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属性武器

 






 さて、飯を食って再度ログインした。先程アセリアと鍛えたが、現在のステータスがこんな感じになっている。


【ステータス】

 体力:100

 魔力:100

 肉体:100

 速度:100

 頭脳:100

 精神:100

【戦闘能力】

 攻撃力:100+1423(1000+423)

 魔法攻撃力:100+1423(1000+423)

 速力:100

 防御力:100+10

 魔法防御力:100

【職業】

 死神見習い

【技能スロット6】

 暗黒魔法Ⅱ

 大鎌修練Ⅴ

 即死Ⅱ→Ⅲ

 索敵Ⅲ→Ⅴ

 魔法適正Ⅰ

 脱衣の魔眼Ⅰ

【スフィアスロット2】

 ステップⅤ

【装備】

 無名のデスサイズ(攻撃力1000 魔法攻撃力423 耐久力無限 暗黒属性 装備解除不可 成長する魔器 鎧破壊 転移 残りポイント0)

 初心者用迷彩服(防御力10 魔法防御0 耐久力10)

【ステータスポイント】

 34

【所持金】

 5,030,000Yen


 見ての通り、かなり上がっているが、ここからが問題だった。100からは10点必要なのだ。つまり、基礎データがこれで完成したという事。つまり、生まれたばかりの子供ナノマシンが一次性徴を過ぎて二次性徴に入ったような物だ。

 しかし、脱衣の魔眼とか変なのが入っている。これはあれか、シトリーと同じ能力か。女性に使ったら大変な事になるな。基本的に封印決定。


「っと、時間か」


 タルタルとガレナンガからメールが来たので、目的地に向かう。そこには既に皆が集まっていた。アセリアと知らない女の子も居る。事前にメールで知らせていたから問題無いだろう。


「よう」「やっふぉー」


 ガレナンガとタルタルがこちらに気付いたようだ。


「おはようございます」「こんにちは……」「先程ぶりです」


 サリムは業界の挨拶をして、アセリアの友達は普通に挨拶して、アセリアも問題無い。


「今日はよろしく」


「こちらこそ。よろしく」


 それから、一通り自己紹介する。


「私はアナスタシア。アセリアから誘われた。攻撃魔法型で、光と空間、雷撃魔法が使える。職は魔女ウィッチ


 140センチくらいの銀色の髪の毛をした美少女が、ゴスロリのドレスを着て、錫杖を持っている。しかし、特殊系統の魔法ばかりだ。職は普通だが。男はメイジだしで女はウィッチだ。


「私はアセリアです。職業は武器製作者ウエポンクリエイター。格闘で戦います」


 それから、俺達の事も説明する。


「攻撃魔法がある!」


「これで楽になるな」


「それ以前に、もっと楽にしてやる」


「ん?」


「タルタル、いい物やるから、グレナンガに回してくれ。流石に男にやる気はない」


「なになに?」


「おい……」


 俺はグレナンガを無視して、タルタルに内容を教える。


「おお、欲しいぜ! よし、どうせならギルドを作っちまおうぜ」


「ギルド?」


「ギルドは京都開放後に使えるプレイヤーの集まりですね。個人用の拠点が貰えるので便利ですよ。私もガレナンガと組もうという話をしていました」


「そっか。なら、組むか」


「おうよ。アセリアも入れるのは確実として……アナスタシアはどうする?」


 アセリアは頷いているので問題無いだろう。


「私は、お姉ちゃん次第。だから、今は遠慮する」


「了解。それじゃあ、ちゃっちゃとやろうぜ」


「ああ」


 俺とタルタルは近づいて、各自のPDAにケーブルを刺して、自身にも刺す。


「何してやがる!!」


「いいから、気にすんなって。後でアンタにもするから」


 そして、データを送りつける。もちろん、500の方だ。


「マジでキター! よし、リンクケーブルを借りるぞ」


「ああ」


「じゃあ、グレナンガからだな」


 それから、サリムにもタルタルが渡す。残念ながら、アナスタシアには渡さない。


「ギルドに入るなら渡せるけど、流石にな」


「大丈夫。理解出来る。それに、アセリアがもう持ってるなら、恩恵はある」


「ならいいか」


「はい。あっ、ギルドに入っても他の人の武器も作りますから。もちろん、ギルドメンバーとお友達を優先しますが」


「それはそれでいいと思うぞ」


 そんな会話をしていると、あちらも終わったようで、少しステータスを振っている。頭脳は普通に一気に100まで上げても問題無いしな。精神と肉体、速度だけはゆっくりとあげないとまずい。


