表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
全てを奪われたモンスターテイマー 元魔物達の復讐  作者: 怪我大魂
サノバン王国編 〜魔物とーー達の蹂躙劇〜
4/4

最後の抵抗 守り続ける受け継いだ地

次回は王宮編…すぐ終わるぜ。

【コウ視点】

「…ほな、第二ラウンドや。」


フウゼはその場で跳ね始める。

その直後、一気に私との距離を潰す。

なるほど…ブーストか…

普通のブーストなら身体能力の1.1〜1.3倍が向上する。

しかし、この男は…2倍以上のスピードが出ている。

特異体質か首のネックレスのアーティファクトか…


「どうした?とろいで…君。」


フウゼは連続して私に拳を当て続ける…

反撃の隙間を与えないつもりか?


だが、一発一発が軽い…


「その程度で私を抑えているつもりか?」


刹那、私は地面を強く踏みしめる。

地面は揺れ、周辺の木々はへし折れる。


「うぉ…なんちゅうパワーやねん。」


フウゼの足は衝撃で止まる…この隙間で十分だ。


「案外終わりは呆気ないな…」


私は既に拳を振るっている。

顔面に一撃を叩き込む…寸前…


(なんや…死ぬんか…俺…)


【フウゼ視点】

親父は良い人やったけど、身内には甘かった。

疑うことを知らんかった…

ゴードンの兄さんは禁止されている奴隷の女を弄んで殺してた…

ヨーグの叔父さんは周辺の貴族と悪巧みして、金を不正に受け取っていた。全部、領民の皆が頑張って納めてくれたお金や。

俺はもう既に2人を見限っとった…人の心が分からんやつは一度困ればいい…そうすれば分かるやろ…

親父が生きてる内に絶対に壁にぶつかる…はずやった。

やけど、親父は死んだ…何者かに殺された…騎士達も死んだ…

嘘や…親父…俺はまだ何も返せてないのに…勝手に死んで…クソが…

…しゃーない、親孝行でもするか…親父を殺した奴は相当強い…騎士も親父も骨を砕かれよった…親父は首切断されたけど…主体は近接やろうな。

…親父…俺は非情になるで…兄さんも叔父さんも強さを測るために使わせてもらう。

フリード家当主は俺や…俺がフリード領を守らなあかんねん。

何を使ってでも…俺は下衆になるで…

どんな汚い手を使ってでも…守るんや。

親父が大切にしてきたフリード領を…


【コウ視点】 

「終わりだ…フウゼ。」


私が拳を振り下ろす…

…その時、予想外が起こる。


「まだや!」


フウゼがブーストを使う…

不安定な崩れた足場の中で…足が千切れる可能性もある。

ほぼギャンブルだ。


「足が千切れる位がなんやねん!殴られた方がヤバいわ。」


奴は地面を転がりながら、距離を取る…

なるほど…そう来るなら…

私は両手を合わせる。

合わせた手から衝撃波が出てくる…

衝撃波は地面を削り…フウゼの方へと向かう。


「ざけんなや!バケモノがぁ!」


フウゼは防御魔法を発動させる。

…防御魔法が使えるのか…無属性魔法の使い手か…

しかし、ブーストよりかは…練度も劣る。


「衝撃波だけで…なんちゅう威力やねん!」


防御魔法はあっさりと砕け散った。

しかし、耐えた0.1秒にも満たない時間…再度ブーストの使用が可能になる。


「ブースト!」


フウゼが加速する…


「それを待っていた。」


私は淡々と魔法を発動させる。


「言っていなかったな…私はロックタートルから進化した。」


フウゼの周りに囲むように地面が盛り上がる。

四方を壁に囲まれた。

これによって、ブーストを使うことはできない…いや、使ったところで意味がない…逃げ場がないからだ。


「なら、飛んで逃げるまでや!」


ならば、敵は何をする…穴を開いた…上へ逃げる…

その1点を…私は狙う…

戦闘とは常に読み合いなのだ。


「なっ!?」


壁を蹴って飛び越えて来た彼の視界に飛び込んできたのは…

無数の尖った石…ロック・バレットだ。


「チェックメイトだ。」


私はロックバレットと飛ばす…

しかし、この男は予想以上に優秀だった。


「まだこれがあるんや!」


取り出したのは魔道具…紋様から爆発系か…

次の刹那、魔道具とロックバレットの一つがぶつかる。


ドカァァァァン


空中で爆発が起きる…ロックバレットは爆発によって砕けた…

しかし、フウゼも至近距離から食らっている。


「ゴフッ…化け物がぁ…」


奴は激しく木に激突し、倒れる。


「フウゼ…貴様は終わりだ。」


私は距離を詰める…フウゼは立ち上がろうとしているが、足がフラフラだ。


「終わり…やとぉ…終わりなんはオマエラや。」


…奴はフフフと笑う…この状況で笑み…何かある。

私は周りを見渡した。


「我の勝ちだな…」


ゼクスがライブの前に立つ。

ライブは腹に小さい穴が2つ…実力で押し切ったのは間違いない…

だが、2人が同時に追い詰められた…これは偶然か?

