1[サッカーとの出会い]
新しい小説です。
サッカーが好きな人とお願いします。
俺の名前は光明愛琉、富士見台小学校の四年生。何故この物語が四年生から始まるかは聞かないでもらいたい。
今俺は、野球をやっている。別にやりたくてやっているわけじゃない。一年生の時に、友達が入るからと言って、成り行きで入り、他にやることもないから続けている。野球もそこそこ楽しいが、何かもっと楽しいことがないか探している。
「学校めんどくせー。」
俺はそう言いながら、ランドセルを背負って学校に向かっていた。
学校に着いた俺は、席を離れて友達と話していた。
「そういえば、もうすぐ球技大会だよな。」
と、クラスメイトの三月が言った。
球技大会とはクラスの中から三~四チームに分かれて、学年で球技をして優勝チームを決めるというものだ。
「今年はサッカーらしいぞ。」
誰かが言った。
それに三月が急激に反応した、
「キター、念願のサッカー‼」
三月は小柄だが学校のグラウンドを使っているサッカーチームに入っている。
「サッカーかー、楽しいのか?」
ためしに三月に聞いてみた。
「もちろん。」
「ふーん、サッカーか・・・。」
キーンコーンカーンコーン
「皆席に座ってー。」
と先生の声で皆が席に着いた。
皆が席に着いたのを確認してから、先生は話し始めた。
「今年の四年生の球技大会の種目がきまりました。」
「サッカーでしょ?」
三月が言った。
「そうです、そしてチームが決まりました。」
俺のチームは、三組チームAで「太陽、平八、優月、東樹、未羽、心愛、ヒナ。」の七人だった。
太陽は、練馬ヶ丘FCというクラブチームでサッカーを習っているそうだ。
「明日から、このメンバーで、体育の時間練習するので、チームの人を覚えておいてください。」
次の日
「行って来まーす。」
朝早く家を飛び出した俺は、走って学校に向かっていた。
途中で平八に会った。
「よう、平八、お前早いなー。」
「お前こそ。」
「いやー、なんかたまたま目が覚めたみたいな。」
「ふーん。」
「そういえば、球技大会同じチームだったよな。」
「うん。」
「よろしくな。」
「あー。」
「学校では、球技大会の話でもちきりだった。」
キーンコーンカーンコーン
体育の時間それぞれのチームに別れて練習をした。意外とボールがうまく扱えたので、太陽に凄いと言われた。練習試合では、一点を取った。その時から俺はサッカーに気が向き始めていた・・・?
家に帰った俺は、ゲーム機の電源をつけた。
「ただいまー。」
そこに、弟の琉生が帰ってきた。琉生は小学二年生だ。今日はたまたま午前授業だったから、俺の方が早かったのだ。
「めるー、公園行こー。」
「何するんだよ。」
「サッカー。」
琉生は、南野SCというチームでサッカーを習っている。
「サッカーか、良いよ行こう。」
「おっ、珍しく乗り気じゃん。」
「お母さん行って来まーす。」
公園に着いた。
一対一をやったら、ボールは取れるのだが、すぐに取られてしまう。」
すごく楽しかった。
球技大会当日。
「行って来まーす。」
元気よく飛び出した俺は、学校へダッシュしていた。
「おっはよー!」
「よう。」
教室に入ると、太陽がいた。
「今日は頑張ろうな。」
「おう。」
一回戦、対一組チームB[3―2]。
二回戦、対二組チームA[2―0]。
と順調に進んでいった。
準決勝、対三組チームB。
三月のいるチームとの対戦だ。
前半はスコアレスで終了し、後半の終わり間際、どちらも、なかなか点が決まらない。
太陽がボールを持った。その瞬間俺は、裏へ走りこんだ。
「太陽!裏!」
「おう、任せたぞ!」
「俺が決める!」
太陽のパスを足元でトラップし、シュート体制に入った。
すかさず三月が、ディフェンスに入ったが、俺はそのままシュートを打った。
おれの放ったシュート閃光に包まれ、三月の横をすり抜けて、ゴールに突き刺さった。
ピッピッピー。
審判の笛で試合が終わった。
「何が起こったんだ・・・。」
そう三月が言ったが、自分でも何が起きたか、全く分からなかった。
決勝戦、対二組チームCうちの小学校で一番強いと言われている、坂上信行がいるチームだ。無論優勝候補と言われている。
前半信行だけに2点を取られてしまった。
後半太陽の渾身のシュートで良い点を返したものの、なかなか追いつけない。俺のドリブルが止められ、相手のゴール前にボールが転がった。その時、ゴール前にいた平八がボールを蹴った。すごく弱いボールだったが、キーパーの反応が遅れゴールに入った。
やっと追いついた。最後坂上が一人で攻めてきた、全員抜きされ、残すはキーパー優月だけ、坂上がシュート体制に入った瞬間、笛が鳴った。
球技大会が終わり、同じ組のやつらで、サッカーをすることが多くなった、野球は土日だったから平日はほぼ毎日決まった公園でやっていた。
「へい、愛琉!」
「任せた東樹!」
「くらえ。」
東樹のシュートは、キーパーの伊助がはじいた。
「くそっ。」
こんな風にいつも夕方まで、サッカーをしていた。
「今日も疲れたな。」
東樹が言った。
「こんな風にずっと続くのかな。」
伊助がそう言った時に俺が切り出した。
「あのー俺さー、サッカーのチームに入ることにした。」
「え⁉」
「すまない、でももう決めたんだ。」
「野球は、はどうするんだよ。」
「辞める、もうここにもそんなにこれなくなる。」
「そうか、じゃあがんばれよ、応援してるから。」
「ありがとう。」
次の日、俺は野球を辞めたいと母親の久子に言った。何故と聞かれたが、俺は迷わずこう言った。
「俺、サッカーやる!」
ここから、俺のサッカー人生は始まった。
ヒカリのホイッスルを世界に響かせるために。
これからもよろしくおねがいします。