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三度目のデート

おはようございます。

ブックマーク.評価ポイントありがとうございました。とても励みになります。

第168話投稿させて頂きます。

今回は和登視点になります。

楽しんで頂ければ幸いです。

 朝食を済ませ、着替えて来ると言っていたコハクを玄関で待つ。

 普段は出かける時には直ぐに出るのでどんな格好に着替えて来るのか楽しみだ。


「狗神君。待たせちゃってごめんね。お待たせ」

「いや、全然待って・・・ない・・・よ」


 待つこと数分で二階に上る階段から声が聞こえて来たので声の方を向きながら返事をすると彼女の格好を見て言葉が詰まってしまう。

 コハクは普段からワンピース等でスカート着用しているが今回の格好は長袖の白のトップスに紺色のジャンバースカート?と言われるスカートに髪をハーフアップにして俺のあげたペンダントを首から下げ右手には手袋をしている。

 思えば、コハクの髪も最初に会った時に比べると随分伸びたものだ・・・いや、素直な感想を言おう。マジで最高です本当にありがとうございました。


「えっと・・・なんか変だったかな・・・?」


 正直、コハクに見とれ一人脳内で騒いでいるとコハクが少し不安そうに聞いて来る。

 ・・・いかん。ほって置いてしまった

 思考をコハクに戻して彼女の目を見ながら素直な感想をオブラートに包み告げる。


「いや、良く似合ってるよ。正直、見とれてた」

「え、あ、そ、そう・・・ありがとう」


 普段、女の子に言わない事を言うとコハクは多少頬を赤く染めてお礼を言って来る。


「ちょっと、あの子なんで買った中で一番地味目な色合いのものを選んだのよ。もっと可愛い色が有ったでしょ」

「でも、レヴィさん。狗神先輩の受けは悪くないみたいだよ」

「あいつ、シンプル目な服装好きだからな・・・色も落ち着いてるのが尚良しだったんだろう」


 リビング側の方から何やら声が聞こえて来るがとりあえずスルーする。

 つか、何で乾は俺の好みの服装を知ってるんだよ・・・

 因みに戌夜やフェルはとっくの昔に家を出て街に繰り出しているので残っているのは乾達だ。


「じゃあ、行こうか?」

 乾達の会話を聞いているとコハクに声を掛けられたので彼女に続いて外に出る。

 玄関から出て乾達の視線から外れるとコハクが少しだけ言いづらそうに口を開く。


「えっとね。人が多いから手を繋いで行こうと思うんだけど良いかな?」

「もちろん」


 そう言って手袋をしていない左手を出してくるので速攻でその手を握り返事をするとコハクは嬉しそうに顔を綻ばせる。


「じゃあ、街に出かけよう」


 何時もと違う彼女の様子に内心どきどきしながら俺とコハクは手を繋ぎながら街に向かって歩き出した。


 街について少しして話しながら街中を歩いていると目の端に弓と的の描かれた看板が目に入り何時もの様にコハクに聞いてみる。


「コハク、アレは何だ?」

「ああ、あれは的当て屋だよ。この街に有る遊技場の一つで的に向かって20本の矢を射って的に当ててポイントが高ければ高い程良い景品がもらえるんだよ。狗神君達の世界で言うゲームセンターみたいな物だね。一回やってみる?」


 質問に答えてくれそのまま的当て屋に入る。


「らっしゃい。何人だい?」

「こんにちは、二人です。一回ずつでお願いします」

「一回ずつで銀貨2枚だ。部屋はA4のブースにどうぞ」


 ドアを開けると受付のおじさんにお金を払い。壁で区切られた射撃場の様な場所へ案内された。

 案内された場所は弓道で使う様な屋の的が魔法を使っているのか宙に浮いたり動いたりして様々な形で配置がされている。

 すげぇ・・・流石ファンタジー世界。


「くそ‼200点かよ‼おっちゃん‼もう一回‼」


 物珍しい光景にワクワクしながら的などを見ていると隣のブースで遊んでいたらしい子供が受付の男性にお金を渡し戻って来て再び挑戦を始める。


「じゃあ、先に私からやらせて貰うね」

 そう言って離される手を少しだけ残念に思いながら弓を握り真剣な顔つきになったコハクを眺める。

 立ち位置にたった途端に何かしらの仕掛けが発動したらしく的が次々と動き出す。

 コハクは動き出した的に向けて矢を射って行き次々に中心に当てて行く。

 ・・・成程、当たる位置に寄っても特典が変わるのか・・・中心に当たると100点で最大得点が2000点になるのか・・・

 そんな事を考えて居る間にもコハクはどんどん的に矢を当てて行く。

 このまま最高得点まで行くかという所で最後の一個の的が速い速度で左側から飛んで来て何故か反応が遅れたコハクの矢は的には当たらずに1900点でコハクのスコアは終わってしまった


「あ、残念。まぁ、左が見えなければこんな物か・・・」


 最後の方は何を言っていたのか分からなかったが少しだけ残念そうにしながら射撃場から出て来る。


「狗神君、お待たせ。次は君の番だよ。的の動きは毎回ランダムで変わるから頑張ってね」


 笑顔のコハクに促され、俺も射撃ブースに入る。

 ルールは分かったし、コハクに良い所も見せたいからね。ちょっとだけ本気出して頑張りますか‼

 そんな事を考えながら俺は弓を構えて動く的に向かって矢を放った。


此処までの読了ありがとうございました。

次回はそろそろ休暇から戦闘系に動く予定です。

ごゆるりとお待ち頂けたら幸いです。

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