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Link. ~すべての世界線がつながる物語~  作者: ヤマ
2:Third Life ----七つの罪
81/105

S:81 友の呼ぶ声

「少年!」


 巨漢は――セイルにルミラと呼ばれた人物は、その体、その翼と張るぐらいに綺麗な、純粋な笑顔をセイルに向けている。

 空がセイルの方を一瞥すると、セイルは喜びというよりかは驚きの方が強いように見えた。というか喜びはないようにさえ見える。


「セイル」


 静まり返ったその場に響かないように、けれどセイルにはしっかり聞こえるように聞いた。

 セイルののど越しが聞こえた。それが返事だと信じて続ける。


「知ってるのか」


 視線はルミラに向けながら、警戒は解かず、威嚇を続ける。それをルミラは気づいていないようにセイルだけを見る。空はそれに狂気すら感じてしまう。


「うん……」


 セイルも表情を硬くしていて、ルミラを見ている。

 額には汗がにじんでいる。それが鍛錬によってなされた汗なのか――今の表情に起因する汗なのか。


「少年、もしかしたら、俺のことを忘れてしまったか?」


 少しだけ、瞳の奥で揺らいだ気がした。

 それと同時にセイルが動き出す。――一瞬だけこちらを見た気がしたが、気のせいだろうか。


「い、え。覚えてますよ。忘れてるわけないでしょう」


 一歩。一歩。ルミラに対して歩を進める。


「僕を助けてくれた恩人なんですから」


「そうか。俺はうれしいよ。君とこうして会えるだなんて。どうだ? 学園生活には慣れたか?」


「ええ。あなたが助けてくれたこの命。人のために使うため、ここまで来れました。今が一番幸せです。英雄の集結しているこの学園には入れて、あなたにも会えて……」


 空はなんだか拍子抜けしてしまった。

 だって、二人の会話が親子のような。そう、まるで親子なのだ。

 近況を報告しあう、久しぶりに会った親子のような、穏やかな雰囲気が二人の間で醸し出されている。

 ――もしかしたら、空は警戒しすぎたのかもしれない。そうだ、きっとそうだ。相手は英雄なのだ。民間人を救ったのなら、それなり以上の良心を持ち合わせているはずだ。


「そうだ――ルミラさん。僕にも友達ができたんですよ」


「ほお。友達ができたのか。それは喜ばしいことだ! ――で、どんな友達なんだ? 少年の友達だ、きっといい奴なんだろうな」


 もしかして。


「その友達は――僕が勝手に思っていることですけど、あなたと同じ光を見た気がしました」


 ルミラは目を細めて、話を聞きいる。


「――まあ、言葉だけでも伝わらないですよね。って、僕の友達なら言うと思います」


「――。確かに、本質を見抜く力がある友人のようだな」


 セイルの言っている友達が空ならば、うれしいことだ。


「そうなんです。で、その友達が――」


 そして、空の予感は的中した。


「ユーシャ!!」


 セイルが空に向かって手を差し出した。

 こっちにこいよと呼ぶように。

友達といえば、最近リアルの友達に活動がばれました。

いっそ開き直って執筆していきますよろしくお願いします。

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