第3話 ウゼーヤツ
すみません。今回時間がなかったので短くなってしまいました
次回はしっかり書きたいと思います
次の投稿は来週になります
これからも是非ともよろしくお願いします
「どうだい?おいしいでしょう?」
「ああ、うめえなこれ」
出された豪華な夕飯を口に運びながら答える
やばいマジでうまい
肉を食べればジューシーな肉汁が口に広がっていくし
野菜を食べればシャキシャキと新鮮ないい音を立てる
「そうでしょうそうでしょう!いっやーうれしいなー」
「これお前が作ったんじゃねえだろ」
「野菜は私がとってきたんだよね!」
「そうか、どうでもいいな」
「あはは、冷たいねー」
今はあの後、少し仮眠をとって晩ご飯を頂いている
起きたら夜になっていたとは、魔力酔いは結構きついものだったらしい
で、目の前にはあのむかつく女
他は誰もいない、本当に静かだ
「おい、ほんとにここ誰もいないぞ?マジでそこは説明してくれ」
「ん~?別に説明するほどのことでもないんだけど?」
「不安だから説明しろって言ってんだよ」
「本当!?よっし、黙ってるわ!」
「こっの性悪女!テメーいい加減にしねぇと・・・・・」
「しないと?」
「・・・・っぐ。そ、そうだ!勇者の力でこの国吹き飛ばしてやるぜ!」
「うわ!すごい凄い!見せて見せて!」
立ち上がった俺に拍手を送る
バカにされてる気がする!?
「おい、魔法ってどうやって打つんだ?」
「あは!自分で大口たたいて人に聞くとか間抜けだね!」
「うっせえわ!いいから教えろ」
「いやー、無理かなー」
笑顔を絶やさずにすげなく断られる
「なんだよ。俺勇者だろ?どっちにしろあとで教えられるんだろうから別にいいじゃねえか」
「あー・・・・・。それならダイジョブだよ」
「あ?何がだ?」
「あんたに魔法を教えるつもりはないからね」
「・・・・・は?」
え?教えるつもりはない?
「お前何言ってんだ?俺勇者だろ?最前線で戦わないといけんだろ?」
「そうだねー、でもあんた魔法使えないからねー」
「・・・・はい?」
今こいつなんて言った?魔法が使えない?
その言葉に唖然とした
目の前のこいつが何を言っているのかわからない
「俺・・・・、魔法使えないのか?」
「そうそう。全然使えない」
コイツハナニヲイッテイルンダ??
頭の思考がオーバーヒートした
自分を指さして
「・・・・俺、勇者?」
「もっちろん!勇者だって!」
「・・・・魔法使えない?」
「イエーっス!」
「バカにしてんのか?」
「イエーッス!って笑いながら襟掴まないで!怖い怖い!」
襟をつかんで持ち上げると、足をバタバタさせて顔を空気を吸えないために真っ赤にした
このまま窒息させてやるか?
ある程度苦しめた後、手を放して投げた
席について乱暴にまた食事を再開する
「あれ?何も聞かないの?」
「聞いてもまともに答えるきねぇだろ」
「さー、どうだろうね?」
「死ね」
唇に指を当てて悩むハグリズに全力で殺気を向ける
自分の力が何かわかったらまずこいつに食らわせてやる
俺が視線を食事に戻して、また食べ始めると、彼女は何事もなかったかのように元の席に戻った
俺のイライラしている様子を見てニコニコし始めた
どうにかやり返してやりたい・・・・・。そうだ!
「おい、ハグリズ。そういえばここにいるやつは何でも言うこと聞くんだったよな?」
「うん、できることなら何でもするね」
「じゃあ今までの行いをまず謝罪しろ!」
本当は内蔵でも頂いてやりたいくらいだが、流石に良心が痛むので止めておいた
腕を組んで命令すると、彼女はポカーンと口を開けて俺を見る
ん?なんだ?またわからんぞ?
「なんだよ」
「いやー、そんなことでいいんだなーっていうか。以外に軽かったっていうか」
「俺は優しいからな!」
「あははー、台無しだねー」
鼻を高くして言うと、顔の表情は変わらないがそれでもあきれた様子が伝わる声で言われた
「てっきり裸でご奉仕しろとか言われるかと・・・・」
「ブフッ!おまっ!」
ちょうど口につけたお茶を思いっきり吹いた
「げっほ・・・。馬鹿じゃねえのかお前。んなことするわけねえだろ」
「えー?でも男の子はみんなけだものっていうしさ」
「理性位持ち合わせてるわ!!・・・・てかお前言ったらやるつもりだったのか?」
「そうだね。でもその場合国中に言いふらすつもりだからさ」
「なあ。これの何が居たりつくせりなんだ?普通に何もでき無くね?」
「ああ!それ私も思ったーー!」
「命令する。死ね」
「心中?」
「しない。一人で逝け」
「その場合あんたたぶん誰とも話せなくなるね!」
「っち!」
そういえばそうだった!こいつに話が通じるのは言語理解能力とか言ってやがった!
今更ながら思い出した
つまりほんとになんもこいつに出来ねえじゃねえか!
「・・・・あ?なんか音がするぞ?」
「ああ」
窓の向こうが騒がしくなってきたのを感じて、そちらを振り向いた
それに合わせてハグリズも同じ方向を向いて納得した様子で声を出した
「あれなんだ?」
「あんたのお待ちかねの人だよ?帰って来たんだね」
そうか、良かったこいつと二人きりとか、精神が持たない
あれ?俺が話せるのこいつだけだっけ?
結局駄目じゃねーか