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サロメ再びの件

今日は長いので2話に分けました。

やっぱりサロメ書きたかったので深刻な話は後回しで。

今日もよろしくお願いします!

どうしてこうなったんだ?

どうして?


「だから、それ、使っていいって言ってるでしょ?」

「いえ、でも、これはやっぱりサロメ様の方が似合いますから・・・」

「なに?私のじゃ着れないって言うの?」

「あ、いえ、はい!ありがとうございます!では、早速・・・」

「着せてあげるわ」

「いえ、大丈夫です!ハイ!大丈夫ですから、自分で着れますから、ハハハッ!」


だから!なんでこうなってるんだ!?


何で俺はサロメのピンクのネグリジェ押し付けられてんだよ?

それもちょっとエロイんだけど?その・・・肝心な部分は透けてないけど・・・その・・・その他は着ていない感じだよね?ビキニ状態だよね?それもハイレグひもパン見えてる状態・・・

それでサロメ、お前は何で色違いの水色なんだよ?エロいだろうが?

って!!それよりもっと今、俺は危機なんだが!?


今日からカシューダ宮殿内の部屋を使う事になったんだが王族の俺はなんと、サロメと同部屋でベットインだ。それも天蓋の付いたお姫様ベット・・・まあ?二つベットがちゃんとあるだけマシか・・・

別に隣の別の部屋の普通のベットで良かったのに。ほんとにほんとに良かったのに。

セルフィ除けだと言ってサロメと同部屋にされたのだ。

そんでもって隣の両サイドの部屋には護衛のバルトとフリードが。向かいはハルクが部屋を陣取っている。

アレンとダンはもちろんそのハルクの両サイド。


じゃあ?同じ王族のセルフィは?ってか?


中央大広間を挟んだ奥の間にある、もとホメロス王の部屋を陣取って使っている。

いろいろ調べものもあるのでちょうどいいそうだ。

絶対、俺は無理!!ホメロスの魂が残っているようでこの宮殿も本当は嫌なんだよなぁ・・ほんと。


やっぱりセルフィはちょっとと言うか、かなり危ない奴だよね?


「サ、サロメ様、何を・・・」

「いいから、動かないでよ?上手くできないじゃない?」


久しぶりに湯船に入れてさっぱりしたからすっぴんでいいのにさっきからドレッサーの前に座らされてサロメが化粧水を塗ったり俺の髪を一生懸命ブラッシングしてくれている。


まぁ、別にいいんだがその髪を捻じってバレッタまでつけ始めたんだけど・・・

俺、ひょっとして今、サロメのり〇ちゃん状態?


「あの~、サロメ様?私がサロメ様の髪、()きましょうか?」

「いいの、私は。必要ならフリードがいるわ」

「フリード様、そんな事迄するのですか?」

「ええ、当たり前じゃない?」


え、当たり前なの?そうなの?凄いな、お姫様・・・


いや、陸軍大将のあのごつい体躯のフリードだからそう思うのかな?

あの無表情な淡々とした感じでサロメの髪セットって・・・ちょっと、ウププだ・・・


「貴方の護衛も身の回りの事はするでしょう?」

え?カレブ?カレブにそんな事させた事ないぞ?


「い、いえ?」

「何、笑ってるのよ?なら、どうやって着替えるのよ?貴女?」

「あ、いえ?まさか・・・?フリード様が服着せるのですか?まさか!あ、ちょっと、笑えます。フフッ」

「・・・・軍服、どうやって着てるのよ?毎日」

「え?軍服?今日来てた軍服?」

「そう」

「自分でですが・・・?」

「嫌だ?嘘、おっしゃいな?」


しばし、俺が鏡の中のサロメを見て顔がひきつる。

そんな俺を見てサロメも手を止めた。


「・・・・・あのう、本当に?本当にフリード様が毎日着つけられるのですか?サロメ様に!?」

「・・・・・本当に自分で着てるの?一人で脱いだり着たり自分で出来るの!?」


同時に発した言葉にまた二人唖然とする。


「「嘘っ!!」」


ドレッサーに映ったお互いの驚いた顔を見て固まった。


「お姫様なのに?お姫様なのにお付きの者がしないの?バルトはしないの?」

いや、いや、いや、んなことさせるわけないから!!

「いえ、そんな事はさせたことありません。と言うか、小さな時から自分でやってましたので。さすがにドレスは無理ですが。それでも侍女ですし」

「あら?貴女、フリードと同じ平民出身なの?」

「いえ、これでも一応、侯爵家の生まれなのですけどね?フフッ、良く見た目と違いお転婆ですわね?と鼻で笑われますが・・・」


「そうね?貴女の王子が『僕は妻のシルフィーヌしか抱けない』って言うからどんな凄い美女かと思ったらまだ子供のくせに生意気なのが来たじゃない?」


「え・・・レオリオがそんな事・・・言いましたか・・・」


あ、この間の『お見合いでいきなり髪バッサリ事件』の事だよね・・・


「ええ、凄い屈辱だったわ・・・!!この私に『君では無理だ。僕は君には男として役に立てそうにない』って!!バカにしてっ!!」


レオ・・・俺が今、後ろからブラシで連打されたらお前のせいだからな・・・

それに何ハッキリ恥ずかし事言ってくれてたんだよ!?

