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面白くない件

うわあぁぁ、更新時間過ぎてました!

すみません、よろしくお願いします!

「・・・・・・・・アレン様が私を殺すのですか?」


「ハルクが君に執着するならね?アイリーンを振って、僕も振って、皇太子妃である君を皇帝を利用してまでわざわざ迎えに行く程、ハルクにとってシルフィーヌ嬢は大切なんだろう?何なんだい?ハルクにとって君って?」


「・・・私にとってハルクは兄ですよ。それ以上でもそれ以下でもない。さっき、申し上げましたけど?だから、恋人も嫁も有り得ない。それもハルクにはハッキリ言ってますがね?私自身はもっと違う意味で呼ばれたような気がしますがね?」


兄貴の身辺整理をする為だよ。例えばお前ね?絶対そうだし。


「・・・君も貴族らしくないね?ハルクも全然貴族らしくない。そして変にこの世界を達観している。とても22歳とは思えない。君もだ。子供とは、まして見た目通りの女の子とはとうてい思えない。君らは何なんだい?俺はこの世界でハルクと一番近いと思ってた。だけど君と接するハルクは今までの俺が知ってるハルクじゃない。そして君はそんなハルクとは同じ所にいるようだ。正直、嫉妬する」


アレンのその綺麗なブルートパーズの瞳が揺らぐ。

口元に微笑みをたたえながら。


ほう・・・?結構、鋭いじゃん?まぁ、嫉妬されるのはお門違いだけどな?


「・・・・・困ったな?正直、アレン様とは仲良くしたいのですが?同じ部隊ではありませんか?」


「正直、目障り。それに今から殺してやりたい相手とこれ以上馴れ合う気はない。かと言っていきなり、この場で切り捨てるわけにもいかないからな?邪魔なんだよ、お前」

嘲りのような表情が浮かぶ。


ふーん、随分、ハッキリ言うな?俺がどう出るか試してるのか?まさか、泣き出してもう、帰る!とか言い出すの待ってるとか?そんなにかわいい女の子じゃないのはまあ?バレバレか・・・

じゃあこちらも挨拶ぶちかましますか!


「綺麗な顔に似合わず陰険なやり方だな?優しくしといて一気に脅すって?ハルクと部下の手前、上手く俺と付き合う気がないのか?返答次第ではこちらもお相手しようか?」

俺はアレンを睨みながら佐伯亮の声で話す。それもかなり低い声で。


「ほう?怖くないのか?いい度胸だよな?それにそれがシルフィーヌ嬢の本性・・・・・って、『印』持ち・・・?お前、女なのに『印』持ちか?!」


ああ、瞳、光ってたか?ちょっとハルクに腹立ってきたからな?

何でこんな奴といきなり二人きりなんだよ!兄貴のバカ野郎!


「だったら何だ?」


「ハハ・・・女でなんて初めて見た?そうか、そう言う事か?」


「ふん、ハルクと俺にとって『印』は何の意味もなさないよ。それより俺に手を出して見ろ?その後、ハルクがお前を受け入れると思ってるのかよ?そう思ってるならアレンの頭は随分、めでたいな?」


「お前、いい気になるなよ?それに勝手に呼び捨てにするな!いけすかないガキだ」


「ああ、そっちもそれが本性?まぁ、いいけどな?勝手にするし。アレン、シルフィーヌって呼んでいいよ?それにハルク自身に身辺整理をさせるからもう一度プロポーズしなよ?それで振られたらそれはアレンのせいだからな?その時に俺をシルフィーヌを殺そうとしたら容赦しない。わかったか?」


「何だ、それ?勝手に決めるな!」


「提案だ。ハルクと上手くやって行かなければならないのはお互い様だろうが?俺がいるのはこの一年だけだ。その間にハルクには落ち着いてもらうから。アレンにはこの条件は飲んでもらおう」


「命令するな!」


「提案だと言っているだろう?いいか?お互い『印』がある。それが意味する事はお前だってわかるだろう?俺も部下や国同士の関係上、我慢をしているが必要ならばお前をこの場でためらいなく殺せる人間だと言う事を覚えておけ」


