民は大事
1513年 九月 安芸国 佐東金山城下
あれから一ヵ月たった。
千代寿丸との仲はとても良好である 千代寿丸に直臣になる旨を言った際は驚いていたが
同い年なためさらに仲は深まった
佐東郡は収穫の時期だったので手伝おうとしたら
次郎三郎に止められた。百姓達はとても驚いていた。まぁ普通はそうだよな次期当主が農作業するなんて しょうがないので勉強をした
もちろん農業の
俺は忍者を作りたいからな
忍者集団を作るときは百姓達の三男、四男に
召集するためだ
民は変わりが効かないからな
というわけで俺は稽古や勉強をしながら
農作業を一ヶ月近くしていた
段々百姓達も慣れてきて子供たちと遊ぶ仲に
なっている
まぁ次郎三郎には怒られたけど
「太郎様、こんなに汚れて…だから農作業は辞めてくだされと言ったのに…」
「百姓、というか民は変わりが効かないんだぞ
それは次郎三郎も知っているだろう?」
「ですが……」
「あのなぁ、民と我らは切っても切り離せない関係なんだぞ。」
「民は他国が攻めて来たらどうしようもないが、
我らも民達が作る米、まぁ兵糧だな、兵糧がないと戦は出来ない。だから、民との信頼関係がこの戦乱の世で一番大切なのだ。」
「滅亡しないのと、身分を気にして滅亡するのか
どちらを選ぶ?」
「……それは」
「なぁ、ということで稽古と勉強を両立しながら
週一の間隔で手伝うぞ。」
「某もですか?」
「もちろん千代寿丸もな。」
1513年 十一月安芸国 佐東金山城下
俺からの民の印象はかなり良い
民を大切にするし、元繁様の武勇も受け継ぐだろうと、さらに大事なのはまだ6歳ということだ。
「あ、あと次郎三郎太田川周辺にアレを置いてくれ」
「畏まりました。本当、御屋形様が帰って来たら心底驚くだろう。」
「あと太郎様、先月の千代寿丸の件ですが
一応御屋形様に大事な話があるとは伝えておきましたよ。」
「ありがとう次郎三郎。」
アレのことを考えながら二人はニヤニヤ笑うのだった。
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