「んじゃ、本気で蜘蛛狩りに行きますか」


「そうだな」「おうよ」「はい」


 皆で蜘蛛の出現位置に向かう。流石にちょっと前まで掃除しただけあって、蜘蛛の巣は前半には無い。


「この辺、掃除したから大丈夫だが……」


「結構パーティーが来てやがるな」


 最初の面倒な場所を排除したからか、他のパーティーも次々と入っていき、鉄蜘蛛を囲んで狩っている。強いが、数が鬱陶しいだけだしな。


「奥へ行けばうじゃうじゃいるさ」


「それもそうか」


「だなー」


 そんな会話がしながら進むと、3メートルクラスの鉄蜘蛛がこちらへと接近し、飛び上がって頭上から落ちてきた。


「任せてください」


 アセリアがかなりの速度でジャンプして、蜘蛛の腹にガントレットに包まれた拳を叩き込む。アーツによって、銀色の光を発するそれは流星のような速さだ。そして、結果として拳が命中した場所にクレーターを作って破壊した。


「パワーアタックで1擊ですね」


「まあ、そりゃそうだ」


 アセリアは鉄蜘蛛を仕舞いながらそんな事を言う。


「すげえな」


「というか、運び屋と同じのを持ってるの?」


「はい。貰いました」


 詳しいことは面倒なので適当に話しながら進んでいく。すると、俺達が前居た場所までついた。流石にそこは蜘蛛の巣だらけになっているし、周りには結構な数の敵が居る。


「じゃあ、引き寄せるか。アナスタシアに範囲魔法攻撃を巣に対して撃って貰うでいいよな?」


「ああ」


「わかった」


 アナスタシアが詠唱を行い、俺達が周りを固める。そして、シャラァァンという音と共に魔法が放たれる。


「サンダーストーム」


 多数の雷が蜘蛛の巣に着弾して、燃やしていく。それはどんどん燃え広がって、残っていた瓦礫の家も燃やす。巣を燃やされた鉄蜘蛛達は怒り狂い、こちらに接近してくる。俺はそいつらに対して、ダークネスサイズを回転させて投擲する。面白いように斬り裂いていくが、流石に命中率は悪い。


「レンさん、行きましょう」


「はいはい」


 俺とアセリアが突っ込んで、手足を切り落とし、破壊し、倒しまくる。2人共、回避を優先するスタイルで、タゲを取りながら頑張る。そこにタルタルの鎖が飛んで、どんどん拘束して引き寄せる。そして、引き寄せた敵をガレナンガとサリムが叩いて殺す。


「はっ!」


 アセリアの蹴りや殴りは既に凶器の部類だ。パンチ力が1トンくらいありそうだ。人の事を言えないが。


「詠唱完了。下がって」


「了解」「了解です」


 アナスタシアの声にしたがって、バックステップでアセリアと共に下がる。


「パラライズ付与・サンダーストーム」


 数々の雷が降り注いで、鉄蜘蛛を纏めて撃ちのめし、麻痺効果を与える。


「よっしゃあ、今のウチだな!!」


「ですね」


「あははは!」


 タルタルが鎖で拘束して、こちらに引き寄せた物を2人が斬り裂いたり、殴り飛ばす。明らかに肉体にもポイントを振っている。。


「魔力切れ。休む」


 アナスタシアはその場でシートを敷いて座った。座った方が魔力回復が速いので、誰も文句を言わない。粗方殲滅すると、その数は35体までなっていたが、敵はまだまだ存在する。数百で効かないのだから。


