プロローグ~最弱のユニーカー
初投稿です!!
初めての作品ですので暖かい目で見守ってくれると幸いです!!
俺の名前は羽撃銃也
2021年。世界中に突如として門が出現した。これにより世界は大きく変わることとなる。俺の人生含めてだ。
各地に現れたという門の内部は迷路であったり森であったり、はたまた砂漠といった別空間につながっており、この世のものではない獰猛な生き物が生息していた。
人々はこの異空間をダンジョンと呼び2036年の現在では、このダンジョンに潜る仕事...冒険者という職業が生まれるにまで至っている。
理由は多岐にわたる。ダンジョンで魔物を倒すとゲーム等でおなじみのステータスや職業が得られ強くなれる。さらには倒した魔物からこの世界の法則からはずれた品々を手に入れることができるからだ。例を挙げるとキリがない。電気に代わるクリーンなエネルギー源、不治の病でも直す薬や身体の欠損を治す薬、若返りの薬にスキルを手に入れることのできる珠、魔法の道具や武器などだ。そんなものが市場に流れればどうなるか……。
手に入れれば一獲千金も夢ではない。
だが、ハイリターンにはハイリスクが付き物であり、ある程度の適正も必要だ。
ここで挙げる適正とは初めて魔物を倒したときに得られる【職業】のことだ。これは完全に運がものをいう。ランダムで決まるのだ。そして一度決まった職業は二度と変えることはできない。ダンジョン内では魔物と戦うことから戦闘向きの職業や戦闘職をサポートできる職業でないとダンジョンで成果物を得るのも難しいのである。
……考えてみてほしい。
得られた職業が【料理人】で初期スキルが料理Lv1。スキル効果が料理がうまくなるのみだとしよう。もちろん、料理人でも魔物してレベルアップすればステータスの数値が上がり、それに比例して身体能力も向上する。だが、【料理人】の職業補正は料理関連のスキルレベルが上がりやすいことだけだ。すごいことではあるが戦闘職にはステータスで劣ってしまう。戦闘職の【剣士】であれば剣術系のスキルレベルが上がりやすく、レベルアップ時のステータス上昇値にも補正が入る。
ダンジョンに潜るのであればどちらが適性をもっているかが簡単に理解できるだろう。
現代兵器を使えばいい?そんなもを持ち込むのをダンジョンを作ったやつが許容すると思うか?
答えは否だ。
そしてレベルが上がった人間に銃が通用すると思うか?
答えは否だ。
銃なんてLv.10を超えたステータス値だと思い切り殴られた程度の痛みにしかならない。それは魔物にも同じことが言えて、何より人間より遥かに生命力が高い生き物なのだ。そんなこともあって現在における日本の法律に銃刀法違反なんてものは存在しない。銃なんかよりも生身の人間のほうが脅威でしかないからだ。
つまり俺が言いたいのはだ。
ユニーク職業だか何だか知らんが職業が【銃士】の俺には適性がねえってことだよ。こんちくしょう。
『ステータス』
名前:羽撃 銃也 Lv.5
職業:銃士
HP:120 MP:30
STA:15
INT:15
VIT:15
DEX:60
AGI:30
【スキル】
・銃術Lv.1(ユニーク)
・現代兵器特化Lv.1(ユニーク)
・部隊編成
銃士:銃を身に着けている間の身体能力がDEX値依存になり、銃や現代兵器の威力にDEX値が加算される。銃を身に着けていない間の取得経験値-1000%、AGI-50%。レベルアップ時DEX上昇値に大補正、AGI小補正。
銃術Lv.1:銃の扱いがうまくなる。銃で与えるダメージが2倍になる。
現代兵器特化Lv.1:現代兵器の扱いがうまくなる。現代兵器で与えるダメージが2倍になる。
部隊編成:最大5人までの知的生命体を部隊に加えることができる。部隊に加わった者には、このスキル保持者の職業効果のマイナス効果とレベルアップ補正以外の効果が付与され、所持スキル効果の50%が付与される。また、部隊に加わった者のフレンドリーファイアを受けず、攻撃は透過する。
……とはいえ。
こんな俺でも欲しいという連中はいる。
俺の部隊編成の効果が目的だ。
俺にステータス上昇系のスキルを覚えさせてから部隊にはいれば多少なりにステータス値を盛れて、フレンドリーファイアが無くなるからだ。そして俺は地上で安全に過ごして報酬をを受け取る。ぶっちゃけ悪い話ではない。だが俺はそのたぐいの誘いには乗っていない。俺は俺自身の手でダンジョンを攻略したいのだ。何年かかってもいい。途中で死んでもいい。それくらいの覚悟を持って冒険者をしている。
とまぁ、話の流れでわかると思うが俺の仕事は冒険者だ。
高校を卒業し18歳で冒険者となったため冒険者歴は5年と長いものの、EからSSSランクまである冒険者ランクも中でも最低のランクでいる。
巷からは『最弱のユニーカー』などと呼ばれ、ちょっとだけ有名な冒険者だったりするが、もちろん悪い意味でだ。
俺が『最弱のユニーカー』呼ばれている理由は職業とスキルに起因している。
俺はユニーク保持者であるユニーカーだ。ユニーク職業やユニークスキルを保持している者をそう呼ぶのだ。
そして世のユニーカーと呼ばれる大半の人は途轍もない化物ぞろいだ。
ユニークである職業やスキルはこの世に二つとない。つまり、俺の職業が【銃士】になった以上ほかのやつが【銃士】になることがないということになる。
そんなユニーク職業とスキルを保持している俺だが、俺のユニーク職業の専用武器である銃や現代兵器といった物はダンジョンには持ち込めない物であり、しかも、銃を持っていないとマイナスな効果がつくという職業なのだ。
これにより、いくら倒してもレベルが上がらない。器用ではあるが身体能力が低いといった面から周囲からは不遇職として認識され『最弱のユニーカー』などという蔑称を付けられる始末。
稀に俺のように強力そうでも使えないというユニーク保持者がいるらしいがこの五年間でそんな奴は見たことはない。
俺にとってこの職業は呪いだ。
ダンジョンに持っていけないものを扱う職業になり、その持っていけないものがないと強くなれない。せめてダンジョンに現代兵器が持ち込めたら結果は大いに違っていただろう。
「せめてダンジョン内に銃を持ち込めれば俺だって……」
俯きながら、そう呟いたその時だった。
『警報。秋葉原第一ダンジョンに異常事態。これよりダンジョンから魔物が氾濫しました。一般人は速やかに避難してください。』
秋葉原のダンジョン街に警報が鳴り響く。
氾濫。
ダンジョンで極稀に起きる異常事態。
魔物の異常個体発生による魔物の町への侵略が今、開始された。
ステータスによる恩恵
HP:生命力0になると死ぬ
MP:魔力。魔法やスキル使用時にアーツ使用に消費する。
STA :体力や腕力、視力といった身体能力に関与。
INT:魔法攻撃力に関与。
VIT:防御力、魔法防御力、各種耐性に関与。
DEX:器用さに関与。
AFI:脳処理力に関与。視界の速度や計算力に影響。
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