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最初で、最後。  作者: 陽花瑠
第2章
10/12

不穏な影

――翌日。



「あれ、おかしいな。なんでないんだろう……」

いつも通りに起きて、いつも通りに学校に来た。

いつも通りの日常、のはずだった。


「あたし、もしかして下駄箱間違えたかな。うん、そうかも」


そう思って確認してみても、ここは紛れもなくあたしの下駄箱。

そもそも、体育用のスニーカーが入ってるんだからあたしのだ。


「おはよう美緒。……美緒?そんなとこに突っ立ってどしたの?」

「梨子。おはよ。や、なんでもない。行こ」

だけど、上履きを履いてないあたしを梨子が怪しまないはずなくて。

「なんでもないわけないでしょ。何があったの」

「……わかんない。あたしにも心当たりなんかないもん」

「そうなの……。じゃあとりあえずスリッパ、借りに行こう。それから昨日のこと聞かせてよ。その顔を見る限り、うまく行ったんでしょ??」

あたしが昨日宏翔に告ったこと、だよね。

梨子にはなんでもお見通しだ。

「うん、スリッパ、ね。てかどこにあるの」

「職員室、じゃないの?ワタシもよく分かんないや」

職員室に行ってスリッパを借りたいと言うと、変な顔をされたものの一応貸してもらえた。

その後梨子と一緒に教室に向かう途中、なぜか女子があたしのほうを見て何か話してる。

自意識過剰だって思えないくらいに憎悪のこもった目。

しかも、なんか派手な子が多い。

あたし、何かしたのかな。



――ガラガラッ



教室に入ると、一部の女子の声がスッと小さくなったのが分かった。

それでも違和感の正体を掴めなくて席に着いた。

授業の準備のために机の中から参考書を取り出そうと手を入れた。



――ガサッ



一枚の紙が出てきた。


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