小学校入学から
私は小学校に入学した。
兄はこの時小6になった。
姉がいなくなってから、何故か兄との会話は無くなっていった。
異性で、年の差もあるので必然なのかもしれないが、最終的には年に1回くらいの頻度になった。
兄は家では自室に閉じ籠もっていて、私には自室が無かった。
私は勉強が好きだった。
正直、得意だった。
しかし、私が勉強をしていたり、本を読んでいたりすると、祖母は嫌な態度を取った。
手伝いをしなさい、うちは普通の家とは違うんだから、とよく言われた。
小学生になると町内の子供会があって、学年問わず集まる行事があるのだが、私は家に祖父母しかいないため、親同士の付き合いが無く上級生や下級生の知り合いがおらず、そういった行事ではハブられているような状況だった。だから行事に行きたくないと言ったことがあった。なんでと問われ、理由を話すと涙が溢れてきた。すると、そんなことで泣くほど行きたくないなんて馬鹿じゃないか、みんな行ってるんだから行きなさい、と言われた。
「よそはよそ、うちはうち」と言いながら「皆できてることが何故できない」と言うダブルスタンダードはどこの親にもあることだろうが、このときは理不尽さを感じた。
そして、私にだけ家の手伝いを強いて、兄には何も言わないのは不公平だという不満も募っていった。