「言うな、小娘!!」






二人で睨み合ってると突然バタンッ!!とドアが開く。


「アレン、シルフィーヌいじめてないか?」


ハルク、バルト、ダンが帰って来た。


「今からいじめようとしてた所だけどな?」

「既にいじめられてる所だけどね?」


ハルクの問いかけにアレンと俺が同時に答える。


「ああ、仲よさそうですね?」

ダンがそんな俺達を見て微笑む。


「どこ見てんだよ?相変わらずダンは。調子狂うぞ」

ハルクに言われて不貞腐れたアレンがダンに当たる。


さっきのイケメン上司撤回。

お局様と新人研修生の実態だよ!俺、苛められる事決定だし!


「バルト、サンダー中将殿に私いきなり脅されたのよ?怖いわ~」 

「シルフィーヌ、顔、笑ってるから。それに中将殿を試しただろう?目が光ってるじゃないか?」

バルトがあきれている。


「あら?脅すんだもの。まあ、こっちも言う事は言ったけどね?でも、簡単に引っ掛かるし、アレン。案外真面目?」


「なっ!失礼なガキだな!」

アレンが俺に怒鳴り返す。


「おお、怖ッ!アレン、ハルクに嫌われるから!それにさっきの提案考えといてよ?」

俺はバルトの手を引きダンの後ろに隠れ、首だけ出してアレンに言い返す。


「アレン、子供相手に大人げない。ホント、ハルク絡むと冷静さ無くすんだから」

「なっ!ダン!お前どっちの味方なんだよ!」


「アレン、いい加減止めとけ」

ハルクがアレンに呆れ顔だ。


「何だよ!ハルク!元はと言えばお前が発端なんだからな!」

「何の話だ?」

「そうだよ!ハルクのせいだよ!ハルクが私を無理矢理連れて来るからアレンが妬くのよ!」

「だから何で俺で揉めるんだ?」

「アレン、もう止めなよ」

「シルフィーヌも止めろ」

ダンとバルトが呆れ顔で俺達を止める。


「ああ!もう、一年なんて待てるか!シルフィーヌ、今すぐ、片着けてやる!!甲板出ろ!勝負だ!」

「何だよ、人の話聞けないのか?アレンは?いいよ、勝負してやる」

「止めろと言っているシルフィーヌ、ハルクこれ以上アレンが言うなら俺が相手をするがいいか?」

バルトがハルクに振った。


「いや、バルト、認めない。アレン、勝手は許さない。仲間割れしてどうする。お前、これ以上言うなら暫く謹慎な?何で同じ中将なのか意味がわかるだろうが?」


「そうだよ?アレン。いい加減にしなよ?ハルク取られたからって妬かない、妬かない」 


「ダン!」


あ、アレン、マジ赤くなったよ・・・おもしろ・・・


「お前もだ、シルフィーヌ。アレンは俺にとって大事な部下だしダンと共に幼馴染だからこいつの気性は良く知っている。お前やバルトとも仲良くやっていける奴だ。だからアレンをお前の教育係に選んだんだ。アレンはこう見えて我が部隊では一番真面目で優秀なんだからな」


「こう見えては余計だ、それに勝手に教育係にするな」

「謹慎するか?アレン?」

「・・・・・ふん」

と抗議しながらそっぽを向いたがちょっとハルクが言った事が嬉しいのかアレンは大人しくなった。


「防衛本能だよ!それにそっちが」


「シルフィーヌ!いい加減にしろ!お前、前より性格悪くなってないか?」

ハルクが俺の言葉をさえぎる。


な、何だよ!

もとはと言えば兄貴が先にアレンに俺との関係を言い含めなかったのが悪いんじゃないか!

なんで俺のせいなんだよ!


「ええ!私、性格、悪いですから!でも、国では苛められた事なんてないんだから!」

俺も拗ねてバルトとダンの腕を引っ張る。


「シルフィーヌ、お前らしくない。どうした?」

バルトがそんな俺の顔を覗き込む。

「別に・・・」

俺もそっぽを向いた。


何だよ・・・面白くないな・・・








今日はなんだか歯切れが悪いシルフィーヌですみません。

読んで頂きありがとうございました!

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