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16.1領都の生活

 翌日、クラリス子爵家へと向かう。賢者も同じ宿屋だがあちらはあちらで別の馬車で向かっている。

 僕は、ランバート男爵本人とランバート家に行っていた護衛達と合流してからクラリス子爵家へ向かった。


 子爵家へ到着すると、入城の申請だ。初めて来たし騎士爵を持つ本人でも無いので一人で勝手に入る事はできない。紹介者としてランバート男爵と共に入城するのだ。


 事前に申請もしてあるし、そもそも今回は子爵の招待客だ。揉めるような事は無く、すんなりと入る事が出来た。

 そのまま謁見の間に通される。

 記憶にある王城の謁見の間に比べるととても小さい。今の僕の家に比べるととても広い部屋だ。伯爵家の時とあまり変わらない規模だ。

「私がクラリス子爵だ。そなたがクリスか?」

「バーディ・ラクサニアとアンシェリー・ラクサニアの子クリス・ラクサニアです。はじめまして」

「コルネオ・ランバート、お主とはあまり似ておらぬな。アンシェリー殿の方に似たのか」

「はい、私は父に似ましたので。クリスは私の記憶にあるアースアシュリー良く似ています。恐らくは母の方の血を濃く受けているのだと」

「そうか、魔法が得意なのもそちらか。クリス、4年前のオーガー討伐ご苦労であった。いろいろとあって褒美が4年も遅れたが、高名な魔法の指導者を迎えることができた。すでに面識があると思うが紹介しよう。

プラトン・タケダ。賢者の称号を得ている。

そなたの知識欲を多少なり満たせるだろう」

「プラント・タケダです。

これから一月と言う期間ですが、貴方に魔法を指導するように言われております。

クリス様も知識欲を見せる事が出来るか自信はありませんが、ご協力させて頂きます。

また、弟子たちもクリス様の部下の方々への指導を行いますので」

「指導場所は、この城の1室と、魔法訓練所を貸し出す。存分に学ばれよ」

「ありがとう、ございます」


 挨拶が終わると、僕は、シスコとコリンナそれにクロードの3人だけを連れて賢者から学ぶ。他の人達は賢者の部下が少数のグループに別れて教えてくれるらしい。護衛もそれぞれのグループに別れて付いている。

「では、何から勉強しますか」

「生活に役立つ魔法を習得したいのですが、まずは魔法を付与した道具について教えてください」

「魔道具ですか?」

「はい、魔道具です。その延長に剣に属性を付与した物や、防具があるのですよね」


「まあ、そうとも言いますが、どちらかと言えば武器や防具への属性付与から派生したのが一般生活で使われる魔道具です」

「ですが、剣や武器に対して、生活で使われる魔道具は様々です。早々起きるわけも無い戦争の為に付与魔法を習うよりは、生活を向上させ、街を発展させる為に学ぶ方が僕には合っているのです」

「そうですか。他の方々はより強い武器、強い防具を求めて学んでいる方が多いと思いますが、クリス様は原点はそこでは無いのですね」

「はい、平和な世界、その時が想像できなければ戦いは無くなりません。確かに隣国が攻めてきている現実はあるし、オーガーの発生もあります。ですが、より良き生活が想像できなければ生き残る意思は生まれません。未来を掴む方法は一つでは無いのだと思っています」

「確かに皆が皆、攻撃魔法や防御魔法に力を入れるのは生きていく為の道を狭めているかもしれませんね。

それでは、ご希望のあった生活を向上させる魔道具の説明をしていきますが、武器や防具を含めて基礎は一緒ですよ」

「はい」


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