表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

いつもは雪と共に溶ける

初のオリジナル小説です。よろしくお願いします。

昇りだした太陽の光は、星々を呑み込み温かく空を照らしていく。降っていく月の闇は、昨夜見た悪夢を追い払っていく。温かい匂いに鼻腔がくすぐられ、美味しい音に鼓膜が踊る。朝が来た。いつもの朝だ。

「おはよう、カイリ。朝ごはんが温かいうちに食べなさい。」

いつもの穏やかな母の声。トマトのいい匂いがする。今日のスープはきっと、コンソメの効いたトマトスープだろう。

「おはよう、カイリ!今日は街に行くから帰りにお土産を買ってくる!楽しみにしてろよ〜。」

いつもの豪快な父の声。父が買ってくるオモチャやお菓子はいつもの面白いものばかりだ。母はガラクタばっかりだと言っているが、そんなことはない。

「そういえば、今日は狩りに出るんだろう?最近ここらで"ナニか"が出るらしいから、気おつけるんだぞ」

「大丈夫だよ。それに、僕の目が良いことは知ってるでしょ?」

軽く返事をしてスープをかき込む。

「心配いらないよ。夕飯までには帰ってくる。それじゃ、行ってきます!!」

まだまだ狩人としては半人前だ。しかし、生まれてきてから12年間ずっと狩人としての経験を積んできたつもりだ。だから、この辺の森の地形や、生態系は熟知している。全く、親というものは心配性が過ぎる。

雪の上を飛ぶようにして駆ける。かき分けた空気が刃物のように痛い。冬の森はやはり静かだ。熊やリス、蛇などはもう長い眠りについてあるだろう。いつもは聞こえる鳥のさえずりが聞こえない。鳥も冬眠しているのだろうか。確かに、今は冬眠の時期だ。しかし、鳥が冬眠するなんて聞いたことがない。

「やけに静かだな。それに、いつもより空気が揺らいでる。」

白く染まった息を吐く。森の空気はいつも決まった流れをしている。北風に乗ってやってくる微かな匂い。

(焦げ臭い…?)

背筋に悪寒が走った。この悪寒は、冬の突き刺さるようなものじゃない。もっと冷たく、もっと鋭いものだ。今、感じている違和感をまとめよう。

違和感1.いつも聴こえてくるはずの鳥のさえずりがない。それに今日、森に入ってから一匹も動物を見ていない。

違和感2.いつもよりも空気が揺らいでる。通常、冬の森の乾燥した空気は南から北に向かって勢いよく吹いてくる。しかし、今の空気は重々しく若干遅い気がする。それに焦げ臭い匂いが混じってる

違和感3.尋常ではない程の悪寒…

「まさか、いや…」

カイリは冷たく重い雪をかき分けて村へと急いだ。

読んでいただきありがとうございました。誤字脱字等ありましたら、ご報告お願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