表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
316/332

女子会再び

おはようございます。

第316話投稿させて頂きます。

今回はコハク視点です。

楽しんで頂けたら幸いです。

「・・・本当にするの?」


 街歩きをして嫉妬の国に泊まる日の夜、私は自分に割り当てられた部屋の扉の前で私は少しだけ顔を顰めながら寝間着姿で立っているクロ、お盆にお菓子やティーポットを乗せて持っている夢菜さん、光さん、坂月さん、レヴィさんに問い掛ける。


「もちろん‼皆が揃ったらって約束してたからね。拒否権は無いよ」


 夢菜さんが暴君の様な事を言うのに溜息を一つ吐き、私はレヴィさんへと問い掛ける。


「まだ国も混乱状態だと思うんですけどレヴィさんは大丈夫なんですか?」


 レヴィさんにそう問い掛けると彼女は若干バツが悪そうな顔をしながらも口を開く。


「え・・・えぇ、大変な事は明日の私に全部任せるわ。それに相談したい事が有るし・・・」

「はぁ、取り合えず。中へどうぞ・・・」


 少々歯切れ悪くそういうレヴィさん達を部屋へと招き入れる。

 命さんは若干居心地が悪そうな顔をしている。

 てか、大変な事を明日の自分に任せるのはこんな事をしている暇は無いと言っているような物では?

 そんな事を考えてから私はこれから始まる尋問(女子トーク)に憂鬱な気分になりながら部屋の扉を閉めた。




「しろちゃんだった時のコハクちゃんを直で見てみたかった」

「本当に記憶が飛ぶなんて事あるのね」

「コハクさんも黒羽さんも大変だったのね・・・」

「狗神先輩。ロマンティックに決めたねぇ~」


 一通り和登君との事と私がしろだった時の事を白状させられて私は多少ぐったりしながら皆の反応を聞いている。

 因みにネージュは私の腕の中ですでに夢の中だ。


「恋愛事と言えば命先輩やクロちゃんは何かないの?」


 和登君との事から飛び火して夢菜さんが興味津々といった様子でクロと坂月さんへと問い掛ける。


「知り合いが皆消えてそれ所では無かったが?」

「私もそういう話は無いわね・・・」


 クロが真顔で坂月さんは少しだけ苦笑いを浮かべながら浮いた話は無いと否定する。


「そっか・・・ちょっと残念・・・」


 二人の言葉に夢菜さんが些か残念そうに口をとがらせる。

 そんな夢菜さんに光さんが少しだけ楽しそうな顔をしながら口を開く。


「フッフッフ・・・そんなユーちゃんにとっておきの耳寄り情報を提供してあげよう」

「何々?」


 ニヤリと悪い笑みを浮かべながら光さんはレヴィさんの肩を両手で抱いて前へとずいっと出す。

 レヴィさんの顔が若干引き攣っているように見えるのは気のせいだろう。


「この度、レヴィさんが神薙先生の事を意識いたしましたぁ‼」

「ちょ、ちょっとヒカリ‼」


 自分の思い人をいきなり暴露されたレヴィさんが光さんに抗議の声を上げるが光さんはニヤリとした笑みのまま口を開く。

 どうでも良いけど私が居ない間に仲良くなったね君達・・・


「でも、皆への相談事ってこの事ですよね?なら早い方が良いですよ」

「・・・」


 光さんの暴論にレヴィさんが黙り込むそのレヴィさんを見て夢菜さんが目をキラキラと坂月さんが驚いた様子でレヴィさんを見る。


「え?え?レヴィさん‼今の話本当ですか⁉」


「全然気が付きませんでした・・・」

「なんで?なんで?何が有ったんですか?」


 話題に食いつかなかったのは眼で見て状況が分かっていた私とまだレヴィさんとあまり親しくないクロで意外な事に坂月さんも食い気味にレヴィさんへと問い掛けている。

 二人の圧に押されたのかレヴィさんが顔を赤くしながらポツリポツリと語り出す。


「最初は強欲の国の兵から攻撃された時に庇ってくれた時に興味が湧いてきて・・・それから目で追う様になって・・・」


 レヴィさんの言葉になんとなーく、その気持ちが良く解るって言いたくなるのを我慢していると右斜め前から「あぁ、あの時に・・・」と事情を知っていそうな坂月さんがポツリと口にする。

 ———やっぱり、その場に居なかったのは状況の理解に差が有るなぁ・・・

 そんな事を考えながら話を聞いているとレヴィさんが話の本題を口にする。


「それで本題なのだけどカンナギ様は私の事意識してくれるかしら・・・?」


 皆がレヴィさんの質問に答えを口にできない中で申し訳ないけど特性上答えを知っている私は半分意識を手放しそうになりながら言葉を口にする。


「取り合えず。神薙さんに気持ちを言ってみたら?意識してくれるかはそれからじゃない?」

「そうね。そうするわ・・・駄目だったら皆私のやけ食いに付き合って」


 体重という問題を気にする女性には顔を引きつらせる言葉を口にしてレヴィさんは決意に満ちた顔をしていた。


此処までの読了ありがとうございました。

次回もごゆるりとお待ち頂けたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