S:92 食事後
朝の食事を終え、いったん部屋に戻って、教材の準備をする。セイルと空は別のクラスだが、この学年は同じ教科を時間を少しずつずらしているらしいので、持つ教材は同じだ。
セイルの準備を横目に見ながら、見様見真似で教材を詰め込む。
「さ、ソラ。行こうか」
「でも、時間まで結構あるだろ?」
「そう? 僕はいつもこれぐらいに行くけど……」
――これだから陽
よう
の者は……。
「じゃあセイルは先に行っててくれ。俺はちょっと寄るところがあるからな」
「え――」
「いろいろあんだよ。保健室に」
「ああ、そう」
そんな悲しそうな顔をするな、胸が痛むだろう。
「また明日、一緒に鍛錬しような」
空の言うように明日は闘技場ではなく訓練場が使える日なので――小耳にはさんだだけなので、定かではないが――、鍛錬なら空も乗り気でいけるものだ。
「――わかったよ。今日は一人で行くよ……」
「悪いな」
手でごめんと伝え、セイルも残念そうな顔をしていたがやがてやれやれといった表情になったので空としてもほっとする。
セイルが行ってくると部屋から出た後。空も荷物を背負って、保健室へ向かう。
「しょうがないから待ってろよ。アモス」
次回は月曜日、五月最初の投稿。




