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いざ、タマリ王国の件

今日は『ウロボロス』についてで2話投稿で。(一部だけですが残酷な表現が出ます)

大丈夫な方よろしくお願い致します!

「うーん、もうタマリ王国に行くなんて・・・いいのかな?」


甲板の上から海を眺めていたミシュリーナが隣でレモネードを飲む俺を見る。

ここは帝国に向かう船の上だ。




今回の事では意外や意外、セルフィが早急に動いたのだ。


まずはダイナマイトの件ーー


シュナイダー家での製造過程・威力検査を見た途端に今ある物を含めこれから製造される物全てを帝国が言い値で買い受けるとオールウエイ国宰相である俺のお父様に契約を申し込んだのだがオールウエイ国自体が全てと言う事で難色を示し、では皇帝からの書状をもって再度正式に契約に訪れると言うことで一旦は収まっている。


次にカルマ王国の件ーー


この件は見過ごせば帝国にも被害が及ぶだろうと判断し帝国・オールウエイ国が共に協力し、常に情報交換とお互いの危機の時に軍の要請にも応じる事も約束した。


そしてミシュリーナの件はーー

ミシュリーナの境遇が自分と同じ事にセルフィ自身が同情して(二人とも何度も同じ不幸に見舞われながら転生を8回も繰り返してるからね)タマリ王国にミシュリーナを先に送り届けると申し出たのだ。


さすが、皇帝一族、実権ナンバー2の持ち主。

カルロス皇帝がこの件を任せたのはこう言う事だったのだなと合点がいった。

やる時はやるのだ、セルフィ、凄い!!




「うん?いいんじゃないかな?早くカルマ王国で保護される方がミシュリーナの為だよ?バカなヘイワーズが手に入れた髪飾りが偽物だと気づいてまたサルクドール男爵家襲ったら困るしね?」

「うん・・・それはね、そうなんだけどね・・・」

「それにミシュリーナがカルマ王国皇太子の忘れ形見なのは嘘じゃないし」

「それなんだけどね?オールウエイ国と帝国両方からの信任状付きって。信任状って『この子が本物でーす!』って証明してくれるやつよね?そんな物までつけてくれて偽者だったらどうするんだろう?私達の話、鵜呑みってどうなのかな?」

「ん?ちゃんと裏はとってあるよ?確かに俺と紗理奈が話した通りの歴史的事実はあったんだから安心してよ?タマリ王国皇太子は留学中にある国の女性と将来を約束して一時帰国した。そしてその女性は子供を授かっていた。けれど皇太子は国に帰った途端に病に倒れあっけなくこの世を去ってしまった。タマリ王国女王はその女性を探したがその女性自身が戦争に巻き込まれ行方がわからない。ただわかっているのは皇太子がその女性に託した女王の髪飾りだけって。ほら、ゲームの通りよ?って、ああ、ごめん。ミシュリーナのお父さん、お母さんの話なのに・・・」

「いいよ?別に亮が気にすることないわ。だって2人とも顔も見たことないし。それにそれってヒロイン、シルフィーヌの事だってイメージが強くて今でも私の中ではシルフィーヌの事なんだよね?だから余計に私でいいんですか?状態。それにDNA鑑定とかない時代だから仕方ないとはいえ髪の色とか瞳の色とか見て皇太子と全然違う!ってなったら髪飾り持ってるからそうだ!っていうのもなんだかねぇ?・・・それに思い出せないのよねぇ?皇太子の容姿とか、母親である女性の感じとか・・・って言うか、確かゲームの中ではそんな細かい設定自体なかったと思うのよ?」


「おお!開けてビックリ玉手箱!!」


「そうそう、呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!!って、案外パンドラの箱だったりしてね?」


「ええ?まさか・・・?」


「まあ、私はトマと出会えればいいだけだし。それにいつでも帰ってきなさいってサルクドールのお母様も言ってくれてるしね・・・だけど、ねぇ?亮・・・なんでヘイワーズは自分にも必要だって言ったんだろう?髪飾り」

「ミシュリーナの替え玉を使ってタマリ王国の実権握る為?国の乗っ取りと考えるのが普通だよね?」

「じゃあ?やっぱりカルマ王国が後ろ盾?」

「そうじゃなきゃ組まないよね?あの二人」


「んー、何かなかったかな・・・?何か?んー?お兄ちゃん何か言ってなかったっけ・・・?」

「なになに?何が気になるの?」

「だって、『印』の事だってそうじゃない?まさか亮と一馬の『印』が〝アスラ”設定なんてね?」

「アハハ、俺も一馬もアスラ=阿修羅ってか?天神、鬼神、武神てか?それも二人シンクロ型って・・・いつから俺達フュージ〇ン出来るようになったんだよ?阿修羅像には手も顔ももう一体足りないって。フフッ、面白いよね?田代監督、初めに作ったゲームがそんな修羅道の神達のバイオレンスゲームなんてね?」

