出会い
初めまして。春野猫です。すごく勿体つけた題名にしておりますが対して道筋は考えてないです。ごめんなさい。ほどほどに頑張りつつも完結まで持っていけるように書きますので何卒ご声援を…
ー出会いー
人と人との出会いは偶然であるか、それとも必然であるか。
俺はまだその答えを知らないーー
ジリリリリ……
枕元にある某ニュースキャラクターのような誰もが想像するアナログな目覚まし時計が鳴り響く。
『お兄ちゃん目覚まし鳴ってるよ〜うるさいからはよ起きて!!』
目覚ましの音より妹の黒板を引っかいたような声に起こされた俺はいつものように枕元の目覚ましを止め、少し布団の中で背伸びをして気合いを入れるようにヨシッという声とともに布団から起き上がる。
いつもと変わらない朝だ。
『おはようお兄ちゃん。すごい寝癖だねぇ』
『いつものことだろ、先にシャワー浴びてくるわ』
その時の寝癖は鏡を見ずにシャワーを浴びてしまったので、わからなかったが想像するにサスペンスドラマの犯人に自白させるシーンの時、後ろに立つ波しぶきのような荒々しい髪型だったんだろう。
だからだろうか少し違和感があった。しかしその違和感もシャワーに洗い流されてしまった。
『****ご飯食べて行きなさいよ。』
『はいはい、食べて行きますよ。』
時刻は7時15分いつも通りの時間だ。ちょうど、ホームルームが始まる時間の10分前に着くように調節された時間。
ガチャリ
家のドアを開ける。何故だろう少しドアが重く感じられた。
外は、嫌々しくなるくらい澄んで高い空だった。そう嫌々しくなるくらい。
しかし、この俺の日常にふとした珍事が起こる。それは住宅地を抜けて信号を渡れば学校に着く頃だった。
『君のミル世界は何色だ?』
は?俺の見る世界が何色かだって⁈ていうか、いまどこから声がしたんだ⁈
周りを見渡してもいつもと変わらない学校前だ。何人か学校の生徒が校門へ向かっているが明らかにさっきの声は俺の耳元だった。いま歩いてる生徒には到底できることはできないだろう。
しかし何故だろう。聞き覚えのあるとまでは言わない。聴き心地がよかった?いや、もう一度あの声が聞きたい… そうだ、その表現が正しい。俺はもう一度あの声が聞きたい!そう切実に思うのだ。
そのあとの授業は上の空。全く頭に入らなかった。途中友達が何か話しかけてきたような気がするが、どうでもよかった。俺の見ている世界が何色なのかを考えるのに忙しかったからだ。
あっという間に放課後。結局あれから何か起こる事もなく、また、何色なのかもわかる事なく家路に着く。もしかするとまた、学校前で声がするんじゃないかと期待してみたがそこはただの学校前にしか過ぎなかった。なんだったんだろうか結局。
ガチャリ
今朝のドアは少し重く感じられたがいまは普通の重さだった。もしかしたら、朝は少し疲れていたのかもしれない。あの声だってきっと幻聴か何かだろう。俺は何故か分からないがこの日常を壊したくなかった。何も起こらなくていい。普通でいい。変わらなくていい。この決して幸せでもないが不幸せでもない。退屈ではないが面白くないこの日常が変わってしまう。その事は俺にとって一番あってはならないことなのだ。
今日はハンバーグか…
味はいつも通り少し甘口のハンバーグだった。
取り敢えずなんか、不思議な感じというか、ミステリーチックなものを書いて見たかったので今回みたいな作品を始めました 笑
そんなにたいそうな設定はつけてないので暖かく見てくださいm(._.)m