第七話 魔獣の混乱
前回とうって変わって短いです。
戦闘描写??と呼べるのかすら微妙。
▽▽▽▽▽▽▽
Sideクロ
『生きてんだよ』
『会わなきゃいけない
守らなきゃいけない』
『もう恐くない』
とか、格好いいこといってた時期がありましたよ俺にも。
数分前とか言わないそこの君!!!!
いや、色々気持ちが高ぶって格好いい(?)セリフがついてでたけど…
お?あれって厨二発言!!??
現実的な話。
どうやったら倒せますかぁぁぁぁぁぁ!!??
やばいやばいやばいやばいやばいやばい‼
勢いと若干の厨二心で飛び出したけど。
全くのノープラン!!!!ご利用は計画に!!!!
でも、踏み出した足の跳躍力は一人前。
大蛇を飛び越すんじゃないか?くらいの勢い。
よーし‼このまま飛び越えて体勢整えよう。
俺ったら、あったま良い‼
ピタッ
あんれ〜〜??
俺の体は重力に逆らうのをやめ下に落ち始めた。
これってまさか、大蛇の真上垂直落下コース!!??
「あ、マジでヤバいかも。」
『シャァァァァァァァァァァァァァァァ‼!!!!!』
「お口オープンまっしぐらぁぁ」
下では待ってました♪と大小様々な牙が並んだ口が
長い舌を俺に巻き付けるようと伸ばしそのまま…………ヤバい‼
「くっそ、喰われてたまるかぁぁぁ‼」
もう、プランとか戦闘経験なんて皆無の俺に立てられるわけがない。ノープラン上等!!!!当たって砕けろ戦法じゃぁ‼
俺は潔く腹を決め(ヤケクソとも言う)四本足からの落下コースから頭を下にし一気に加速する。
今更だけど、自分が想像していた以上の高度だったみたい。
どんどん勢いが増していく、泣きそうになる涙腺に力を入れ
歯食い縛る。
「――――――!!!あづっ」
大蛇の牙が後数メートルになった瞬間、体が異常なほどの熱をもつ。し、しぬ。暑いぃぃぃぃ。
そして、激突。
痛みを覚悟して、俺は身を固くした。
キ――――――――――――――――――ン
「―――っ‼」
しかし、痛みの代わりに感じたのは、耳元で黒板を爪でこう………
とにかく背筋がゾクゾクするような音と視界一杯の光。
「……………?」
お?何とも……ない?
ドシャァァ
「………お、おお???」
そして、目の前には白目を向いた大蛇。
正直、普通のときより怖い。
訳はいまいち分からないがとりあえず喰われる事態は回避したようだ。
ほっ、安堵する。
ぐらっ
「おっ、とっと。」
その時、気が抜けたからなのか急に体を疲労感が襲う、一年間全く運動してない人間が死ぬ気でフルマラソンしたらこんな感じ?
すっげぇぇぇ辛い。
魔獣って疲労知らずじゃなかったっけ?
はぁ、息もしたくないなぁ。
「ほぉぉぉ。まさかここまでとは」
はーい。
今、"あ、居たんだ。"て真顔で思った挙手〜
遠慮しなくて良いよ☆
俺も忘れてたから‼!!!!!ドヤァ
「クロ………。」
心の中で高笑いしていると
何か一気に頼りなくなった師匠の声。
…………………あっ。
そういえば、師匠には心の声がばっちり聞こえてんだった。
つまり、師匠うんぬん話は師匠に筒抜け。
「あ〜……」
「まぁよい。
それより、クロ事件じゃ」
俺が、師匠への言葉を考えていると、何処の刑事さん?くらい
マジな顔と声と共に俺の後方に視線を向ける。
じ、事件!!??迷宮入りにしちゃ駄目?
振り返らなきゃ駄目?
まさか、またでっかいお客様!!??
そ、それとももうすでにこの世からおさらばした方!!??
「ふむ。
ある意味、この世界に存在してしまったという点ではそのどちらよりも不味いかもしれん。」
その上を行くものが俺の後ろに??
よ、よし。
いいじゃねぇが、大蛇に勝った今の俺に怖いものなどない!!!!
異常な疲労感と若干の恐怖でガクブルの足に鞭をうち振り返る。
「…………………」
四本足で良かったて今初めて思った、二本足だったら確実に倒れていただろう。
だって、もう会えないかもしれなかったんだ。
亜麻色の髪、驚きで丸くなった瞳は翡翠色。
砂がついて服はよごれているが。
間違いない。
目の前で呆然と俺を見つめているのは
【にんげん】
だった。
転生二日目にして、まさかの急展開です。
急展開、事件です。
魔獣、変態との遭遇。
混乱は続きます。