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17.1名誉男爵クリス・ボードナー

 領地に帰還し、両親に名誉男爵の件を伝える。手紙によって先に情報は伝わっているが、実際にあった事を事細やかに説明をした。

 そして、アリスの事も。


 結局、冬は領主としてやる事が少ないので、シスコの両親に全て任せ、両親と妹も揃って領都に行く事になった。

 往復の道が良くなったので往来の時間が短縮され、ここには2週間滞在する事になった。その間に一つ実験をしてみた。アリスと同じように祈りで温泉が出せるかやってみたのだ。

 神の力が祈りなのか検証だ。


 そして、祈りから1週間。見事に温泉が出た。

 やはり神の力は祈りによって実現するのだ。条件は良くわからないがとりあえず成功した。だが、今回の温泉は成功と言えるのか微妙だった。

 イメージした温泉が、乳白色だったので実現が難しかったのかもしれない。少なくとも家の前どころか村の中ではない。街から一番近くの山の中腹付近なのだ。

 そこから湧き出したのだ。森を見回る者からの証言で、たまにガスが噴き出す事があった場所らしい。

 祈りで出たのか偶然なのか。条件を厳しくするとそれに付随した自然現象を引き起こすのかもしれない。

 温泉が出た所から村までは高低差はあるが直線にすればそれほど遠くは無かったので、残りの1週間をかけて土を掘り、土管を通して街の中央部まで直結させた。

 お風呂は簡易の大きめの物を作り、排水設備は今の排水と混ざらないようにもう一つ作った。だが設備を整えたりする時間は無かった。

 設備は街の皆に任せる事にした。


 街ではあまりゆっくりする時間もなく、再び領都へと出発した。


 今回の連続した旅に、僕の部下を同行させる事は難しく、大半は春になってから移動してきて貰う事にした。最小限として身軽な独身のクロードとゴンだけが付随する。

 それと別に、なぜか幼馴染の二人組リッカとパーラが付いて来るそうだ。


 僕がアリスと婚約をするであろうと言う噂を聞きつけ、相応しいのか確認すると言ってるらしい。そんな権利は無いと思うのだが、母上も同行に賛成しているらしくどうしようもない。

 そして、妹のソフィーも姉になる人をちゃんと見ますと張り切っている。


 そんな感じで今回の僕の部下は少ないのだが、父上の専属護衛騎士が付いて行くので人数的に問題はない。


 この領都への移動は冬になり始めるころだったので、食料を求めて熊などの大型の動物や魔獣が出現した。護衛が多いので問題なく対処できたし、素材を沢山集める事ができたのでちょうど良かった。


 母上がこの通ったのは僕が生まれる前の事。道が良くなっていた事にとても驚いていた。父上は馬車ではなく馬に乗っているので、それほどの変化は感じていないようだ。

 道を改善する前は馬車で3週間から4週間かかる行程が、2週間ほどで到着できた。



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