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プロローグ
『私はなぜ生ているの?生きる価値なんてないのに』
私、世良 遥香はそう呟いた
最近よく口にする言葉だった
家族との会話も消え、学校ではいじめの対象にされる…
こんなつまらない日常の中で私は生きていた
自由に羽ばたける、そんな世界なら辛くもなく毎日笑ってられる筈なのに
もうどれくらい笑ってないのだろう
笑うという動作すら忘れてしまうほど私の心は死んでいた…
守ってくれる存在が、話を聞いてくれる存在が欲しい
誰でもいい
今はただ笑って過ごせる居場所を私に下さい…
そう思いながら私はー
目を覚ます