります、それまでは自由に過ごしていただいて結構です、ライアネ様組合の規定の説明をさせていただきます、商品の買い取りは赤金3枚になりますどうぞお受け取りください。」
ライアネ「有り難うございます、説明の必要ありません馬車の方まで聞こえてましたから問題ありません、前もって言っておきます。」
「これから一般向けの食糧のみ全て無料で提供いたします。
これは千尋様の判断によるものです、なお浮浪者や奴隷にも無料で提供します。
店の前に篭がありますので好きなだけ商品をお持ち出し頂いても構いません、篭も無料で差し上げます。
出来合いのパンや料理は早めにお召し上がり下さい、硬いパン等は1ヶ月ほど日持ちしますので、旅をする方々には重宝するかと思われます。
ではこれから1時間後南門の外壁傍にてお店を開きますので振るってご参加下さい、混雑が予想されますが、焦らなくても品切れの心配はありませんので、のんびりとしたお買い物をお楽しみ下さい何度ご来店いただいても構いません、商品の転売も許可して下ります。
パン料理以外の食糧は半年から一年は日待ちします、これを約1週間行います、こちらチラシになります組合長にお伝えしてください。」
レシィ)「はいぃ~~っ?何ですかそれは?しかもこのチラシは紙ですよね?しかも薄い・・・はぁモウオドロキマセン、直ぐに告知する様にこちらでも手配します、字の読めない人達もいますので声を掛けて回るようにします。」
千尋とライアネは傭兵に事の次第を説明、混雑が予想される事、100人体制で混乱や争いが起こらない様に見張って貰うこと、場合によっては仲裁に入ってもらうこと、差別を許さないことを視野に入れて仕事に当たって欲しいとお願いする。
残りの100人は街の中にいる、字の読めない浮浪者やスラムの住人に呼びかけて回る、鉱山で働く奴隷や従業員にも声を掛け案内する仕事に就いてもらった。
アーベル)「いいねぇ~あのクソッタレな仕事とは違い、へへっこりゃ楽しいぜスカッとするね、久しぶりにやりがいのある仕事だぜ、うしっお前等店の方は任せたぜ、俺達は浮浪者やスラムの住人を引っ張ってくる、いいか丁重に扱うんだぞ、今はどんな奴でもお客さんだいいな!?、んで病気や怪我してる奴が優先だったよな。」
千尋)「そうよ、こっちの診療所の方に運んで貰えると助かるわ、ベッドに寝かせて貰えれば後はこっちで治療するから問題ないわ。
延長で1週間の雇用期間になってしまいましたけど、報酬は赤金1枚、宿と食事の保障はしますのでよろしくお願いします人集めをそちらは任せますよ。」
傭兵達)「おう!任せとけ!」
ライアネ)「千尋様、宜しかったのですか?無料開放すれば悪人も増えますが?」
千尋)「むしろそれが狙いよ、私は特許をとって適性の基本価格を提示しておいてあるの。
特許をとった私が狙われるでしょうね、うふふ面白いわ向こうから態々(わざわざ)やってくるんだから楽しみね。」
「これがこの世界に定着すれば安定した生活はできる筈だから。
後は個人に対する給料だけど、これは弄る必要が無かったよ、流石に驚いた。
給与がキチンと計算されてたわ、お店に関してのみだけど。
組合のクエスト報酬はかなり適当だったし、報酬に見合わないものが多すぎるわね、無駄に報酬が多いのも在ったわどんぶり勘定すぎだけど、この世知辛い世の中だと仕方ないのかもね。」
転売する金額の設定は、暴利を貪ろうが販売する人達の問題なので関与はしない。
千尋は商品の一覧を組合に渡した。
この辺りの食糧事情は貧しすぎた、下級のメロンには値が付いていたが、中級メロンには値が付いていなかった、それは値が付けられないからであって滅多に手に入らないのが原因。
高級なものは殆どが献上品な為、値が今まで付けられなかったと言う。
