第二章 Ⅰ
――次の日――
朝、教室に入り自分の席に座ろうとすると、机の中から白い紙が覗いていた。
なんだこりゃ?
そう思って取り出してみる。
それは封筒だった。
……ハート型のシールで止められていた。
古典的すぎて逆に嫌な予感しかしない。
だがしかし、封筒を開けないわけにはいかないだろう。
僕は教室に彩花がいないことを確認してから、誰にも見られないようにコソコソと封筒の中身を取り出し、内容を確認した。
『桐生くんへ。今日の昼休み、体育館裏で待ってます❤』
予想通り差出人不明。
だが、果し状にしては字が綺麗すぎる。
……ラブレターと見て、ほぼ間違いないだろう。
困った。
非常に困った。
彩花に知られたら殺される。
無視するか?
いや、それはさすがに失礼か。
下手をすればこの手紙の差出人を傷つけてしまうかもしれない。
だがしかし……………
などと、意味の無い自問自答を繰り返した挙句、結局相手に会うことにした。
そして「付き合ってください」等と言われた場合は「僕には彼女がいる」ということを相手に伝え、丁重にお断りすることにした。
………………もちろん彩花にバレないようにである。
牧場サロです。
次話掲載日未定です。
部屋の片づけ等で忙しいので、次話以降の後書きをしばらくサボりま……お休みします。
よろしくお願いします。