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大事な事ってなに?の件

今日はちょっとBL要素が・・・(って、軽いです。ソフトです。なんだ、程度です)

苦手な方は回避でお願いします。

大丈夫な方、よろしくお願いします!

「え~、私ってただの子供を産む道具???サロメ様、それって酷い!!」

「あ、違う、違う!本当に。お兄様、ミシュリーナといる時はまとも(・・・)なのよ?本当に不思議なくらい。それに大好きな研究をほっぽり出してつきっきりなんてね?私、こんな状態のセル兄様見るのは子供の時以来だからよっぽどなのよね?セル兄様にとってミシュリーナは」

「ああ、俺もそのことについてはそう思うな」

「なに・・・?それ?亮まで何いってるのよ!?」

「いや、本当。セルフィ、マジ、マッドなんだよ?なのにミシュリーナの前ではすっごく常識人?いや、立派な皇子?って言うか十分、エカテリーナ女王の眼鏡に(かな)うと思うよ?娶っちゃう?セルフィの事?」

「うん。私もそう思うわけよね?お兄様もちょっとは考えてるんじゃないかな?」


「え!え!それって、まさか、政略結婚!?」


「「とも言う!!」」

俺とサロメがミシュリーナの鼻先に人差し指を当てて笑いながら同時に叫ぶ。


「もうッ!二人とも!酷い!!本当に二人とも酷いよ!!」

するとミシュリーナの紗理奈はキィ~ッ!!と叫びそうな顔で手を振り上げる。

「って、冗談だよ、冗談!紗理奈。けど、結果そうなるだけで嫌いじゃないんだろう?セルフィの事は?」

「そうよ?本当にミシュリーナならいいなって・・・私だってその、普通はこんなに簡単には認めないんだからね?そうよ、お兄様を取られるなんて本当は嫌なんだから」

「けどさぁ?サロメそれって、マジ、フリードはどうなのよ?」


「亮!!フリード様もそうだけど私のトマはどうなるのよ!?」

「トマって?え?・・・誰、トマって?誰の事なの!?教えなさいよ!リョウ!!」

紗理奈とサロメがすごい権幕で俺に詰め寄る。


なんで俺なんだよ?





