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これって番の証なの?の件

今日も長い~!!

すみません、覚悟して読んで下さい。お願いします!

相当ショックだった。

嘘だろ・・・・ルカが俺を避けるなんて・・・・

涙がボロボロ流れ落ちる。


「違う、シルフィーヌ。泣くな。違うから」

「何で?何で?避けるの?お兄様、何で?」


涙が止まらない。

初めてだ、こんなこと。

無理だ、ルカに避けられるなんて。無理だ、無理!


「やだ、お兄様!」


「違う、わかったから。そこを動くな」

それでも顔を背けたままだ。


「お兄様、ひどい、私を見て?」


「違う。今お前に触れないだけだから・・お前、フェロモン出てるんだ。それも凄く。私でも押し倒してしまいそうだ。クソッ!妹になにを言ってるんだ!」


「えっ?」フェロモン?


驚いて涙止まったわ。


「いいから、大人しく待ってろ」

「私、臭いの?だから?だからなの?お兄様」

「違うから。笑えないシルフィーヌ。待ってろ」


凄く不安になってきた。


「やだ、やだ、お兄様、行かないで」


「止めろ。そんな声出すな、ムラムラする」


「ムカムカ?」


「お前、わざとだろ。いいから待っとけ」


「お兄様、一人にしないで。やだ、いつものように抱き締めて」 


「・・止めろ、本当に襲うぞ」

ドアを締める間際、赤い顔で凄まれた。


「・・はい・・すみません・・」


こ、怖い!魔王ルカだった。



くんくん自分で臭いを嗅いでみるが・・ふん?何も匂わないぞ?フェロモン?フェロモンって性的な物なのか?じゃあ異性を惹き付けるってやつか?何で?何でそんなの出てんだ?って言うか、どうしたらそんなの出せるんだ?・・・・あ~もうっ!ただでさえ色々ありすぎて頭ゴチャゴチャなのに。


レオリオ、ミシュリーナ見てどうだった?惚れてはいなさそうだったけど?

『セブンズ・ゲート』ってどんなゲームだった?主人公ロトって?『王の印』の設定は?

何でミシュリーナには印がなかった?ミシュリーナはヒロインなのか?

ゲームの世界が重なってるのはなぜだ?なんか訳でもあるのか?

レオリオ、本当にミシュリーナを抱いて捨てたの?

俺も?・・・・俺も捨てられる?・・・違う、今のレオリオじゃないって・・・・

ああ、でもじゃあ、アイシスの印はどこに?誰にあるの?

ああ、ダメだ、ダメだ、ダメだ。思考がぐるぐる廻る。


頭がズキズキしてきた。

痛い、痛い!何だ、これ?痛くて何も考えられない・・痛い!痛い!ダメだ、もう!・・・・頭が割れそうだ!!


我慢出来ずに長椅子に頭を突っ伏して倒れこんだ途端に俺の意識が途切れた。




セブンズゲート・・・・7つの徳の門。

この門をくぐる時、人は誰しも己の欲を知る。

あなたは己の何を見て、何を知るだろう・・・・

恥じる事などないのだ。人は誰しもその欲望に憧れ、渇望し、自滅するのだから・・・・

セブンズゲート・・・・7つの試練の世界。

この門を越える時、あなたは何を得て何を捨てるのだろう。

恐れる事などないのだ。それはあなたにとって必要であって必要でないもの。人はそうして年老いていくのだから・・・

7つの時を超え己を見つけた時それは・・・・

それは・・・・


ん?

何だっけ?何だったっけ?・・・・んー


ん?あれ?

頭・・痛いの・・ん?ああ、マシになったな・・・・

ええっと・・ああ、そうだ、俺、今、シルフィーヌだったわ・・・・

そうそう・・・・で、何だっけ?

あ、


「レオ・・・・」


「気がついたかい?シルフィーヌ」


「えっ・・・・・・ここ・・?」


どこ?レオリオ?何で俺のベットの横で仕事してるの・・?


「僕の部屋」

「えっ?!」


急いで回りを見渡し自分の格好を確認する。

服、服、あ、良かった、ネグリジェ着てる・・・・ん?ネグリジェ?


