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神様 なかなか転生が成功しないのですが大丈夫ですか  作者: 佐藤醤油
序章

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19.2最後の決戦

 神の力を使わなければ倒せない。

「父様、これからアースアシュリーの最後の攻撃をします。かあさまの思いも乗せて。父上、厳しかった剣の訓練、優しかった母様、弟、妹、皆の笑顔。それらはここまでです」

「あい解った。やるが良いアースよ」

「アースアシュリーの記憶と魔力を糧に、魔王イザラークを打ち倒す一撃を求む。

イザラークお前を打ち砕く」


 今回は、攻撃を受けてくれないようだ。お互いに攻撃を行う。

 だが、僕の方が攻撃力が高い。敵の攻撃を飲み込みイザラークを襲う。


 前世の記憶を犠牲に神力を使った攻撃は、最初の攻撃でアースヴェルギウスの記憶を失い、今の攻撃でアースアシュリーの記憶を失った。

 元々うっすらとしか記憶していなかったが無かった、それでもアースヴェルギウスの記憶よりアースアシュリーの記憶の方がはっきりとしていた。それを犠牲にしたのだが、どうなったのか。


 僕は、今の一撃に全ての残っている魔力もつぎ込んだ。

 爆風によって舞っていたチリが薄くなる。そこにイザラークがまだ立っていた。


 だが、幸運な事にさっきの攻撃に巻き込まれイザラークの腹心は倒れたようだ。おじさまにも少し余波があったのか、伏せたままで動かない。だが気配を感じるので死んではいないようだ。どうも気絶しているらしい。

 ふう、危ない危ない。自爆攻撃になるところだった。


 煙の奥でイザラークが立ち上があるのが見えた。そしてこちらに近づいてくる。不敵な笑みを浮かべた顔をしている。

 だがあれが笑顔だとしたら、赤ちゃんはすぐに泣くだろう。めっちゃ怖い笑顔だ。


「ふははは、我を傷つけた事は評価しよう。だがついに魔力が尽きたようだな、我はまだあるぞ。やはり二人の神徒が揃わなければ我には勝てぬのだ」


 やばいな。あれでも倒せないのか。魔力は空だ。魔力を回復させるまで攻撃ができない。

 味方となるおじいさまは倒れたまま。

 どうしよう。



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