ライブはフウゼの直線上にいる…まさか…


「気付くんが遅れたなぁ…この勝負…もらったで…」


刹那、フウゼがブーストを発動させる。


「終わりや!化け物共!死んどけや!」


私はすぐにゼクスに指示を出す。


「ゼクス!防御魔ーーー!」


しかし、声を発しようとした…その時…


ドカァァァァン

ドカァァァァン

ドカァァァァン


地面が大爆発を起こす…

土煙が広がる…フウゼとライブは煙の中を見ようとしていた…

私達の討伐…彼等の目標が達されたか否か…


…刹那、弾丸が放たれる…


「何…ゴフッ…」


フウゼは吐血した…その弾丸はアーティファクトを壊し、肋骨の上部に突き刺さる。


「…ははっ、ホンマに生物なん?」


フウゼはもう笑うしかない…

何故か…それは我々が立っていたからだ。


「フウゼ・フリード…天晴だ。よく私相手にここまで抗った。」


…私はロックタートルから進化した者…皮膚は鋼鉄よりも固い…硬質化ができる。

私は必死にゼクスを庇った…ただそれだけだ。

私みたく…硬い体を持ってないのならば、あの爆破の一撃で終わっていた。

やられたフリをして爆発する地点にまで誘導、爆破で殺害…かなりの実力と頭脳がなければ成し得ない技だ。


「ライブ君…君は逃げぇ…」


その時、フウゼが前に出る。


「フウゼさん…しかし…」


ライブはフウゼの肩を掴む。


「俺はまだやることがあんねん。」


しかし、フウゼは肩に置かれた手を払いのける。


「俺は現領主として…この化け物達を殺さな、あかんねん。」


すると、フウゼは私達を睨む。


「お前ら倒さな、街の人間が安心して暮らせんのや!」


フウゼの怒声が響く…その声を聞いたゼクスも声を荒げた。


「お父様を傷つけたオマエラが何を言ってるんだ?」


その時、ゼクスが銃を構える。


「悪いのは皆…魔物以外のオマエラだ。」


怒りの面を見せた直後、弾丸は放たれる。


「ライブ君!はよ逃げい!」


フウゼが声を張り上げた…その時…


「…アンタはここで死ぬような人間じゃねぇ。」


ライブが雷魔法を使う…サンダー・ウォールか…

しかし、雷の壁を貫通し、弾丸はライブの体を貫く…


「フウゼさん…フリード領を…よろしくお願いします。」


見せたのは不格好な笑み…笑い慣れていないのだろう。


「…すまんな、ライブ君。」


フウゼはそう告げるとブーストを使い、背を向け、走り出した。


「逃がすか!我を舐めるなよ!」


ゼクスは弾丸を撃ち込む…

しかし、それは全て、ライブを貫いた…


「最後に一花咲かせてやらぁ!」


撃たれながらも全速力で突っ込む…

手にはナイフが握られていた。


「終わりだぁ!綺麗な姉ちゃん達!」


ナイフを一突きする…しかし、ゼクスは躱しながら、脳天に拳銃を向けた。


「最後に言いたいことはあるか?」


ゼクスは真顔でそう言う…そして、ライブが返した言葉がこうだった。


「お前らは破滅する…近々な。」


ゼクスは引き金を引いた…乾いた銃声と倒れる音だけが響き渡った。


「…そろそろ向こうが動き始める頃ですかね?」


ゼクスは死体に背を向け、歩きながら言う。


「そうだな…サノバン王国破滅はもうすぐだろう。」


私は彼に手を合わせると、その場を去った。



「ゼクス!コウ!どうしたの?今日は凄く汚れてるね?」


レイドが私達の心配をし、近寄り、埃を払う。

確かに爆破で土埃が舞ったからな。


「お父様!我作りたいものができました。手伝ってください!」


ゼクスが手を引っ張りながら、物作りをする部屋へと向かう。


「ちょ!?ゼクス!?」


レイドは少し驚いているが、頼られて悪い気分ではないのだろう。嫌な感じはしない。

なら、引き止めるのはダメだな。


…レイド、やっと笑顔が作れるようになった貴様が笑顔でいられるように…世界を変える…その為ならば…どんな犠牲も厭わない。

次回投稿は水〜金曜日の間の予定…もしかしたら、土日になるかも

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