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小学校中学年
こうしたストレスフルな家庭内でも、兄と会話があればお互い愚痴を溢せただろうが、ほとんど無かったのである。
後に聞くと、兄は自分がキレてしまうのを抑えるため家ではなるべく祖母と接触しない、会話しないという方法で自室に篭っていたらしい。小6で身長は170cm以上あり体格も良かったので、自分がキレてしまったら本当に殺してしまうのではないかと怖かったそうだ。
しかし自室がない私は逃げ場がなく、不公平感を募らせていた。
小4になって小学校の吹奏楽部に入った私は、先輩が中学受験をするという話を聞いた。
それまで考えたこともなかった。
田舎なので通える範囲に私立校は無く、一番近い学校でも寮生活になるということだった。私にはそれが夢の様な話に思えた。私は勉強が好きだし、上級生にハブられた経験から地元の中学は嫌な感じがしたし、何より今の家を出られるなんて最高じゃないかと。でも、その先輩の家はお金持ちだ。私に行けるだろうか……
この思いを数年抱えることになる。