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第三話 新しい日常

 風邪から回復した俺は、新しい日常生活に本格的に望んでいくこととなった。

 静養期間が終わり綾瀬君も学校に通いだし、今家に住んでいる子全員が学校に通うことになった。


 朝、起きるて亜咲の仏壇に手を合わせてからダイニングに行くと綾瀬君が笑顔でコーヒーを淹れてくれて、茉莉ちゃんが新聞を持ってきてくれる。


「おはよう。」

「おはよう!大木さん、いつものコーヒーを淹れるね!」

「和にい、おはよう。はい新聞だよ。」


 俺は新聞を読み比べながらコーヒーを飲み、横では朝ごはんを作ってくれている綾瀬君と、チラシを見ながら特売品を探して夕飯の買い物の相談をしている茉莉ちゃんがいる。

 朝ごはんが出来ると、朝が弱い楓ちゃんを茉莉ちゃんが起こしてきてみんなで食べる。

 綾瀬君が来てからは格段にクォリティーが上がった。

 一人の時はトーストにコーヒーで済ませていたのだから、ホテル朝食クラスが出てくるのだからね。


 ご飯を食べた後はみんなそれぞれ学校の支度を始めるので、俺が朝ごはんの後片付けをして行く。

 そうしているうちに時間になったら、楓ちゃんは立花さんとの待ち合わせ場所に向かうため一番に登校する。


「行ってきます。」


 ちなみに楓ちゃんは立花さんとバスで通学している。

 二番目に綾瀬君が登校する。綾瀬君は原付で街中にある調理師専門学校に通っている。

 ただ、ここに来てからは雨の日や茉莉ちゃんと夕ごはんとかの買い物とかの用事があるときはミニバンに

 乗って通学してもらっている。

 そういった日に俺はあまり乗らない車を出来る限り動かすようにしたいからね。

 幸い、常見の店の駐車場がいくつも街中にあるので、そこに俺の車は停めれるってのもある。

 最後は茉莉ちゃんだ。大学生の彼女の登校時刻はその日によってまちまちだ。

 なので、バスで通ったり、俺が送ってあげたりしている。

 茉莉ちゃんはその間に空いた時間があれば、掃除洗濯などを行ってくれている。

 俺も手伝おうとすると断られてしまった。


「和にいは何もしなくていいの。私は一応、住み込みの家政婦なんだから。

 そうでなくても和にいは最低限しかしないから。いのりちゃん楓ちゃんや私のお洗濯やお掃除をきちんとできる?」

「・・・。スイマセン。ヨロシクオネガイシマス・・・。」


 ぐうの音も出ませんでした。ハイ。

 正論だ。

 俺に女の子の服をきちんと洗って干すことは無理だ。洗濯乾燥機に入れて自動で回して、中庭に適当に干しているだろう。

 掃除も茉莉ちゃんが来た時に隅々まで出来ていないとダメだしされている。

 何人もの女の子と暮らすのは気を遣うよ。亜咲。


 そうして三人の女の子が学校へ行くと俺は、常見と啓介の店の関係で依頼のあった仕事をこなしていく。

 基本的に、今の俺がやっていることは常見と啓介の店の経営顧問という名のアドバイザー兼何でも屋みたいなもんだ。それに加えて親父さんから俺が以前大企業のSEをしていた関係で依頼される欧女のシステム関連のレビューと厄介事の相談だ。


 その時にある仕事をこなして、吹き抜けのあるダイニングにコーヒーを淹れに行くと不意にこの家が大きく見えた。

 住んでいる人が増え、明るくなったこの家に一人でいるのは、ここ最近になってからだ。

 今までは一人で鬱蒼とした暮らしをしていたからか、猶更強く感じるような時がある。


「人が増えると、こんなにも大きな家が狭く感じて、一人になると寂しくなるもんだな・・・。」


 そう、独り言をつい言ってしまう。


 それからお昼になると、茉莉ちゃんが午前で講義が終わって帰ってくる日は茉莉ちゃんが、誰もいないときは俺がお昼ごはんを作るか、外食に出る。

 それらは、夕ごはんまで用がなければ、自由にまったりと過ごすようにしている。

 茉莉ちゃんも一緒の時もあるし、家事をこなしたり、課題があるときは部屋にこもって課題をやっていたりする。

 お金は使いきれないほどあるので、興味があることに挑戦したり、車でドライブに行ったりするようになった。

 最近はついつい昔好きだったゲーム機を買い集めてたりして、空いた時間にやっていたりする。

 みんなもやったことがあったりするので、意外に盛り上がってみんなで遊んでいたりする。

 ただ、ゲーム機を片付ける場所が少なくなってきた時、茉莉ちゃんに大目玉を食らった。

 綾瀬君は多目的スペースにゲーム機を持ち帰ってやっているみたいだ。

 時たま吹き抜けから綾瀬君の絶叫が聞こえてくる。


「この野郎~!!今の絶対に避けれていたのに!なんでなの!!クソー!!」


 夕方になるとそれぞれ順々に帰宅してくる。

 綾瀬君がミニバンで通学し、下校の時間が合えば三人一緒に買い物をして帰ってきたりする時もある。

 こういったときは遠出をしているようで三人でショッピングなどを楽しんで遅くなる時が多い。

 夕ごはんは茉莉ちゃんが作ってくれているので、それまで綾瀬君と楓ちゃんは部屋で課題や予習復習をしているようだ。

 ウチの女の子は真面目なんで、こういったことはしかっりとやっているタイプだ。

 そういえば全員、奨学生だから成績は悪くないからね。

 三人とも経済的、人的に困窮しているので奨学生として学校に通っている。だから勉学はおろそかにできないので聞けばみんな上位の成績を修めているらしい。

 うん、誇らしいよ保護者として。

 ちなみに、群を抜いて成績のいい楓ちゃん曰く、こういうとらしい。


「予習復習、課題をキチンと早く終わらせたら遊ぶ時間が増えるから、何としても集中してごはん前に終わらせる。」


 多分、それが出来るのは楓ちゃん位だよ・・・。


 夕ごはんを食べたらお風呂に入ってリビングや自室、二階の多目的スペースでそれぞれが自由に過ごしている。

 大概はみんなでリビングにいることが多い。そうして眠る時間までみんなで楽しんでいる。

 いつもは最初に楓ちゃんが眠くなって、茉莉ちゃんに連れられて二階にあがっていく。

 二人が上がってから綾瀬君は明日の朝ごはんの仕込みを始めて、終わったら二階に上がっていく。

 俺も、戸締りとセキュリティロックを確認してから仏壇に寄って亜咲に一日の話をしてからベッドに入る。


 そうして、俺の新しい日常の一日が過ぎていく。

 亜咲が亡くなってから抜け殻みたいになっていた俺の生活は一変した。

 三人の少女との生活で日々の活力を取り戻し、癒されているんだ。

 だから、俺はみんなを幸せにしてあげたい。

 こんな新しいかけがえのない日々をくれるんだから。


気に入っていただけたら、ポッチっと評価いただいたり、ブクマしていただいたり、感想をいただけるとありがたいです!!

連休中はやる気との勝負なので猶更ありがたいかもです!


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