「リード?どうしたの?さっきからそんな顔して?眉間に珍しくシワが寄ってるよ?」

「・・・普通だが」

「それに何でこんな状態なのかな?」


ベットに仰向けに抑え込まれたセルフィの上にはフリードが覆いかぶさっている。

その右手でセルフィの細い小さな顎を掴み左腕はひじを立て身体を支えてはいるがその左手はセルフィの右手の指に絡ませている。


「・・・セルは」

「なに?僕は?リード?」

真剣なフリードの灰色の瞳がセルフィの瑠璃色の瞳を覗き込む。


「セルは一度も術をかけた事がないな?俺には」

「当たり前!かける必要ないからね?そんな事、いまさら聞く?」

「ミシュリーナにはどうなんだ?」

「しないよ?する必要がない。なんで?」

「ずいぶんと仲が良さそうだ」

「ミシュリーナは僕にとって特別だよ?リードが、って・・・んんっ?!」


いきなりフリードがセルフィを抑え込み噛みつくような激しいキスをする。

驚いたセルフィだが抵抗もせず素直にそのキスを受け入れる。

そしてフリードの背中に空いている左手を回し服を掴む。

キスに夢中になっていたフリードはその感触に我に返り、急いで顔を離した。


「・・・・・」


フリードが見下ろす先には紅潮させた顔のセルフィがいる。

「・・・あ、もう、いいの?リード・・・」

セルフィがせがむようにつないだ指先に力をいれる。



それを合図にもう一度フリードが唇を重ねるとセルフィは素直に答える。

しばらく激しいキスを2人は繰り返す。


そしてやっとフリードが顔を離すと苦し気に息を吐き出したセルフィがその瞳を潤ませて見上げた。

「・・・っ、はぁ・・・俺は・・・セル・・」

「これって・・・はぁっ・・・ホント・・・生産的じゃないよね・・・?男同士でのこの行為って・・・はぁッ・・・」

「ああ・・俺は・・・お前にそう言われることは覚悟していた・・・だが」

「ああ・・・・ん、だけど」

今度はセルフィの両手がフリードの髪を掴むと顔を寄せ、噛みつくようにフリードにキスをして、髪をかき乱す。

フリードも素直にセルフィのするがままにさせた。

身体が入れ替わり今度はセルフィがフリードの身体の上に馬乗りになるとフリードの身体をベットに押し付ける。

そしてゆっくりと顔を離す。

「・・・んっ・・・はぁ、凄く、生産的じゃない・・・けど・・・この行為はクセになりそうだ・・・・リード・・・」

そう言うとセルフィは見下ろしたフリードにはにかむ様に笑ったのだ。


その笑顔に息を切れ切れにしたフリードは思わずセルフィの腕を掴み引っ張るとそのたくましい胸の中にセルフィを閉じ込める。


「こうするのはセル、お前だけでいい。俺がこの胸に抱くのはお前だけだ」

「え?僕、子供産めないけど?」

「俺も産めない」

「僕は構わないけど・・・?リードがこうして僕を抱き締めてくれる方がいいよ?それに・・・」

「?」

「こんなに気持ちよかったならもっと早くすれば良かったね?キス」

「・・・お前、酔ったらしてるけどな?俺に。もっと凄いヤツ」

「え?」

「・・・やっぱりな。酔ってる時の事はまったく記憶にないんだな?お前」

「だって、リードだって、僕が生産的じゃない事をしないのは知ってるじゃないか?・・・それに・・・それならさ?もっと早くこうしてくれれば良かったじゃないか?酷いよ、リード」

