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魔王会議・1

おはようございます。

評価ポイント・ブックマークありがとうございます。

第51話投稿させて頂きます。

楽しんで頂けたら幸いです。

 さて、時間は過ぎ魔王会議当日の朝、朝食の後に憤怒の魔王の所のメイドさんに昨日買って貰ったドレスを着つけてもらい私達は暁の城に向かう。ちなみに毛玉ちゃんは憤怒の魔王のメイドさんたちが見てくれると言うので今回はお留守番


「憤怒の魔王さん、そういえば、他の魔王ってどんな方達なんですか?」


 暁の城に向かう道中ふと他の魔王に関して何も知らない事とそういえば、他の魔王について聞こうと思っていたことを思い出し目の前に座る憤怒の魔王に聞いてみる。


「堅苦しく憤怒の魔王等と呼ばずに名前で呼べ。もしくは愛称でも考えてくれ」


 私が憤怒の魔王と呼んだのが面白くなかったのか質問そっちのけで少し拗ねた様に憤怒の魔王はそんな事を言う。

 えぇ・・・私まだ貴方と出会ってそんなに経ってないんですけど・・・


「では、クリストさんと呼ばせて頂きます。愛称は・・・そのうち何にか考えますね」

「うむ、それで良い。それでさっきの質問だが、簡単に言ってしまえばどいつもこいつも

 喰えない奴らだ。あと、力量を完璧に把握しきれていないのだ。今回は魔王が一気に代替わりをするという異常事態が起きて古くから魔王をやっているのは俺と先代の黄昏の魔王、後は傲慢の魔王ぐらいだった。まぁ、今回の件で二人だけになってしまったがな」

「なるほど、ありがとうございます」


 クリストさんにお礼を言い後は城に着くまで大人しく待つことにする。

 う~ん、たまたま魔王が総入れ替えに為ったのか何か意図的な物が有ったのか微妙なとこだなぁ・・・クリストさんも異常事態だって言っていたし元々はもっと緩やかに代替わりするのかも・・・

 少しして暁の城に着き当初の予定通りクロノスに黄昏の魔王代理としてっ出席してもらい。私は他の魔王を驚かせるという名目のもと、クリストさんに抱っこされ入場する事になった。

 ・・・今更だけど抱っこされる必要は無いよね?

 ふと、そんな事を思いつつもそのまま大人しく抱っこされたまま城の会議室に入ると中には既に7人の男女が着席していた。

 中には半獣体と言えばいいのかわからないが、人と獣の中間みたいな姿で着席している人もいる。

 獣人さんは、三形態の姿が有り、獣耳等の一部を残して人種とほとんど変わらない姿の人型、先程の半獣形態、種族そのままの獣型が有る。まぁ、獣人さんは皆、自分の楽な格好で過ごしているので野生の獣かと思ったら獣人だったなんてことも有ったらしい。

 まぁ、今回は魔王会議だし、人間じゃなくても驚く事じゃないよね。

 会議室に入って来た私達を見ている魔王達の視線を他所に彼らの種族等を確認していると物珍しそうな顔で魔王達が憤怒の魔王に話しかけてくる。


「あらぁ~、お久しぶりです~、クリストさん。いつも一番に会議室に入られているのに珍しいですねぇ~」


 まず、最初にのんびりと色香たっぷりの独特な口調で話しかけてくる色欲の魔王。

 種族:夢魔(魔王種) 名前:アミル・ククル 性別:女性 年齢;16 Lv.100


「とうとう耄碌したのかしら?まぁ、私的にはどっちでも良いわ。もっと遅い奴もいるわけだし、この国の王のくせに何で遅れるのかしらね」


 クリストさんに対し少し嘲る様な生意気な物言いの嫉妬の魔王

 種族:人魚(魔王種) 名前:レヴィ・レキ  性別:女性 年齢;14 Lv.98


「レヴィ、貴様は口が過ぎる。少し自重しろ。不愉快だ」


 嫉妬の魔王の物言いに不愉快そうに叱りつける傲慢の魔王

 種族:グリフォン(魔王種) 名前:ルベリエ・プライガ 性別:男性 年齢229 Lv.130


「ハッ‼魔王が別の魔王に説教かよ‼笑えるぜ‼傲慢にも程が有るだろう?あぁ、わりぃ、おっさんは傲慢の魔王だったか」


 傲慢の魔王に対して嫌味を言う強欲の魔王

 種族:狐人族(魔王種) 名前:グリド・ロイド 性別:男性 年齢:15 Lv.100


「どうでもいい。怠い」


 全くやる気もなく怠そうにしている怠惰の魔王

 種族:牛頭人族(魔王種) 名前:ブルガ・スロイス 性別:男性 年齢:20 Lv101.


