光、ほどけて
なにもかもを包み込むように
淡い光をいっぱいに広げて
陽は沈んでゆく
雲も空もまばゆく輝き
今日の美を飾る
目線を下げては見えない
今日だけの美しさ
刻一刻と
ほどけてゆく日
風は今日を靡かせ
残り香をふりまく
歳月流れても
変わらない匂い
終わりと始まりの間の詩
飛び去っていく鳥の
柔らかなはばたきが
明日が近づいてくるのを
知らせている
時は流るのではなく
繰り返しているのではないか
気づきを淡い光がそっと照らす
答えは曖昧に帰していく