「うん、笑える。だって、神話に出てくる神様達でヤクザ抗争みたいな話なんだから・・・フフッ、乙女ゲームの監督とは思えないよね?」

「けどそれさ?今回のゲームで出す?俺と兄貴、その気になったら仁義を切るのかな?おひけぇなすって!!って、笑える!!」

「笑えない、亮。マジ、国盗りってまさにヤクザの島取りと一緒でしょ?仁義な〇戦いだと思うのよねぇ・・・冗談抜きで」

「うわぁ、簡単に怖い事言わないでよ?俺も紗理奈も『乙女ゲーム』のキャラなんだから」

「なに言ってんの?帝国がやってるのはまさに国盗りゲームでしょうが?さてさて、タマリ王国と私、セルフィはどう使おうって思ってるのかしら?」

「セルフィも帝国の皇子だからねぇ?生半可には動かないのは確かだよね?ただ、俺も兄貴もオールウエイ国と一緒で目的は一つ。カルマ王国は潰す。出ないとタマリ王国も危ないしね?」

「そうか?そう言うことよね?私が女王になって国を継がなければならないのは?ああ、サッサと片付けてトマに求婚するぞ!」

「あれ?セルフィ、凄く紗理奈の事気に入ってるんだけどな?だって暇さえあったら紗理奈の横に来て頭撫でてるよねぇ?ちょっと恋に発展しそう?」

「え!!そう?そうかな?やっぱりそう思う?すっごくそれ、心揺れるわ・・・マジ、ヤバいわ、私!あ、でも帝国までの儚い夢で終わりだわ」

「なんで?」

「だって、フリード様いるでしょう?セルフィ」

「ん?二人の関係って〝悪友”なんだって。あくまで友情だそうだよ?いっちゃえ!いっちゃえ!紗理奈!」

「うわぁ、他人事(ひとごと)だと思って!亮」

他人事(ひとごと)だも~ん!って前こんな会話したよね?」

「止めとく。トマに会いたいし愛する夫はトマだけだもの。それにセルフィは子供な私が好きなのよ。『印』持ちって基本子供好きみたいよね?だって一馬もアレンもバルトも私の頭撫でに来るわよ?」

「アハハ、それ、何かシルフィーヌの頭も撫でに来る。なんだろうね?あれ。ああ、それで確かに紗理奈のトマ王子はこの世界存在するけどどうなのかな?本当にトマ王子が正解なのかな?『ヒロインのミシュリーナの運命の相手』は?」

「私は『印』がないからわからないわ。でもね?よくよく考えたのだけれど『印』に捕らわれる事はないと思わない?」

「捕らわれるのではなくてそうプログラミングされてるのだろう?」

「違うわ。亮。だから『ウロボロス』があるんじゃない?バグじゃないわよ?仕組んだのよ?お兄ちゃんは『ウロボロス』をワザとね?」

「『ウロボロス』の〝救いの印”はシルフィーヌの『勾玉巴』なんだよね?それって当然、決められた相手に与えらえた『運命の印』だと解釈するのが普通だろ?なら、もう逆らえないじゃないか?」

「そう解釈をしてはダメ。凝り固まった知識に捕らわれない、固定観念に惑わされない、亮。それはそう仕組まれた(トラップ)よ?もっともらしくそう思わせて考えを停止させてるのよ」

「だって歴史的事実があるよ?オールウエイ国の初代王の件もそうだし『ウロボロス』と呼ばれた男の話もそうだ。『ウロボロス』と呼ばれたその男は〝救いの印”を見つけられなかった。〝救いの印”が何かもわからなかった。そしてそいつが繰り返した事は他国の破壊だ。ありとあらゆる国の『印』持ちの王を殺しその者達の皮を剥ぎ取り自分が何者であるか、探し求めた」


「そして?そしてどうなった?亮、この世界はその殺戮者である『ウロボロス』にありとあらゆる国を潰されて今どうなってる?『ウロボロス』は帝国初代王の兄なのよね?」







    






大丈夫でしょうか?

よければ続きもどうぞ。

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