S:66 怠惰の結果
「お前はそこで何をしているんだ?」
「ああ……? ――何でお前がここにいやがる」
「こいつらは私の生徒だ。状況を把握しきれていないが――生徒が地を這いつくばっているのを見ていて気持ちよくなる教師はいないだろう」
スロスの目は周りを見回して、一層鋭くなる。
男に憎しみでもあるのだろうか、男を射抜くようににらむ。
「それにこの遼棟は私の管理下だ。問題が起きればとんででも来るさ」
「なるほどね……で、俺が何したってんだ?」
「お前はまだそんな戯言を!」
スロスの怒りが募っていく中、男はスロスの方へ歩き始める。その様子にスロスは困惑こそしたが拒絶はしなかった。スロスとしても事情を知りたいのだろうか。それとも、ほかのつながりがあるのか。
「お前、これを見て、それが言えんのか」
「何を言っ――!?」
男は胴の傷をスロスに見せびらかすように背を伸ばし、胸を張る。
スロスは、倒れたソラとセイルを一瞥し、男に一言。
「――わかった、事情はこちらで聞く。セイル」
「はい」
地面に伏したまま返事をする。
「お前たちの対処には別のものを向かわせる。それまでにソラの意識が戻ったら、状況の説明をするように」
「分かりました」
「……すまなかったな」
スロスはその場にいたら、と悔しそうな表情をしたまま、壊れた部屋から男を連れて出て行った。
それから違う教師が部屋に訪れるまで、ソラが起きることはなかった。
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