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初めまして、朱雀です

これから読むにあたって注意すること

・作者は素人です。低レベルな文、わかりやすい伏線、わかりにくい文章、グダグダ満載、急展開などが多々あります。

・更新は不定期です

・中二病万歳!

・これがラブコメ?とか言っちゃいけない

以上のことを踏まえて読んでください。

「なぁ、これ、お前も一緒にやろうぜ」



そう、始まりはこいつのこの一言だった。


俺はとある県のとある位置に存在するここ、市立舘宮高校に通う高校1年生、東雲璃空(しののめりく)

7月の暑苦しい気温の中、地獄のような4時限目を終え、俺は1年4組の教室の端でクリームパンを食べながらこの学校唯一の悪友と駄弁っていた。


「だが断る」

「はやっ!?」

「声がでかいぞ………【BraveSelects-Online】?なんだこれ」


机を挟んで向かい側に座るスポーツ少年然とした悪友───長谷川颯天(はせがわはやて)が取り出したゲームを見て俺は呟いた。


「はぁ!?お前、最近話題のVRMMORPGじゃねぇか!そんなのも知らねぇのか!?」

「知るか、お前と一緒にするな」


大声を出し、身を乗り出してくる颯天にアイアンクローをかけながら椅子に押し戻す。

俺の中で悶え苦しんでいるこいつは外見こそ活発な好青年だが実際はある意味凄いくらいの廃人ゲーマーだ。 その腕は並の廃人が顔面蒼白になるほどだと噂で聞いたことがある。


俺もVRMMO自体は知ってる。

ほんの数年前、世界で初のVR技術が日本で開発され、瞬く間に世界中に広まった。それから1年程後から多数のVRMMORPGが実装され、今では社会現象にまで発展している。

俺自身はプレイしたことは無いがVR機器は持ってるしVRMMOの話もよく聞いている───目の前の颯天から。

俺が興味をもった理由は正直な話別に面白そうだと思ったわけじゃない。俺が気になったのは


「んで、どうして急に俺を誘おうなんて思ったんだ?」


ということだった。

颯天はいつも俺に対して一方的に話すだけだったんだが、今回は珍しく俺を誘ってきたのだ。


「いやぁ、実はこのゲームかなり変わっててさ」

「変わってる?」

「そうとも!これはプレイヤー全員が協力して攻略していくタイプではなく、種族別に領地を奪い合う対プレイヤー戦が基本のVRMMOだ!」

「なるほどな………」


超絶などや顔で胸を張る颯天にイラッとしたのはここだけの話。


確かにそれは変わってるかもしれない。協力だけではなくプレイヤー同士の対立も組み込まれたVRMMOか。

この時ばかりは少し俺も惹かれてしまった。


「だからさ、少しでも戦力が欲しいんだよ………頼む!一緒にやってくれ!」

「………そういえばこれって確かお前がβテストに参加したゲームだったか?」

「なんだ、覚えてんのか」

「あぁ、確かお前がその話をずっとしてるせいで俺まで先生にに説教されたのを思い出した」

「あれ、そんなことあったっけ?」


そういって首を傾げる颯天。

………こいつ


「…………一体お前は俺をなんだと思ってんだ?」

「人付き合いが苦手でクールなロリっ子」


バキッ、ボキッ、ゴキゴキッ───


「ぬあああぁぁぁぁぁ!?頭がぁあああ!頭蓋骨がぁぁぁぁぁ!?」

「自業自得だ、それに砕いてないから安心しろ」


反論はしてみたものの、実際俺は颯天の言ったことは自分でも否定できないほど外見は少女に見える。

女顔、童顔で髪も少し訳あって腰ほどまである少し紺混じりの長髪、背は女子の平均以下しかない。

変声期にスルーされた俺は声まで高い。

とりあえず初見で俺を男だと思う人はいないだろう、これについては最早諦めている。


「まぁ、いいや。それで、これ本当に面白いのか?」


人並み以下にしかゲームをやらない為、情報を一切知らない俺はいまだ悶え苦しむ(ふり?)をしている颯天にまた質問する。


「もちろん!これの面白さは俺が保証する」


案の定、元に戻った颯天が意気揚々と答える。


「お前の保証が信用に足りるかは微妙だが…………やるだけやってやるよ」


こうして俺はあのゲーム世界に入っていったのだった。






◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆






「ただいま~」


ガチャリと家の鍵を開け、家に入る。

ここが俺の家、俺は普通より一回り小さなこの一軒家に働いている兄と中学生の妹と一緒に暮らしている。両親はこれまた訳あっていない。


「あ、璃空兄おかえり~」


家に入ってすぐに出迎えたのは俺と同じ紺色の髪を肩下辺りまで伸ばした少女、俺の妹の花梨(かりん)だ。

ただいま、と一声かけ、部屋に荷物を置き私服に着替えるとリビングに向かった。


「花梨~、モンブラン買ってきたから兄貴呼んできて」

「あ、伊月兄なら今ゲームしてるから無理かも…………」

「ゲーム?」


俺の兄、東雲伊月(いつき)は親がいない俺たちの為に働いてくれていて、今日のように休みの日は体を休めるために寝ていることが多いのだ。

確かにかなりゲーマーではあるものの基本一度寝てからなのでこの時間は大体寝てるんだが…………


「新しいゲーム出たからって伊月兄無理しなければいいけどなぁ~、まぁあたしもやるから人の事言えないんだけどね」


そう言いながらも早速食べ始めている花梨。

発売日早々やるなんて相変わらず花梨もゲーマーだなぁ~、と考えているとふとあることを思った


「花梨、兄貴とかお前がやるのってもしかして"これ"か?」


そう言って俺はあの後颯天から譲り受けた【BraveSelect-Online】を取り出した。


「ん?そうだけど璃空兄もやるんだ、珍しいね」

「颯天に無理矢理、な」

「颯天さんも相変わらずみたいだね、あれ、そういえばモンブラン4つあるけど1つ誰の?」

「勿論、俺の」


本当甘党だよね~、なんて言ってくる花梨にデコピンをし、モンブランを2つ持って部屋へ戻る。






「なるほど…………大体理解できたが、とりあえず習うより慣れろ、か」


俺は部屋でモンブランを食べながら説明書を読んでいた。


【BraveSelect-Online】通称BSOでプレイヤーは5つの種族から一つを選び、その国の人間としてプレイすることになる。

BSOの世界は10段階の層になっていてまず一番下の1階層から始めることになる。

プレイヤーは国同士の戦いに参加したり、階層の攻略に参加したりなど、自由なプレイが出来る。

様々な場所にある街は最初にたどり着いた国の領地となり、他の国の街は占領することによって自分達の領地に出来る───


などなどとてもややこしかったので途中で読むのを止めた。


説明書を適当に机の上に置き、ベッド際からヘルメット型をしたVR機器、『トリッパー』を取り出した俺はベッドに寝転ぶとトリッパーを被りスイッチを起動する。

低い起動音がなり、視界が徐々に暗くなっていく。


既にBSOはインストール済み、すぐに俺の意識はVRの世界に落ちていった。

誤字脱字、不自然な部分、アドバイス、その他もろもろありましたら報告お願いします

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