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目的達成♪

おはようございます。

前回は急にお休みしてしまい申し訳ありませんでした。

第227話投稿させて頂きます。

今回はエリス視点です。

ブックマーク・いいねありがとうございます。とても励みになります。

楽しんで頂ければ幸いです。

「この場に居る勇者の子達は初めましてだね♪僕の名前はエリス・ケール♪君たちの最大の敵だよん♪」


私の突然の登場に驚いている勇者と魔王軍の彼等に背を向けて目当ての相手に武器を構える。

武器を向けると第七の厄災チューベローズは私の事を覚えていたのか怒りと恐怖が綯い交ぜになった様な唸り声を上げて威嚇をしてくる。

どうやらあの結界内で肉塊の姿の時に痛めつけてやった事が相当に応えているらしく攻撃して来そうな雰囲気よりも逃げ出しそうな雰囲気の方が強い。


「あは♪負け犬の分際で一丁前に威嚇なんてしてくるなよ♪」


私が《チューベローズ》に向けてそう挑発してやると《チューベローズ》は戦う決意を決めたのか一声大きく遠吠えをするとどこにそんな余力が有ったのか全身に触手を追加で生やす。


「あは♪気色悪ぅ~♪もう少し見た目に気を遣えよ♪」


私の言葉に腹が立ったのか《チューベローズ》は怒りの咆哮を上げて恐らく無理をして生やしたであろう触手を私に向けて放ってくる。


「あは♪」


高速で放たれた触手に向かって馬鹿にした笑いを一つ放ち、一刀の元に全ての触手を切り伏せる。

私の事を憎らし気に睨む《チューベローズ》を挑発していると後方で誰かが誰かに話しかけている気配が伝わってくる。


「おい・・・わ・・・い・・・に・・・」


どうやら私がコイツの相手をしている内に撤退をするつもりの様だ。

本来なら第七の厄災(コイツ)が外に出てある程度弱った時点で彼らの役割は終わりなのでこのまま見逃しても良いのだがあの子の本気を引き出す為にもう一つ用事が有るので逃げられてしまっては困るので少しだけ彼らの足止めをすることにする。


「あは♪《錬成(アルケミージング)》」


トンと右足の靴裏に描かれている錬成陣を地面につけてやると彼等が逃げようとする方向の地面から高い壁がせり上がる。


「なにっ⁉」


私たちに背を向けて走り出そうとしていた彼等から驚きの声が上がる。


「おっと♪逃がさないよん♪」


私が驚いている彼等に気を取られている事を察したのか隙をついて逃げようとする《チューベローズ》に近付き横っ腹に蹴りを入れる。

蹴り飛ばされた状態からすぐに体制を立て直し触手と毒で攻撃をしてくる。


「う~ん♪そろそろ飽きて来たし、貰うもの貰って次に移ろうか♪」


飛んで来る毒と触手を避けながらそう呟くと私のその言葉が気に入らなかったのか《チューベローズ》は牙を剥き出しにして唸り声を上げ更に毒と触手を飛ばして来る。


「あは♪」


此方に向かってくる毒と触手を笑いを一つだけ残して駆け、すべての攻撃をわざとギリギリで回避し、《チューベローズ》との距離を一気に縮める。

《チューベローズ》は驚いた様な様子を見せるが直ぐに口を開き、私の事を嚙み砕こうとしてくる。


「あは♪そんな攻撃が効くかよ♪」


その言葉と同時に右足を頭に叩き込み《チューベローズ》の顔面を地面へとめり込ませる悔しそうに唸りながら尚も私に向けて攻撃してこようとする《チューベローズ》の手足を《ネメシス》で切り飛ばし動けない様にしてから踏みつけている足に力を込めて抑え込み口を開く。


「あは♪言っただろう?飽きてきたから君との戦いは終わらせるって♪大体、君程度に手古摺っていたら無能な働き者達が来ちゃうだろ?だからとっとと僕の糧になりなよ♪」


そう言って《ネメシス》を逆手に持ち、《チューベローズ》の胴体に向けて突き刺す。

《ネメシス》を突き刺すと《チューベローズ》は痛みからか地面に顔を押し付けられている状態にも拘らずじたばたと暴れ回る。

じたばたと諦め悪く暴れ回る《チューベローズ》に向けて私は《ネメシス》のスキルを発動させる。


「《アブゾーブ》♪」


私がスキルを発動させると《ネメシス》の黒がズズズと《チューベローズ》へと移って行き、《チューベローズ》を侵食していく。

《チューベローズ》には相当な痛みが走っているのか先程よりも強く暴れ出す。

暴れている間にも《チューベローズ》の体は《ネメシス》から流れでる黒にどんどん浸食されていき、とうとう全体が黒く染まる。


「グギャアアアアアアアアアア⁉⁉」


全体が黒く染まると《チューベローズ》は断末魔の絶叫を上げる。

《ネメシス》から染み出た黒がバキボキと嫌な音を鳴らしながら縮小して行き、《ネメシス》に戻って行く。


「あは♪ごちそうさま♪」


《ネメシス》に目当ての力が追加された事を確認してから《ネメシス》一振りし、呆然とした様子で此方を見ている彼らに剣を向ける。

どうやら壁を錬成した際に分断したらしくこちら側には暁の魔王と憤怒の魔王、光の勇者しか残っていない


「う~ん♪結構取り逃がしちゃったかぁ~♪まぁ、いいや♪さ♪邪魔者は消えたし今度は君達が僕とお話しして貰おうかな‼」


その言葉と共に地を蹴り未だに驚いた表情の光の勇者の首筋に向けて《ネメシス》を振るう。

《ネメシス》の漆黒の刃が光の勇者の男性にしては細い首を跳ね飛ばす寸前で巨大な双斧の片割れが私と光の勇者の間に入り、《ネメシス》を弾く


「ワト殿‼油断するな‼」


そう言って武器を構えながら私を睨む憤怒の魔王達を見ながら今回は楽しめそうだと私は口を三日月形に歪めながら密かに笑った。


此処までの読了ありがとうございました。

次回は和知の視点です。ごゆるりとお待ちいただければ幸いです。

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