「嘘だよ。王宮のシルフィーヌの部屋。安心して。控え室で倒れてたから医者に見てもらったんだよ?」

レオリオがベットサイドに腰かけ、俺の顔を覗き込む。


「倒れて?・・・・あ、頭痛くなって・・そうなんだ・・・」


「頭?頭が痛いの?まだ痛い?医者を呼ぶよ。寝てて」


「あ、違います、もう、大丈夫」

俺は立ち上がったレオリオの手を急いで引いた。


「いや、心配だから。もう一度見てもらうよ」

「大丈夫、レオ。もう痛くはないわ。それより側にいて・・」


両手でレオリオの手を掴む。


「・・・・本当に大丈夫かい?」

「はい」

俺は笑って答えた。


「先生も心労かもって言ってたけど・・・・本当に大丈夫?」

「フフッ、レオ、心配性ね?ここ何日か眠れなかったからたぶん、ただの寝不足です。ごめんなさい。ご心配をお掛け致しました・・・・ずっと側にいてくれたんですか?」


俺がレオリオの両手を思いきり引くとレオリオの上半身が俺に覆い被さった。


「ああ、本当に心配したよ?僕のお姫様」


レオリオが俺のおでこの髪をかき上げ微笑む。そしてそっとキスを落とす。

「もう何も心配しなくていいよ?愛してるのはシルフィーヌだけだから」


その言葉に思わず嬉しくて背中に手を回したらレオリオがベットに潜り込んできて優しく抱き寄せられた。


俺はレオリオの胸に抱かれて小さな声で囁いた。

「私も。愛してる、旦那様」

顎を持ち上げられると愛しげに口づけられた。じっくり味わうようなキスで離してくれない。


「んっ・・レオ・・・・」

「・・僕の物だ・・シルフィーヌ・・離さないよ」

「離さないで・・・レオ・・あなただけ・・」

俺も笑って返した。


もうレオリオをとられることはないのだ。レオリオは一生俺のものなのだ・・・


「やっと、やっと言ったね?シルフィーヌ。ああ、離さない、何があっても君を離さないよ」


レオリオが俺を見つめてそう言うとおでこをくっ付けて蕩けるような笑顔をした。

その笑顔がとても愛しくてレオリオの顔をなで回したら俺の顔をレオリオが両手で固定し噛みつくようなキスされた。

息が苦しいくらいに唇を貪られる。


「んっ、もう、んっ、・・ん・・」

「愛してる・・んっ、好きだよ、かわいいよ、かわいい・・」


余りのキスの激しさに俺は無意識にレオリオの頭をかき抱いた。


「!!」


突然、熱くて気持ちが蕩けるような高揚感が身体中に入って来てふわりと浮いたような感覚に陥る。

レオリオの体重や体の形がリアルに自分と重なっている。

それがとても心地よくてうっとりとしてしまう。


どうやらレオリオの印に触ってしまったようだ。


「ごめんなさい・・レオ・・共鳴してる・・・・・・」

「ああ、僕が悪い・・けど、凄く気持ちいい・・君は?大丈夫かい?苦しくはない?」

「・・はい。あの・・・・恥ずかしいですけど・・その、レオと一緒みたいです・・」


うわ、恥ずかし、レオリオの顔見れない。凄く気持ちいいのがダダ漏れだ。


「・・・・・・・・あの、シルフィーヌ?君の印見ていいかな?」


「えっ?えっ・・・・えっと・・・・・・はい・・・」


レオリオがネグリジェのボタンを外すと左胸がそっとはだけられ、シルクのインナーをたくし上げられる。恥ずかしくて急いで右手で覆い隠すと左手を持ち上げられ裸の胸に顔を近づけられる。


「・・・シルフィーヌ!印が、君の印が変化しているよ」


「えっ・・・?」


「ああ、アイシスの印に似ている」


「うそ・・・・うそ・・・本当に?」


「ああ、ああ、シルフィーヌ。こんな嬉しい事はないよ・・君は本当に、本当に僕の為に生まれて来てくれたんだ。間違いなく僕の(つがい)だよ。嬉しいよ、嬉しいシルフィーヌ・・」


レオリオが俺の印に顔を付けて抱き締める。


凄く興奮してるがとても満ち足りた感情が雪崩込んで来た。

自分も驚きと嬉しい感情が抑えきれず泣き出しそうだ。


「本当?本当にレオの番なの?私・・・・」


「ああ、ああ、そうだ、そうだよ、シルフィーヌ」


「・・・・嬉しい・・・・」


涙が溢れてきた。

嬉しくてレオリオの頭を抱き締めた。

とても暖かい凄く満ち足りた波動が体に押し寄せ体が包まれる。

これが幸福な気持ちなら俺はずっとレオリオとこの気持ちを分かち合って行きたいと思った。




しばらく共鳴が治まるまで俺が泣き止むまでレオリオは俺を胸に抱き締めていた。


「本当は君をこのまま抱きたいよ・・・」

「えっ?・・・・あ、ん、えっと・・」

「いい。無理しなくて。今は体が大事だし。ルカ達も待ってるし・・・・・・・結婚式は早めるけど」

「えっ?法律変えちゃうの?レオ?」

「変える。あのねぇ?シルフィーヌ、倒れる前の君、凄く妖艶で皆、悩殺状態だったんだけど?」

「あ、何かルカが言ってましたけど・・私分からないんですけど・・?」


妖艶に悩殺!凄い!それ、凄い誉め言葉だよね?なのに何で怒ってるの?


