表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Link. ~すべての世界線がつながる物語~  作者: ヤマ
2:Third Life ----七つの罪
77/105

S:77 グリード=グレッダ

 スロスの身長よりも少し大きい扉を重そうに押すスロス。

 しかし、こちらの世界にも研究所があるのか。空も年齢が年齢だったために、進学とかは考えていなかったが、周りの高校生がそうであれば、ネットの世界にもそれが反映されるわけだ。そうすれば嫌でも目に入る。だからこそ、そういうシステムがこちらでも発達しているのだと思うと、少し感激だ。あのままの空ならば、一生体験しえないことだっただろうから。


「失礼するぞ」


 スロスが中をのぞいて一言断りを入れ、空に「入れ」と告げる。

 スロスの後をついていって、部屋に入っていった。

 ――そして空は驚く。それは、その人は、スロスが空の前にいるから見えなかった人影は。

 ――昨晩、出会ったあの男だったのだ。


「「あ」」


 部屋の中央と入り口近くで、間抜けた男の声が重なる。

 その後に。


「あー! お前、昨日の!」


「お前こそ! こんなところで何してんだ!」


「それは俺のセリフだ! 俺の胴体ぶち抜いて自分は失神で勝ち逃げしやがって!」


「うるせ! お前が間抜けなのが悪いんだよ!」


 スロスを間に挟んで、怒声や罵声が飛び交う。それは止まることを知らず、二人が息が切れるころには、顔を真っ赤にし、にらみつけあっていた。


「まあユーシャ。座れ」


「――――」


 腰を曲げてにらみながら用意されている二つの席の一つに座る。


「で、なんだよ。てか、なんでだよ! 何でこいつがこんなところに来るんだよ!」


「俺だってお前がいるなら来なかったよ! てか、来たくなかったよ!」


「お前ら、少し黙ってくれ」


 まさに鶴の一声。第三者による注意喚起がなされてからは、二人のやり取りはにらみつけあうことに落ち着いた。


「で、ようやく本題に戻れるわけだが、まずはユーシャ。昨日あの部屋で何があった」


「――。昨日せんせーと話した後、部屋に戻って、ふと、空を見上げていたら、目の前のこいつが空から部屋めがけて降ってきた」


「ハッ、黄昏てんじゃねえよ、乙女が」


「ああん!?」


「おおん!?」


「――――」


 スロスのため息、それから苦労が読み取れる。教師なので子供二人を扱う能力は高くない。


「ユーシャの状況は分かった。次はお前だ」


 スロスが話題をすっと変えてくれたおかげで、空はこれ以上不愉快な思いはしなさそうだ。

 ――そういえば、こいつの名前。何て言うんだろう。

 心の中で発したその発言は、次の瞬間に解答される。それはおおよそ空の予想しえないものだとしても。

 スロスは彼をこう呼んだ。


 ――グリード、と。

面白いなと感じてくれたら、

評価、ブックマークしてくれると嬉しいです!

「ここはこうしたほうがいいかも!」などの意見、感想も待っています!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