一般の豆類も安すぎて特許に出されていなかった、今で言う物々交換が多かった、しかもkg測っていくら?売りも無かった、パンも含めほぼ丼勘定だったのが理由だ。
運のいい事に計り売り天秤は存在していたのでまだよかった。
千尋は殆どの物に金額を提示、kg売りも含め一般市民でも気軽に買える様にしたのである、これはあくまでも、千尋のお店として販売する食糧に対する値段で在る。
食糧の買取仕入もトン・キロ・グラム・数量で限度額が指定する事で安定を測った、少なくともそういった概念が在るだけでも救いはあったと思われる。
勿論時期によっては価格高騰や下落も起こるのでその辺り値段交渉は本人達が行なえばいい。
物々交換、競りオークションは指定金額の対象にならない、購入者は指定金額よりも高く買う事は出来るし値切る事も可能。
唯一金額指定出来ない物があった、それは塩を含めた調味料と香辛料関連、この辺りの地域では完全なるどんぶり勘定、金額がどれほど付いているのか全く分らなかったからであった、売ったら赤金の億単位で返ってきたからだ、調味料、香辛料は古い時代なら黄金と変わらないが金貨が黄金なので、さしもの千尋も大困惑、この星では調味料と香辛料が貴重すぎるようだ。
なので千尋は開き直った
千尋)「セコイかもしれないけど資金に困った時、香辛料を売ろう。」
ライアネ)「それが宜しいと思います。」
千尋)「今回は食糧だけじゃなく作物の種と肥料、腐葉土を放出するから、農家の方も少しずつ実りを多く得られる様になっていくよ、人も沢山集まって来たし後5分で開店ね。」
千尋が取り出して設置したハウススーパー、錬金術で中を空間拡張を施してあり中は300人は入れる仕様になっている、今回は出来合いの持ち帰り食5種類、赤飯、シチュー、サンドイッチ、柔らかいパンとフランスパンとなっている、陳列は、穀物、作物、果物、ダンジョン産のオーク肉、ファンブルホーンの牛肉、兎肉と、コケットの鶏肉を加工してこれらを無料で放出する。
品切れになる事は無く転送付与された魔法で新たに陳列されていく。
商品は日の本の倉庫から転送されて来る。
日の本に移り住んだ者達が、毎日収穫した果物や作物、ダンジョンで狩ったモンスターを解体し加工し拡張倉庫に運び入れているので、既に数百年分の食糧が溜まっている状態なので、品切れになる事はマズあり得ないのだ。
雑貨品、武具等は対象外となるので倉庫ボックスにしまってある、馬車は盗まれない様に傭兵達が見張っている。
更をに隣にはホスピタル(総合病院)が設置してあるこれも同じく空間拡張を施して在る、準備が整い開店となった。
千尋)「本日はご来店いただき真に有り難うございます、混雑を避ける為一般の購入者を優先させていただきます。
商人や酪農や農業をしている方は、こちらのカウンターで受付をいたします。
売りたい物があれば適正価格での買い取りも行って下ります。
持ち込みによる買取の際は鑑定用の魔道具を使って鑑定いたしますので不正などが無い様にする為、今回は特別に組合長と数名の組合員が1週間立ち会いますのでよろしくお願いいたします。
仕入に来られている方はお品書きをお渡ししますので、欲しい商品にチェックを入れ、必要な数を記入し番号札を受け取ってお待ち下さい、積み込みは傭兵の方々が行います、積み込みの際はご本人様による立会いをお願いいたします。
注意事項を申し上げます、罵倒差別、暴力、刃傷沙汰等があった場合は当店を2度と利用できません、これは組合にも了承を得ています、規則が守れないのであれば組合から金銭又はランクの降格による罰則を受けます、この事を踏まえて節度ある態度で買い物を楽しんでください。」
「では錬金魔道商店バニーラへようこそいらっしゃいませ。」