「僕以外の前ではもう絶対あんな妖艶なのはなし。またあんなの他の男の前でしようものなら閉じ込める」


えっ?そんなにエロいの?俺?それでまたそんなに怒ってるの?


「えっ?やだ、レオ・・何でそうなるの?」


「あんなの襲ってくれって言ってるようなものだよ。あんな君を野放しになんか出来るものか。君はこれからどんどん綺麗になるのにあんなの使ったらどんな奴でも君の言いなりだよ。いいかい?君は僕の妻だからね?絶対使わない。わかった?」


「レオ・・そんな事言うのレオとルカくらいよ?心配しなくても私強いから襲うのも一苦労だし。レオリオ以外の人をいいなりにする予定もないですし?それに旦那様、良く聞いて下さい?貴方が心配するほど私、モテませんから・・フフッ」


「だから余計に心配なんだよ。君は全く分かってない。どんなに君を手に入れたい連中がいるか。もう本当に帰したくないんだよ?シルフィーヌ」


「ハイハイ。もう良くわかりました。レオ?貴方の目にはさぞかし綺麗な私が見えてるのね?恋って凄いわ?十分気を付けますから」


「早く僕の妻になってよ?あ、やっぱり今日はこのまま泊まろう?君を抱き締めていたいからね」

「レオ、ダメよ?それで済まないでしょう?私きっと抱かれちゃうわ?フフッ」


俺が笑いかけるとレオリオが頬を染めてマジ顔だ。


ヤバい、この顔は・・・


「・・・・シルフィーヌ、かわいい。やっぱり抱きたい」


こらこら、お前は・・・


「レオ、もう、ダメよ?帰りますね?」


ちょっと胸を押し離れようとした。


「やっぱり抱く」


「えっ?レオ・・んっ、レオ、ダメっ、止めてっ」


レオリオが俺を抱き締め直し、首に唇をはわす。

腰を抱き込まれ逃げ出せない。左手でネグリジェの上から胸を触られる。足を絡められる。

胸から腰に、腰からお尻を撫でられネグリジェの下に手が入ってきて足を撫で上げられた。


うわ、もう・・もう・・抵抗できないや・・・・


「レオ・・レオ・・お願い、逃げないから・・その・・優しくして・・お願い」


恥ずかし・・・ダメだ、恥ずかしくて俺は顔を両手で隠した。


レオリオが俺の胸から顔を上げ、ちょっと驚いたような感じがして動きが止まる。


「・・・シルフィーヌ!・・優しくする、ああ、もちろん優しくするから・・」


嬉しそうにそう言うとレオリオが胸の谷間にまた顔を埋めキスをされた。


何かもういいや・・・・いいよね?抱かれても・・・



突然、ドアがノックされた。

レオリオが止まり二人でドアを見る。


(わたくし)です」


王妃様だ!!


「はい!少々お待ち願います!」


俺が急いで声をかける。

レオリオも急いでベットから出る。俺も服と髪の乱れを整える。レオリオが寝具の乱れを直して俺に頷く。


「どうぞ」


レオリオがドアに手をかける前に王妃様が入って来た。


「まあ、シルフィーヌ、起き上がって大丈夫なの?」

俺に駆け寄り起き上がった俺の頭を王妃様が抱き寄せた。

「はい、陛下。随分楽になりました。ご心配ありがとうございます」

「ここではお義母様よ?シルフィーヌ、顔色がとても良くなったわね?だけど無理しないで今日は泊まりなさいな?レオリオには言い聞かせますからね?」 

「何を言い聞かせるんですか?母上」

「あら、いたの?レオリオ。シルフィーヌ襲ってない?」

「何を急に・・・・」

「フフッ、まあ、いいわ・・今回だけ陛下に内緒にしてあげる。でもシルフィーヌを泣かしたら我が息子でも分かってるわね?」


今、ジェスチャーで首切らなかった?王妃様・・・・恐いわ・・


「お義母様、何もありませんから。レオリオ様は心配で着いていてくれただけです」


俺はニッコリ王妃に笑いかけた。俺も共犯は嫌だからな。

 

「シルフィーヌはレオリオが本当に好きなのね。フフッ、早くお嫁にいらっしゃいな?」

「それは自分が言いましたよ。母上」


「そう・・・・先程、正式にシュナイダー伯爵家よりシルフィーヌに求婚の申し入れがありました。アントワート侯爵家も公認です。レオリオ、私は貴方の見方よ?」


「承知しております。陛下」

レオリオが臣下の礼をする。


「シルフィーヌ、貴女の気持ちが優先だけど私はこの国をレオリオと貴女に託したいの。分かって下さる?」


「ご希望に添えますように精進致します。陛下」

俺も頭を下げた。

2話に区切れば良かった・・・(反省)

今回もレオリオ王子はおあずけです!!

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