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EX.シーア

多分気を使われちゃったかな・・・。

悪魔王が来た時、私はゾルゾの部下の相手をしただけだった。それに、ゾルゾの部下がいてもクロトは勝っていた。それ以来落ち込んでいたのだがばれていないつもりだった。


「はあ・・・」

「お嬢さん。そんなに何度も溜息をついてどうしたんじゃ?」

「ひゃっ!」


え?え?誰?このお爺さん。いくら考え事していたとはいえ気配感じなかった・・・。


「驚かせてすまんのぉ。それで、どうしたんじゃ?」

「いえ、大したことではないので。失礼します」

「待ちなされ。話してくれないと儂、襲っちゃうぞ」


う・・・冗談だと思いたいけど、この人私より強いからなぁ。・・・はあ。


「そ、その。好きな人がいるんですけど・・・」

「おお!儂そういう話好きじゃよ」

「そ、そうですか。ただ、その人は私の何倍も強いし、生活面でも手間かけさせちゃってて。それで私はどうすればいいんだろうなって」

「お嬢さんより何倍も強いって、儂が本気だしてやっと気配隠せたんじゃが?・・・まあよい。ふむ、儂的には何もしなくてもいいと思うがの。儂の嫁さんの話なんじゃが、結婚するときに「私は何もできないからあなたが養ってね?」と言われたわい」


カカカと笑いながらお爺さんはそう言った。お爺さんもだけどその奥さんも凄いな・・・。


「でも現時点で雇われてるみたいなものなんですよね」

「それなら守ってもらって、飯食わせてもらって、好きな物買ってもらって、好きなだけ寝させてもらえばいいじゃろう」

「え?」

「まあお礼位は言ったほうがいいじゃろうな」


そりゃお礼は言うけど・・・


「それじゃあ儂はやることがあるからこれで失礼するぞい」

「え?あ、ありがとうございました」


本当になんだっただろう。

・・・養ってもらえばいい、か。できることがないならそれでもいいか。追い出されるまでくっついていよう。

よし、買い物して帰ろう。


「あれ?シーアさん」

「あっ!ミネルヴァさん。さっきぶり?です」

「馬車より速いって本当だったんだね・・・」


ミネルヴァさんはこっちにくる途中で魔物から助けた人だ。馬車に誘われたのだが使わないほうが速いといって断ってきたのだ。


「改めて助けていただきありがとうございました。あれ?クロトさんは?

「ああ、今は宿にいます。私が落ち込んでいたのを気遣って町に出してくれたんです」

「私でよければ話聞きましょうか?」

「いえ、なんかやたら強いお爺さんに話を聞いてもらった後で、悩みは解決したんです。でもありがとうございます」

「強いお爺さんってまさか・・・。シーアさんやることができたので失礼しますね」

「あ、はい」


やることってなんだろうか。・・・まあ私には関係ないか。さてクロトのところに帰ろう。

クロトには「今更の話をどうした?」って言われた。

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