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19.1最後の決戦

 戦いが始まった。

 やはり魔王イザラークは強い。攻撃をさせるとまともに受ける事が出来ない。全力で攻撃を避ける。恐らく攻撃力はあちらの方が上のようだ。思った通り魔法剣の力を使い、魔力だけで力押しするのは無理なようだ。早々に第2弾に切り替える必要があるようだ。

 上手くいくのか不安だが、やるしかない。魔力だけで戦う現状ではじり貧なだけだ。


 僕は覚悟を決めて全力での攻撃を行うことにした。まず魔法を派手に打ち込み少しだけ時間を作り出す。そして祈りを込めた。

「アースヴェルギウスの記憶と魔力を糧に、魔王イザラークを打ち倒す一撃を求む」

 魔法剣に込めれるだけの魔力をつぎ込み一撃を放つ。

 

 魔王イザラークは僕の攻撃を弾いていたので油断して攻撃を受けた。


 受けた攻撃は、その前の攻撃と異なり弾かれることなくイザラークに襲い掛かった。そしておおきな爆撃の反応が起きる。

 大轟音が響き、ほこりが落ち切った。

 その場にイザラークは立っていた。

「馬鹿な、なぜお前の攻撃が我に通るのだ。我は二人の神徒の力と同等な存在。その片割れだけが相手ならば攻撃は通らないはずだ」

 倒すことはできなかったが、かなりのダメージがあったようだ。魔王の姿はかなりボロボロになっている。

 だが、なぜかさっきまでよりもすらすらと話しているような気がする。どうやらまた会話ができる状態のようだ。

「二人の神徒と同じ力とはどういうことだ」

 答えてくれる事は期待していなかったが自分の魔力を回復させる時間が欲しかったので質問してみた。

「我は、そなたら神徒と対を成す存在だ。我が再びこの世界で生を得たからそなたが呼ばれた。我とそなたは鏡の写し。我の力は勝手には増えぬ。

それが我が神メフィスト様の限界なのだ。

だが、そなたの力を増える事で我の使える力が増える。そういう理だ」

「僕を幼い頃に殺すのは、そのたびに力が増えるからか。

だが、一時的には弱くなっているはずだ」

「強すぎる力は身を亡ぼす。

1000年前の教訓だ。我は魔王になりたくは無かった。

故にそなたらが成人する前に殺したのだ。これで今世では魔王にならずに済むと思った。

故に何度も生を得たのは予想外だった」

「はあ? お前は魔王になりたくなかったのか。

自分の力が増えないようにするために僕を殺したと聞こえたが」

「そうだ。そなたら神徒が成人すれば我の力も増す。

それはすなわち我が魔王となる条件だ。我は我が変るのを恐れそなたをつぶしていたのだ」

「僕が成人したからお前が魔王になったと言うのか。まるで僕が悪いような言い方じゃないか。魔王とならなくても、十分に世を乱していたくせに。

力を恐れるならばこの国に攻めてくる必要すらなかったはずだ」


「そなたが悪いのだ、全て。全て!」

 どうやら、また思考ができないようだ。もしかしてやつはメフィストに操られているのか。

「我はまだ倒れぬ。遊びは終わりだ、我を亡ぼすことは不可能なり、死ぬが良いウルカヌスの神徒よ」

 イザラークが力を貯めた攻撃をしてくる。それをギリギリでかわし、再び戦いが始まった。

 


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