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邪神 蚊帳の外  作者: トツキトオニ
復讐の追撃者
22/31

他人にとって致命的な間抜けな邪神様

 目を離した隙に何故か方城と戦闘になっていた上結果方城が死んでいた

 話して情報提供する前に

 ここ数日の監視が全く意味がなくなったという

 ついでに戦闘後何か門を開いて自分達を回収しろ的なことを叫んでいた

 現世ではいろいろあったようだ

 が、俺は殆ど蚊帳の外状態だ




『数日振りだな。もう方城を倒すとは早いじゃないか。俺の情報収集は無駄になってしまったな』

 門を開いてこちらに歩を進めてくる三人組にとりあえず声をかけてみた。と言っても従者二人は俺と話をする意思は無いようなので必然的に姫一人と、になるが。

「ええ。貴方の力、存分に使わせてもらいました。あの下種な教師とホウジョウとでは剣の効果の強弱がありましたけど。やはりホウジョウと最初の男とでは力に差があって剣の能力の効きが違ったのでしょう。まあ、遅くても早くても最後は死を与えられましたが強力な力を持った相手にはまるで効かないということがあって欲しくはないですね」

 ……戦闘を見ていないので全くよくわからないから答えられなかった。たぶん正直に言ったら殺されるかもしれない。

『そこはよくわからん。そもそもお前達に対する能力付与の内容は正直自分以外の何かに言わされたようなもので俺の意思は関与していないからな。文句はそいつにでも言ってくれ』

 一応誰かに責任を丸投げしてみた。本当にあの時は勝手に誰かに操られて口が動いたようなものだし間違ってはいない。

「はぁ。なら貴方に礼を言わなくても良いですね」

『そうだな。それで問題ない。で、次は14人の男子か』

 これ以上引き延ばすのは良くないな。話をメインの議題に持っていこう。

「ええ、意思は無いようですけど、呪いの武器と防具と融合して強力な戦闘能力を持っているのですよね? 精神が死んで能力は無いようですけど」

『ああ。今まで見たところ能力らしきものを使った様子はなかった。おそらく能力は無いはずだと言いたいが断言は出来ん』

 本当にこれに関しては断言は出来ない。正直あいつらの行動原理すらよくわかっていないという有様なので役に立つ情報提供なんて14人の男子に関しては無理そうだ。

「そうですか」

『正直よくわからん。ただ、戦闘時に王国の兵を多く見かけるようになった。おそらくはもう王国領に入っている可能性は高い。だからどうしたという感じだがお前達、王国が滅びるなら様子見で良いなとか思っていたりするか?』

「既に帝国は崩壊、対立も何もあったものではありませんが。正直に言うならどれだけ被害を蒙ろうとどうでも良いです。が、それ以上にあれらを放置する気も起きません。が、あれらの移動方法は極めて特殊だという話を聞いていたので、確実に遭遇するにはここの門を使った方が間違いがないだろうと判断したのでここに来ました」

『なるほど。まあ作戦立てるなり体を休めるなり好きにすればいい。流石に自室や重要そうな資料もある書斎は解放出来んがそれ以外はまあこの屋敷が起こらない程度に好きに使ってもいいんじゃないか?』

「ええ、ありがとう。短い間世話になります」


 特に何かをやるわけでもない。皆死霊なんだから物を食べる必要がないから食事を用意する必要もなし。何かどこかから見つけ出したティーカップで姫に茶を入れていたりしたが特に俺が三人に何かを頼まれた覚えはない。

 しいて言うならミリアージュとかいう魔導師の少女に神の~シリーズを貸してくれだとか他の小説を貸してくれとか言われたことくらいだろうか。無表情だが男同士の小説を一番熱心に読みこんでいたような気がしないでもない。執事と俺を交互に見つめるのは寒気が走るから絶対にやめろ。骨とおっさんとか誰得だと声を大にして言いたい。



『世話になりました。門をお願いできますか?』

 門の再使用が可能になったのは姫の回収で門を開いてから七日後だった。短くそう言って門の前に立つ三人は屋敷に滞在していた時に漂わせていた気怠さを微塵も感じさせない鋭利な雰囲気を漂わせていた。

『了解』

 こちらも短く答え、鏡を14人の男子達の監視に固定。その後門に再度踵を返す。あとは門を開ければ目の前には暴れ回る男子生徒とご対面というわけだ。

「ホウジョウ達と違って意思のないあれらには門の存在を知られても構わないでしょう。まだ生存している一般人もいるでしょうが門自体は力のない一般人程度には知覚は出来ないはず。そうでないと過去に管理者が降臨した際いちいち大騒ぎになっているでしょうしね。神の降臨の伝承はありますが門の存在は皇室には伝わっていないことからおそらくは大丈夫だとは思います。ですがホウジョウの時と違い今回それで不都合を蒙るのはミチビキだけだと思うので正直に言うならばどうでも良いです」

 ……割と協力はしているはずなのにこの扱い。いや、まあ鼠とレギオンとスライムと門番三人であれなことになったから仇ではあるから友好的にはならないのは確かなんだが。



「世話になりました。ですが次に会うときはおそらく、貴方に牙を突き立てに来るときでしょう。ですから門でわざわざ迎えになんて間抜けな真似はしないで構いません。鼠もスライムもあの門番もすべて蹴散らして全てを終わらせます」

『そうか』

 どう返せば良いのか分からなかったので短く返答してとりあえず頷いておいた。



『開くぞ』

 門を開けばそこは大虐殺の場だった。

 少数の手練れと思しき奴らがこちらを向いた。

 大多数は気づかず必死に14人の亡霊から逃げ回っていた。



 姫達にとっての決戦が始まる。

 だが、俺は何をすればいいのか正直さっぱりわからない。

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