「オウル殿、そろそろ起きた方が良いですぞ。もうすぐ会議が始まりますよ」


 隣で寝ている豆梟の背中を優しく揺らし起こそうとしている暴食の魔王

 種族:豚頭人族(魔王種) 名前:ブブド・グラド 性別:男性 年齢:20 Lv.101


「ZZZ…」


 暴食の魔王が起こそうとしているけど我関せずな白夜の魔王

 種族:獣人(梟種、魔王種) 名前:オウル・F・テテリヌス 性別:男性 年齢:16 Lv.110


 口々に色々な事を喋っている魔王達だが、現在、片眼鏡(モノクル)を外している私には彼らのステータスどころか心の声もはっきりわかる。

 皆、バラバラに喋っているが心の中は・・・


((((((なんで子供を抱いてるの(かしらぁ~)⁉))))))


 だった。案外仲が良いのかもしれない・・・?


「遅くなってすまなかったな、皆、息災そうで何よりだ」


 クリストさんは嫉妬の魔王の言っていたことに対し特に気にした様子も無く席に着く。

 その後にクロノスが続き、恐らく先代の黄昏の魔王が座っていたのであろう席の後ろに立つ。


「おぉ?なんだぁ?黄昏の国は魔王が来ないで名代でおめぇが来たのか?ハッ‼あの爺がくたばったってのはマジみたいだな」

(あの爺、クソ邪魔だったからちょうど良いぜ。まだ、後継者も見つかってねぇみてぇだし色々やり易そうだぜ)

「今回は色々と事情がございまして私が代わりに出席しただけでございます」


 強欲の魔王に一瞬不愉快そうな顔をしてからクロノスはなるべく丁寧な口調で受け流す。と言うか、私の事を見た時の反応を考えて笑いすら堪えてる


「あの、憤怒の魔王様、お飲み物は紅茶でよろしいですか?」


 そんなクロノスをのんびりと見ていると足元の方からそんな声が聞こえてくる。

 声のした方に目を向けるとアライグマの獣人の女性がアライグマの姿そのままにメイド服を着て立っていた。


「あぁ、アライ殿。紅茶で頼む」

「そちらのお嬢様には一緒にお菓子でもお持ちしましょうか?」

「あぁ、よろしく頼む」

「かしこまりました。少々お待ちください」

「アライ殿、すまない。私にも菓子をお願いしたい」


 お辞儀をし、お茶の用意をしに戻って行こうとするメイドさんに暴食の魔王が声を掛けお菓子を頼む。甘いの好きなのかな?


「かしこまりました。お茶のおかわりもお持ちします」


 暴食の魔王にも丁寧なお辞儀をしてお茶の今度こそお茶の支度をしに戻って行く。

 ふと、私は何気なく彼女のステータスを確認してしまった。


             ☆


 HP 245872/ 245872 MP 24682/24682

 名前:アライ・クーン 11歳 Lv.50 近接戦闘術Lv.70 魔法Lv.75

 種族:獣人(ラクーン種)

 ATK:A2

 DEF:B4

 MAT:A4

 MDF:D7

 SPD:SF8

 適正魔法:水、風

 スキル:MP自動回復、気配察知、魔力探知、索敵、水魔法攻撃力倍加、経験値取得量倍加、水神の加護、洗濯スキル、料理スキル、掃除スキル

 称号:《異世界からの転生者》《暁の魔王候補者?》《水神の寵愛を受けし者》《元オトコの娘》《オカン》

 特記事項:戦闘メイド


             ☆


 ステータスを見て思わず声を上げそうになるのを抑える。

 ちょっと待って⁉レベルのわりにステータス高いし、称号に《暁の魔王候補者?》ってあるけど⁉てか、転生者とも書いてあるよ⁉

 啞然としながらメイドさんの出て行った方を見ていると少しして先程のメイドさんがティーセットを持ってきて手際よくお茶の支度をしてくれた。

 私と暴食の魔王の前には沢山のイチゴの乗ったタルトも置いてくれる。

 ぶっちゃけるとこの苺のタルト物凄くおいしかった。後で作り方聞いてみよう・・・

 ケーキとお茶を頂き、魔王達がこの会議室に揃い約30分が経ったが未だに暁の魔王は姿を現さない。


「アライ殿、フェル殿はどうしたんだ?こんなに遅れた事は今まで無かっただろう?」


 クリストさんが先程のメイドさんに聞くと些か困ったように答えてくれる。


「それが畑の方に問題が起こったらしく。解決に時間が掛かってしまい。今、大急ぎでこちらに向かっているとの事です。誠に申し訳ございませんがもう少々お待ちください」


 メイドさんが本当に申し訳なさそうに謝っているとガチャっと音がして誰かが会議室に入ってくる。


「いやぁ~、すまない‼ちょっとトラブルが有って遅れちまった」


 狼耳の生えた男性が陽気な声と共に入ってきて皆に謝る。軽い感じなのに某冒険者の連中みたいに不愉快な感じじゃなくどちらかというとさっぱりな感じだ。

 そんな男性の姿を見て私はまた思わず声を上げそうになってしまった。

 男性は畑仕事によく使われるようなズボンに黒のTシャツに麦わら帽子といういでたちだった。

 そして、Tシャツには農業魔王と書いてあった。


次回も魔王会議です。

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