表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/331

銀髪紫眼の少女

こんばんは、第29話投稿させていただきます。

楽しんでいただけたら幸いです。

 窓から差し込む穏やかな日差しで目が覚める。全く前回の熊といい、今回の竜といい毎回毎回よく生きている物だ。悪運だけは強いらしい。

 周りを見て何処にいるかを確認する。どうやら私は保健室のベッドに寝かされているようだ。


「おっと…」


 一体どれだけ眠っていたのか先生を探す為にベッドから立ち上がろうとしてよろけてしまう。どうやら相当長い時間眠っていたようだ。

 色々な物に摑まりながら歩き保健室に掛けてある鏡に写った自分に違和感を覚えて鏡の前で立ち止まり覗き込む。


「なん…だ…これ…」


 思わずそんな声を上げて鏡の前で固まってしまう。

 鏡に写っていた私はいつもの見慣れた自分では無かった。実は秘かに自慢だった茶色の髪は良く言えば銀、悪く言えば白髪、青色だった瞳は紫色に変わり果てていた。

 え?髪が自慢だったのかって私も一応女の子なので髪には気を使っていて丁寧に手入れをしていたのである。


「ハッ‼呆けている場合じゃない‼」


 髪や目に変化が起きているんだステータスに何にも変化が無いわけが無い。魔王になっているのは確実として確認しないと‼

 急いでステータスを開き内容を確認する



                             ☆


 HP 324592/324592  MP 336690/336690 SP9/10

 名前:コハク・リステナ・トワイライト 8歳 Lv.86 近接戦闘術Lv.82 魔法Lv.84

 種族:人間(魔王種)

 ATK:A9

 DEF:A6

 MAT:S1

 MDF:A9

 SPD:A2

 適正魔法:光、闇、火、水、風、雷、土、系統外

 スキル:真実の瞳(Un)、言語理解、アイテムボックス、魔法詠唱破棄、魔法威力強化、経験値入手増加、女神の加護、鑑定、MP自動回復、隠蔽、鍛冶師、細工師、気配察知、魔力感知、時間停止無効、苦痛耐性、精神的苦痛耐性、疾走、飛脚、ステータス偽装、インサニア(自動発動、解除不可、残り回数9/10)

 固有魔法:ラスト・ジャッジメント

 称号:《異世界からの転生者》《黄昏の魔王》《熊殺し》《竜殺し》《黄昏の空》

 状態:健康


                              ☆


「おっふ…」


 自分のステータスを確認して思わず変な声が出る

 この世界ではただの町民なら生涯でD5ぐらいのステータスになるらしい。

 あのドラゴンと戦う前の私のレベルは大体30ぐらいでステータスもそれに伴ってE4とかだったのに今は並の冒険者なら軽く捻れそうなステータスになってしまっている。ちなみに剣術は師匠(せんせい)から色々な近接戦闘を教え込まれたときに近接戦闘術に変化した。

 それにスキルにやっぱり《インサニア》が有る。残り回数9/10か…なるほど対価というのはこれの事か…

 てか、スキルで《真実の瞳》とか固有魔法が《ラスト・ジャッジメント》とか何処の厨二だよ…正直泣きたくなってきた…

 自分のステータス等に唖然としていると保健室の入り口からガタっという物音が聞こえて来た。

 音のした方を見るとレイン先生が驚いた顔をしてこちらを見ている。

 えっと…挨拶したほうが良いよね?


「あ…おはようございます…」


 気まずげに挨拶した瞬間私は先生に思いっ切り抱きしめられ衝撃と息苦しさでまた意識を手放した。




 さて、再び私が目を覚ましてから数十分現在の私は物凄く混乱状態にある。

 理由は今、私に見えている物だ。


「良い?…これからは…絶対に…危ない事を…しては…駄目…」

(本当に最初見た時は死んでいるんじゃないかと思って心臓が止まるかと思ったわ。治癒魔法が効いてくれたから少しほっとしたけどそのあと一ヶ月も目を覚まさなかったからもう駄目かと思ったわ。私を怖がらずに話しかけてくれる貴重な可愛い生徒を失うかと思うと気が気じゃなかったわ。本当に良かった。)


