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別れは幻滅と共にやってくる

初のオリジナル小説です。よろしくお願いします。

「みんな、生きててくれ」

カイリが走るなか、村の方角から一匹の鳥型魔獣「雷光鳥(モルーニヤ)」が飛んでいった。

雷光鳥(モルーニヤ)?!いや、王国騎士の証と首輪をつけている。王国まで動く事態なのか…」

雷光鳥(モルーニヤ)は知能が高く、小回りがよく効く。そして、ある程度の戦闘ができるため王国騎士御用達の伝書鳩や密偵係として使われる。

気高い鳴き声と共に薄暗い曇り空を駆けて、王都に向かって行った。

「こ、国王…"アレ"は滅びたはずでは?」

雷光鳥(モルーニヤ)の記録を受け取った補佐が焦りながら国王に尋ねる。国王もこの事態を把握していないようだ。明らかな動揺を見せ、脂汗を搔いている。

「かの者を…幻滅を行かせよう。」

薄暗い廊下をコツンコツンとゆったり歩く影が近づいてくる。影の主は幻滅と呼ばれる者。長身の体を様々な武装で覆って、肩に星が輝いているようなマントを羽織っている。胸には小さな灯火が燃えている。

「只今参りました、国王。直ちに向かいます。」

低く落ち着いた声が部屋に響く。国王が頷くと、マントに身を包み空へと消えていった。

「まさか"アレ"が動き出すとは予想外です。300年前に滅ぼしたはずなんですけどねぇ。」

山や谷、川を数個越えていくと吹雪に覆われている地域が見えてきた。この地域は年中ずっと雪が降り、大地を白く染め上げる。

しかし、今は違う。ただ一箇所だけ大地の色をむき出しにして周囲の木々は焦げきっている。そこには村の様な跡があり、一人の少年が倒れていた。

「少し遅かったですか…」

深く暗い意識の中で、何かが燃えるような感じがした。意識がだんだんと回復していき、周りの音が聞こえてきた。誰かが声をかけてくる。目を開けるとそこには幻滅がいた。カイリが起きたことに気付き問いかける。

「ようやく起きましたか。おはようございます。最悪な寝起きでしょうが何が起こったか教えてくれますか?」

恐怖なのかかじかんでいるか分からないが手が震えている。口をミミズのように歪めたまま黙り込んでいる。

「怯えることはないですよ。一息つくために、自己紹介でもしましょう。私はリアクター、魔術師です。魔導十三師の一人で、()()の名を王より授かっています。次はあなたの番です。お名前は?」

「名前はカイリ、12歳。狩人の一族。」

少し気持ちが落ち着き、震えが止まり頬が緩んだ。しかし、まだ黙りだ。シンシンと冷たい綿が降りしきるなか淡々と時間が過ぎていく。

「そろそろ落ち着いたでしょう。そろそろ話してくれますか?なぜ、あなたは倒れていたのかを…」

カイリは閉ざされていた口を開きだした。

読んでいただきありがとうございました。誤字脱字等ありましたら、ご報告お願いします

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