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初めての小説投稿

私の初めての投稿作品となります。試し書きの様な感覚で書きましたが、目を通していただけると幸いです。


 頭の中に、淡々と文字だけが溢れてくる。それは僕の心の器を乗り越えて、ぼたぼたと外に溢れ出す。すくい上げようにも、その量は人がどうにかできるものではなかった。すぐに言葉の洪水、器の決壊、そして混乱が始まる。ああ、また眠くなってきた。 

 そうやって、いつも最後は眠ってしまって、起きた後は何事もなかったようになっている。先程までの混乱が嘘のようだ。いったいこの頭に何が起きているのかわからないが、このままではいけないという緊迫感が、心を締め付けていた。そうだ、文字が出てくるなら、それを外に出してしまおう。

 そういうわけで、早速手段を考えた。歌う?……だめだ。僕の歌う歌は、お世辞にも褒められたものではない。そうなってくると、人間が文字を外に出す手段など一つしかない。そう、書くのだ。では何を書こう……そうだ、小説を書こう。まあ単純な発想だと自分でも思うが、それでもこの時点では名案だと思った。そこでインターネット上にある小説投稿サイトを早々に開いて、さまざまな思いを書き始める。しなやかな感情を、角ばった思いを、弾力のある言葉を。武骨な文字列は、それらを表現するにはあまりにも遠い様な存在に見えたが、いくつも並んだ文字たちは、互いに互いを丸めて、曲げて、とがらせて、まるで踊るかのよう。

 まあそこそこ長い小説を書きあげた。さあ後は投稿ボタンを押すだけ。だが、書くこと自体が目的なら、別に投稿する必要などないのではないか……そんなことを思ったが、結局僕は、自分が書いたものを、誰かに見てもらいたいのだ。その殴り書きの様な小説を、誰かに読んでほしかったのだ。

 迷いなく、躊躇なく、そのボタンは押された。

 そして文字たちは、頭の中の器をすり抜けて、大きい野原に飛び出した。その瞬間なんだろう、うれしい気持ちと少し、寂しかった。

察した方もいらっしゃるかもしれませんが、完全に登場人物のモデルは私でございます。初めての投稿に色んな感情がでてくるさまが表現できていればいいなと考えています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

これからも小説の執筆を楽しんでいきたいと思います。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  文字を羅列するまでの私をどこか見ているようで、意識的に物語の自分に同調してしまいました。文章表現も巧みです。 [気になる点]  文章全体でみるといささか見づらかったと、私は思いました。 …
[一言] どうか頑張ってください。
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