 こんな感じで先生の心の声?が常時見える(聞こえる?)感じなのだ。というか先生、心の声は結構饒舌ですね…

 更に頭を悩ませるのがこれだ。



                              ☆


 HP 315652/315652  MP 345648/345648 

 名前:レイン・カーフィン 20歳 Lv.89 近接戦闘術Lv.50 魔法Lv.88

 種族:人間

 ATK:S1

 DEF:A8

 MAT:S3

 MDF:A10

 SPD:A4

 適正魔法:治癒

 スキル:鉄面皮、治癒能力倍加、MP自動回復、遠隔治癒、致命傷の見極め、魔法詠唱破棄、見切り、鑑定、疾走、飛脚

 称号:《治癒術師》《癒し姫》《戦場を掛ける癒し手》《竜殺し》《魔物殺し》

 状態:健康


                             ☆



 明かにレイン先生のステータスが私の目に見えている。

 恐らくこれらの現象の原因は、新しくスキルで出ていた《真実の瞳》の所為だろう。

 相手の心の声やステータスが見える。多分他にも効果が有るんだろうけど現状この二つが厄介極まりない。ちなみに現在の私では制御不能らしく。このスキルを停止することが出来ない。てか、自分のスキルが自分で制御できないって問題じゃない?


「聞いて…るの?」

(考え事しているのも分かるけどちゃんと先生の話を聞いてくれないと怒っちゃうよ?)


 あ…しまった。色々と状況が変わって考え事していたのがバレてた…

 てか、先生…心の声の言い方が可愛いなぁ…


「あ、はい‼聞いてます‼これからは危ない事をしないように気を付けます」

「うん…それなら…良い…」

(お願いよ。先生と約束だからね)


 まぁ、多分無理だろうなぁっと思いながら先生に返事をしていると保健室のドアの方からバタバタと慌ただしく走ってくる音が聞こえて来た。


「レイン、コハクさんが起きたというのは本当ですか!?」


 大きな音を立てドアを開けようとする音と共に珍しく大きな声を出している師匠(せんせい)の声が聞こえる。一応診察中なので鍵を掛けていたのだ。


「イクス…少し…静かに…それと…ドアは…もっと…優しく…開けようとして。今…行くから…待ってて」

(まったく、彼女の目が覚めて嬉しいのは分かるけどもう少し静かにして‼此処は保健室よ)


 先生は師匠(せんせい)に返事をしながら席を立ちドアのカギを開けに行く。

 今、師匠(せんせい)が入ってきたらもれなく師匠(せんせい)のステータスを見ることになる。

 まぁ、師匠(せんせい)だし今更ステータスを見たところで化け物なのだから驚くことはないかな?

 呑気にそんな事を考えながら先生が入れてくれたハーブティーに口を着けているとレイン先生が師匠(せんせい)を連れて来た。

 そしてのステータスが目に入る。



                            ☆


 HP 342598/ 342598 MP 356712/356712 

 名前:イクス・ゴルデュフィス・ゲネディスト 20歳 Lv.120 近接戦闘術Lv.98 魔法Lv.99

 種族:人間

 ATK:SF1

 DEF:S5

 MAT:SF1

 MDF:S7

 SPD:S8

 適正魔法:闇、水、土

 スキル:MP自動回復、気配察知、魔力探知、索敵、魔法攻撃力倍加、魔法詠唱破棄、見切り、探究者、魔法並列使用、隠蔽、鑑定、疾走、飛脚

 称号:《闇の賢者》《探究者》《深淵を覗く者》《竜殺し》《魔物殺し》

 状態:健康


                             ☆ 



「ブフッ」


 えぇ…お茶を吹くのを堪えられませんでした。

 …やっぱり化け物だこの人

 てか、上限ってS以上が有ったのね…



挿絵(By みてみん)





今回はちょっとステータス等も再び乗せて頂きました。

スキル等はちょくちょく追加するかもしれません。

今回も挿絵を描いてくださったゆらぎ様ありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