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27.オロチの性能

オロチが龍になって、喋った。


「聖獣って喋るもんなのか?」

『いや、我が知っているのは聖剣の聖獣位だ。ただ、聖剣は特殊で生まれた瞬間から喋れるのだがオロチの場合説明がつかない』

『それも主の魔力のおかげです。普通は満タンの1割以下を100年程かけてためた場合に喋れるようになります。ただ、主の場合は毎日満タンにしていただいたので1か月程度で喋れるようになりました。まあ会話が可能になるのは解放後なのでこのタイミングですが』


原因は俺らしい。

他にもオロチ自身が魔力を持ったことで、龍の状態で戦うことができるようになったらしい。魔力を持っていないと少し動いただけで解放状態が解除されるようだ。


『おい、クロト。どうするつもりだ?』

「?今までどおりでいいだろ」

『そういう意味ではない。完全に聖剣より強い武器になったぞ』


あれ?聖剣って最強の武器って呼ばれてたきがする。

オロチを見ると・・・


『はい。今の私は聖剣の聖獣より力が上です。私は元々それなりに力は持っていたのですが、一度みたことのある聖剣には及びませんでした』


それが今では聖剣超える力を持ってしまったらしい。

うーん、そうなると・・・


「あまり表立って使わないほうがいいか?」

『そうだな。もし聖剣より強いとばれたら、取り上げるために襲われる可能性がある。まあ無理だろうが』


その後少し話したが、極力人前でオロチを使わないという結論に落ち着いた。


「権能の話をしに来たつもりだったんだけどな」

『思わぬ方向に話が進んだな』


とんだ棚ぼただった。


「そろそろ帰るか。シャドウとかを眷属にできたらまたここで検証するから、その時はよろしく」

『ここは訓練場でも何でもないんだがな・・・。まあいい、わかった』

「よしオロチも帰るぞ。あ、シーアたちとは話してもらうぞ?」

『承知しました』


さて、どういう反応をされるのだろうか。


フェンリル視点


『ふう、権能はある程度想定済みだったが聖獣に関しては完全に想定外だったな』


喋る聖獣は聖剣しかいないと言ったがあれは嘘だ。一応知ってはいるが、伝え聞いた話だったし内容が突拍子もなさすぎるので言わなかったのだ。

・・・言えるわけがないだろう。聖獣を会話可能まで自力育てることができたのは唯一、()()()だけだなんて。

これに関してはもう気にしないことにしよう。

それにしてもクロトの近況を聞いたが、双子の勇者に聖女が加わったらしい。

・・・本当に何なんだ、あいつは。


クロト視点

ハラルで(南が)買った家。


『改めてオロチだ。よろしく頼む』

「え?オロチちゃんって喋れたんだ」

「麻紀だよ、よろしく」

「麻衣です、よろしく」

「カイ君のペット?可愛いね」

「・・・もしかして聖獣?」


ある程度想定内の反応だったが、セラは違ったな。


「よく知ってるな。フェンリル・・・神獣も知ってる奴は少ないって言ってたんだが」

「親の知り合いに学者さんがいて、その人が持ってた本に書いてあったことを教えてもらった」


―――とある神が作り出した《知性ある(インテリジェンス)武器(ウエポン)》が砕け散った時、その欠片もまた知性を持った。

セラの読んだ本にはこんなことが書いてあったらしい。この欠片が聖獣のことなのだろう。

・・・これで欠片って元はどれだけでかいんだ?


「ねえカイ君。聖獣って何?神獣なら知ってるけど」


シーアはオロチを蛇の頃から見てるし、セラも本で知っていたのだが南と麻紀、麻衣は知らなかったようなので説明した。


「・・・聖剣より強いんだ。可愛いって言っていいのかな?」

「「オロチ凄い!」」


聖剣といえば麻紀、麻衣の聖剣は来るのだろうか。フェンリルは聖剣が勇者に引き付けられると言っていたが、近くに魔王がいても大丈夫か?

・・・まあ今のままで十分強いみたいだしいいか。


「一応言っておくがオロチのことは他言しないでおいてくれ。なんか異常らしいから」

「・・・クロトが言うと説得力あるね」

「「「「うん」」」」


酷い気がするんだが。


「あ、そろそろ時間だから行くねカイ君。行こう麻紀ちゃん、麻衣ちゃん」

「わかった」


最近南と麻紀、麻衣は商会の仕事ではなく、ギルドで冒険者に訓練を付けている。最初はあまり受け入れられなかったようだが、今では大人気らしい。

本来は商会の仕事をやってもらうつもりだったのだが、表で活躍する職業のため隠密性がなかった。だから緊急時に表で動ける人間を増やそうと思ったのだ。

流石に勇者と聖女ということは伏せてある。


「じゃあ、俺たちも行くか」

「わかった」

「ん」


最近冒険者が増えてきた。犠牲者がいないという噂のせいかもとレーガンは言っていた。

ギルドのほうもサポート要員を増やしていたのでやりやすくはなった。


「暇~」

「ん、暇」

「文句言うなと言いたいが、確かに暇だな」


仕事がないのはいいことなのだが本当に暇だ。そろそろ俺たちがいなくてもいいかな?

んー、レーガンあたりに蝙蝠瓶を持たせてどこかに行こうかな。

今晩辺りシーアたちと相談しよう。



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