「しかし、ようやく憎いMIT共とまともに戦えるって事か……」


「そうだな。質と量で圧倒されていたが、今度はこちらが質で上回った。後はその質をどれだけ上げて、どれだけ用意できるかにかかるだろうな」


「それはまだ始まったばかりですが、数年の内に人類が滅びるか逆に滅ぼすかが決まるそうですので、どこも必死ですよ」


「こら、男子さぼんな!」


「はいはい」


 急いでお手伝いして、破壊した物を処理していく。掃除した場所を改めて拠点にして、アセリアに鍛冶をお願いする。


「じゃあ、釣ってくる」


「おう」


 俺は奥に進んで、蜘蛛の巣を発見すると瓦礫を拾って、索敵範囲内に居る敵に対して投擲する。瓦礫は蜘蛛の巣を突き破って奥へと行くので、ある程度集まったら、ダークネスサイズを投擲して斬り殺す。それを他の場所でもやると、結構な数が釣れたので撤退する。撤退する時も、ダークネスサイズを飛ばしつつ、召喚を利用して何度も攻撃する。


「パラライズ付与・サンダーストーム」


 拠点に近づくと、攻撃魔法が飛んできて、敵に命中する。後は10本鎖が飛んできて、10体を捕獲し、引きずってくる。運ばれた10体を3人で虐殺して経験値を稼ぐ。これの繰り返しだ。ダークネスサイズも攻撃力が1000を超えて上がらなくなった。恐らく、暗黒魔法のランクが低すぎるのだ。


「そういえば、もう魔法は使えるな。暗黒槍ダークネスランス


 試しに鉄蜘蛛の群れに撃ってみたら、着弾と同時に地面に沈んで周りに暗黒の闇を広げた後、そこから大量の槍を生み出して串刺しにして虐殺した。さすが魔力100だ。使える事が判明したのだから、ランク上げにも使おう。斬った方が効率はいいかも知れないが。半径5メートルくらいにしか効果無いし。


「って、回収面倒だな。放置するか? いや、持って帰るか。タルタルを呼んで」


 結局、タルタルに鎖で繋いでもらって、俺が引っ張った。そして、一つ面白い事が判明した。


「皆さん、新発見です」


「ん?」


「属性魔法のみで倒した敵の残骸はその属性が付与されるようです。ほら、暗黒属性のガントレットができました」


 それは禍々しい物だった。黒い色に金色で刺繍してあり、ガントレットの真ん中には紫色の魔結晶が宝玉にされて埋め込まれている。


「それは面白いな……次は大剣を作ってくれ」


「わかりました。でも、はい。レンさんにあげます」


「俺? ガントレットってアセリアの武器じゃ?」


「これは武器であって、防具でもありますから。それに携帯鍛冶セットのお礼ですから受け取ってください」


「わかった、ありがとう」


「はい♪」


 受け取った装備を装備できるか、試すと……ちゃんと装備できた。防御力は50もあって、蜘蛛の糸も発射できるようになっているみたいで、かなり便利な代物だ。


「じゃあ、次はタルタルさんですが……」


「アタシはまだいいや。それより、ガレナンガの大剣をお願い」


「わかりました。暗黒属性くらいしか作れませんが……というか、暗黒属性の武器を作るのが難易度高かったみたいで、何度も失敗してました」


「あ~ごめん」


「確かに、レンが倒してたからな」


「じゃあ、暗黒属性の装備を揃えましょうか。聖騎士が持っていい物かわかりませんが」


「ダメだろ……」


「あんがい、闇に堕ちた聖騎士とかなるかも?」


「あはははは」


 それから、釣りをしつつ魔力が全開したら放って、暗黒属性の武器を作った。ただ、暗黒属性の武器は光属性と聖属性の魔法が反発して消滅する事で使え無いので、サリムとアナスタシアは装備していない。俺とガレナンガ、タルタルはガントレットとグリーブも作ってもらった。タルタルは当然の如く鎖を作って貰っていた。


「よっしゃっ!! 拘束ダメージが出だしたぜー!」


「こっちも攻撃力が高いな」


 見せて貰ったら、大剣で暗黒属性650と出ていた。かなり強いようだ。これに付与も出来るらしいし、魔晶石で強化もできるようになったと、アセリアが言っていた。ただ、強化は本体が消滅する場合があるとの事だ。だから、俺達は量産する事にした。


「あ、糸だけ貰って、いいかな? 私、裁縫があるから」


「わかった」「「いいぞ」」「かまいませんよ」


 生産時、アナスタシアが蜘蛛の糸を回収していった。後は隅から隅までアセリアの装備品作成に使われてないので、討伐代金だけとなった。ただ、サリムにはアセリアが露店販売した武器の利益から後で渡す事になった。











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