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EX.レーネ

「ソルガール王国の学園の体育祭ですか?」

「ええ。あの学園には今年ソルガール王国の王女が入学してるの。それで王女同士親交を作れということだと思うわ」


レーアは姉、アメリアから仕事の話を受けていた。


「本当は私が行くべきなのだけれど・・・」

「いえ、姉さまが忙しいのはわかっているので大丈夫ですよ」

「本当にどうしてくれるのかしら。あの老骨共め!」


姉さま口調が怖いです。ただ、姉さまが忙しいのは事実だ。老骨とは言わないが大臣の一部が勇者様を亡き者にしようとしているのだ。


「姉さま自身のためにも頑張ってください」

「私のため?」

「だって姉さまは勇者様がす・・・」

「わああああああ~」


それにしてもソルガール王国か。赤面し、ブツブツ言っている姉さまを尻目に思う。

仕事が終わったらハラルの町に行ってみようかな。クロトさんまだいるかな?


「・・・レーネ。今男のことを考えてたでしょ」

「い、いえ。そんなことはありませんよ。心の中で姉さまを応援していただけです」

「そう?それならいいの。ありがとう、レーネ」


姉さまは変なところで鋭いから困るのだ。


「それじゃあ私はそろそろ行くわ。レーネも頑張って」

「はい、ありがとうございます」


姉さまが部屋を出るとアベル君が出てきた。


「アベル君、今回は来られるの?」

「うん行けるよ。レーネとの外出は久しぶりだから楽しみだよ。ただ、それとは別に1つ懸念点ができた」

「懸念?」


普段ふざけた感じのアベル君がここまで真剣になるのは珍しい。何があったんだろう。


「また加護が増えた。それもかなりヤバい奴の」

「え?前は魔王と吸血鬼王だったよね」

「うん。そこに悪魔王が追加されてる。どこであったのかは知らないけど王城にいたらまずいと思ってね。加護なら大丈夫だと思いたいけど、レーネのみに好意的という可能性もあるからね」


そう言われて考え込む。確かにそうなったら怖い。ただ、レーネにはアベルと一緒にいたおかげで加護の詳細はわさらないものの雰囲気はなんとなく感じられる。その雰囲気がなんとなく安心できるものだった。だから・・・


「これに関しては心配しない!」

「うん。レーネがそれでいいならいいよ」


お守りを触ったら何となく嬉しい気持ちになった。

翌日。出発したレーネは馬車の中でアベルと話していた。


「そういえば何で姉さまはこの仕事を受けようと思ったのかな?王女が入学していたら危険だと思うんだけど」

「ああ、それね。なんか今年の学園への襲撃は全て失敗していたんだって。しかも襲撃犯が生徒に遭遇したっていう報告もないみたい。凄腕の警備を雇ったんだろうね」


1度も成功していない。それは本当にすごいことだ。しかも生徒に会ってすらない。姉さまが信用したのも頷ける。王城の警備にほしい位だ。

翌日。体育祭開始前に学園につき学園長と話した。例の警備の人は王女が入学するからということで、臨時で入った人らしい。雇えるなら雇いたいとは言っていた。


「ほらレーネ始まるよ」


早速競技は始まっていた。最初はチーム戦で王女がいる優勝候補のチームの試合だ。


「リリアナ王女は強いね。魔法の練度がすごい」

「・・・王女がすごいというのもわかるけど、僕としてはあの身長低めで黒髪の子が気になるかな。手を抜いてるけどばれないようにしているし、さっきなんて誰かに手を振ってた」


私にはそんな動作が見えなかったがアベル君が言ったことだ。そうなのだろう。

その試合は当然のようにリリアナ王女のチームが勝った

試合っが終わったあと拍手をしていると・・・


「レーネちょっとついてきて」

「アベル君?」

「いいから早く」


よくわからないが大分急いでいる感じだ。ついていこう。

少し歩いて行くとアベル君が「いた」と呟いた。アベル君が見たほうには・・・


「クロトさん?」

「えっ、レーネ?」


クロトさんだった。


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