俺、さすがにそれは恥ずかしいよ・・?

恥ずかしくて帰りたいよ・・・


それに!こ、怖い・・!鏡に映るサロメの顔が怖いっ!!

怖いよ!!俺の髪に香油を丁寧に塗ってくれてるのだが髪の毛、引きちぎられないかな・・・俺・・・


「あ、あの、サ、サロメ様・・・もう、いいでしょうか?ありがとうございます・・・」

「ちょっと!まだよ!動かないで!それに貴方のお兄様でしょ!?あの時のもう一人の銀髪の人!」

「あ、はい・・・」

ルカだよね?・・・それにルカもたしか・・・『髪バッサリお断り事件』・・・


「『私も決まった相手が国にいますので』って!!バカにしてっ!!」


いや、それ、サロメ、普通に本当の事言っただけだから、レクサスの事だから本当に。


「いえ、あの、兄は本当に」

「ハルクにちょっと似てていいなぁって思ったのに・・・」


えっ?ハルク?

あれ・・・?何か、下向いたぞ。何?その唇尖らせて頬染めるやつ?凄く可愛いいんだけどな?そのしぐさ、ああ、アイリーンに似てる?


「え?ルカ?ですか?・・ハルクに似てる・・?」

どこが・・・???


「似てるわよ!!もうッ!!私、銀髪に憧れてるのよっ!!だって、凄く、綺麗じゃない・・」


銀髪・・・!?


「・・・ああッ!!そ、そうですね?確かに兄のルカもハルクも綺麗な銀髪ですよね?」


そうか!!レオも白金髪(プラチナブロンド)だもんな・・・?本当に綺麗な髪がすきなんだ・・・

あ!だから俺の金髪(ブロンド)・・・


「サロメ様の赤い髪もとても素敵ですよ?」

「フ、フン!!別に?赤だって綺麗だって知ってるわ。カルロスお兄様もセル兄様もいつも撫でてくれるもの。姉様だって美しいって言ってくれるし。それに・・・それに貴女のバルトだって綺麗だもの・・・」


しっかり俺の髪を手で撫でながら頬を染めてソッポを向く。

お?悪役令嬢、お約束のツンデレキャラですかね?サロメは。


「ふふっ、本当に。サロメ様もバルトも本当に綺麗な夕日のような美しい髪ですものね?それにバルト褒められるのは嬉しいです。彼は自慢の親友ですから。ふふっ」

「・・・・婚約者なのでしょう?彼も」

「あ、ハイ。求婚はされてます。けど、今は王子と婚姻契約中ですし」

「それ、自慢なのかしら!?」

俺は振り返るとブンブン手を振って否定する。

「あ、いや!本当に困ってるんです。二人共素敵だし・・・あ!」

「まぁ?嫌味ね、それって!!苛めてやろうかしら?!」

「いえ!本当に!本当に!」

ブラシを振り上げないでよ!サロメ!


「じゃあ、無理矢理なの?王子との契約って?」

だから、何でそんなに興味津々なの?それになんでまたバレッタとって小さなピンクのリボンをいっぱい俺の髪に飾ってるの?

「えっ・・・?いえ・・・?」


「じゃあ??貴女の好きなのはどっち?」


えっ!?いきなり恋バナって・・・・


「・・・・あの・・・その・・・」

それ?今、まさか、正直に言わなければダメなのか?

「あ、あの?」

「って、簡単にわかれば苦労しないわよね?自分でも嫌になる時があるわ・・・」

「え?」

何?その遠い目は・・・?サロメさん?


「好きな人は振り向いてくれないのに全然その気の無い人は求婚してくれる。望まれて行くのが一番幸せなのだろうけど・・・やっぱり、好きな人がいいじゃない?夫にする人って・・・」


ああ、そうか・・・サロメが好きなのはハルクだもんな・・・?


「やっぱり、好きな人は諦められませんか?」

「・・・・お姉様には幸せになって欲しいのよ・・だから・・・」

ああ、アレンと同じなんだな・・・サロメも・・・


「サロメ様ならたくさん求婚されてるのでしょうね?あ、アレン!アレンも綺麗な金髪(ブロンド)ですよね?そうだ!レイモンドも!」

「え!!」

鏡の中のサロメの顔が固まる。


「ん?」

なんだ?俺、おかしな事言ったか?


「い、嫌だわ、レイモンドの話なんか(わたくし)してないわよ!なんで、レイモンドなんて!」


何だ?その反応?何でそんなに顔真っ赤なんだよ・・・?・・・まさか・・・?まさかね!?


「え?レイモンド?アレンじゃなくてレイモンド?ハルクじゃなくてレイモンド?」

「え!?レイモンドなんて言ってないわよ!!それに私、サンダー兄弟には嫌われてるから・・・」

「え!?」

「え?あっ!!・・・もうっ!ヤダッ!!何の話よ!!」


ってほんと、何の話???







続けてどうぞ。


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