「・・・・・もう一度聞くが、ミシュリーナは特別なんだろう?お前の」

「ああ、だってさ?だって、ミシュリーナは似てるだろう?フフッ」

「ああ・・・似てるな。そっくりだ」

「だからほっとけない。いつも僕達の後を一生懸命追いかけて来た小さなサロメに。だからさ?可愛くて仕方ないんだ、ミシュリーナって」

「だろうと思った・・・そうだな・・・ん、安心した」

「リード、ほんとめずらしい。表情筋、動いてるよ?フフッ」

「お前につられたんだろう」

お互い見つめ合って笑うとまた唇を重ねた。





「ミシュリーナのトマ王子にはまだ会ったことはないけどトマ王子の兄上には、ほら、この間の皇帝の在位10周年の記念舞踏会、あの時に挨拶したんだよ」

「それでそれで?」

俺の言葉にサロメが興味津々で頷く。

「スッゴク、スッゴク、色男だった!!もうね、クラクラした。浅黒い肌に真っ白な歯がキッラーン!!って、もう、その笑顔にやられた」

「ちょっと!どうして教えてくれなかったのよ!リョウ!見たかった、真剣、見たかったわ!その」

「サマ様」

「「サマサマ?」」

そう言って俺とサロメが紗理奈を見る。

「アスラン王国第一王子、サマ・デ・エフェラント・ラトーマ・アスラン。トマ王子のお兄様で私の将来の義理の兄でもあるわ」

「長いな~名前。覚えられん。ひょっとしてトマ王子も長いの?紗理奈」

「トマ・ドュ・サラート・マニ・アスラン」

「あ・・・思い出した、その方、確かお姉様のお見合い候補にいたわ。そうそう、すっごく恰好良かったのよね?姿絵が」

「え、マジ?サロメ様」

「ああ、でもお姉様その時は誰ともお見合いしないって断ったの。だから会ってないし何もないわよ?ミシュリーナ」

「んんん?トマ王子って、何歳なんだ?紗理奈」

「私と10歳離れてる。ハルクやアレンと同じ」

「22歳か・・・そうか、それは焦るな?」

「うん。焦る。正直、焦るの。だってトマ、サマ兄様よりモテるの・・・」

「うわぁお、マジ!?あれ以上ってか・・・凄いな、男の色気、ハルク並み?」

「うん」

「それは焦るわね。本当に」

「って、サロメ、レイモンドもモテるだろう?そっちも心配じゃないの?呑気にここ来てる場合じゃないだろう?」

「えっ!急に・・・なによ、もう、リョウ」

「そうそう。私もビックリしちゃった!サロメ様のレイモンド様ってアレン様とよく似ていて凄く綺麗な方ですよね?それにこの間」

「な、なに・・・!ミシュリーナ」

「私なんかにもとても親切に接してくださいましたよ?」

「あ・・・そ、そうね?レイモンドは誰にでも優しいから」

「紗理奈、レイモンドは悪い奴じゃないけど・・・その、なんだ」

「?亮?」

「サロメ・・・アレンが俺に言ったんだけどな?その・・・レイモンドは・・・結構、その、彼女がいるみたいだよな?その、毎日困らないみたいだよな?」

「なに?それって・・・亮、まさかレイモンド様にはサロメ様の他にも好きな方がいるって事なの?」

「いや、好きならいいんだけどね?その、夜だけの関係・・・てやつ?」

「え・・・マジ?亮・・・サロメ様?嘘でしょ?」

「あ、違うのよ?それ。本当に。レイモンドね?夜は近衛兵の部下達の奥方やご家族の方の相談に乗ってるだけなの。それも部隊長のお姉様の代わりとしてね?それでまだ若い部下の奥方なんか特に相談に来るそうだから勘違いされてるのよね?」

「え・・・マジ?マジでその言い訳信じてるの?サロメ?」

「あのね?私もね、その噂、聞いてね、お姉様に確かめて欲しいって泣きついたのね?するとお姉様が『私だとなぜか心を開いてくれない部下も奥方もレイモンドには心を開いてくれるみたいなの。上手なのよ?レイモンド。本当に部下達が困ってる事や不満事なんかを家族から上手く聞いて来てくれるし解決法もね?考えてくれる。だからね?部下の健康管理を含めて任せてるの』って言ったの」

「マジか・・・」

「なんだ。良い上司よね?亮、レイモンド様って」

「なんだよ・・・?アレンの奴・・・勘違いしたじゃん・・・」

「ちょっと、亮?何を勘違いしたの?アレンはなんて言ったのよ?教えなさいよ?まさか、アレン、人前では言えないような事言ったんじゃないでしょうね?」

「え・・・いや・・・えっと」





「!!」

「アレン、急になんだ?」


ハルクの部屋のソファでバルトと一緒に軽いカクテルを飲みながら話をしていたアレンが突然、後ろに振り返ったのだ。

「なんか・・・後ろで気配がしたような・・・?それに・・・なんか背筋もゾクゾクする・・」

「もう酔ったのか?アレンは。こんな軽いジュースで」

「部屋帰ろうか?アレン。送って行くよ?」

「ああ、いい。バルト。今日はハルクと寝るからいいんだ」

「アレン、バルトが悩むような事言うな。具合が悪いならサッサと自分の部屋に帰れ」






「何ていったのかしらぁ?アレンは?リョウ!吐きなさい!」

だから!なんで俺なんだよ!?

「わかった!わかったから胸倉掴まないでくれるかな?サロメ。それも両手で・・・それに凄く怖いからね?ほんとにちょっと、俺にレイモンドに近づくなって忠告しただけだからさ?アレンは」

「あの、アレンがそんな言い方でリョウを納得させたとは思えないわ!さあ、吐くのよ!!」


ちょ、ちょ、マジ、怖いんだけどサロメさん!!


「あ!!私も聞きたい!!聞きたい!!」

って、紗理奈!手を上げるな!お前も助けろよ!


「あ・・・あのぉ、その・・・ね?(はら)むって。(はら)むから寄るなって・・・」


「わぁお」


「な、な、なんですってぇッ!!!」





「!!!」

「だから、さっきから何だ、アレン?もうお前、早く寝ろよ?」

また急に後ろを振り向いたアレンの頭をハルクが軽く小突く。

「いや・・・ホントに寒気がしてきた・・・やっぱり俺、サッサと寝るわ。ん、ハルク」

「って、俺に抱きつくな!アレン!!」

「・・・俺、お邪魔だから部屋帰るわ」

「あ!待て、バルト。マジで冗談は寄せ。帰るならこいつを俺の腰から引き剥がしてから行けよ!?バルト!!」




アレン・・・八つ裂き決定だ。すまん・・・


大丈夫だったかな・・・?

今日も長文お付き合い下さり有難うございました!!

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