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ネコでも分かる経済の話  作者: 駒田 朗(のらねこま)
第一期 おカネに関わる初歩的なお話
15/25

14)おカネを増やすとおカネの価値が下がるのか

(じいちゃん)


 インフレの原因について、間違った考えをする人が多い。曰く「おカネの量を増やすと、おカネが水増しされておカネの価値が下がるから、インフレを引き起こす」という。これはまったくのウソじゃ。インフレはおカネの価値が下がるから生じるのではない。インフレは市場での需要と供給の関係から生じるのじゃ。


(ねこ)


 おカネを増やすとおカネの価値が下がるんじゃないのかにゃ。


(じいちゃん)


 それは本質的に違う。仮におカネを発行して、それを国民にばらまいたとしよう。おカネを増やすとおカネの価値が下がるというなら、それだけでインフレになるはずじゃ。しかし、それらのおカネを国民がすべて貯蓄してしまえば、インフレはまったく起こらない。


 インフレは、あくまでも「市場における需要と供給」の関係で起きる。需要とは、人々が商品を欲しがる量のことで、供給とは、企業が生産する商品の量のことじゃ。商品を欲しがる人が大勢いると、企業の商品の生産が追いつかず、市場取引で商品の価格が上昇することでインフレが生じる。


 おカネの価値が下がるからインフレを引き起こすという考えは、間違いなんじゃ。


(ねこ)


 でも、インフレになれば、おカネの価値は下がるにゃ。だから、結局はおカネを増やすと水増しされて、おカネの価値が減ると言えるじゃないのかにゃ。


(じいちゃん)


 それは結果だけを見て判断しているにすぎない。「おカネを増やすと水増しされて価値が下がる」という考えがなぜ間違いかと言えば、市場におけるインフレのメカニズムをまったく無視しているからだ。そういう理解では、経済を正しく理解できなくなってしまう。例えば「おカネを増やすと経済活動が活性化する」という意味も理解できなくなる。おカネを増やすとおカネの価値が下がるだけだから、経済に何の影響も与えないことになるからだ。


 しかし、実際には、おカネを増やすと市場における需要が高まり、消費が増えて、企業の生産活動を刺激することになる。その過程でインフレが発生するのじゃ。


 仮におカネを増やしても、それ以上に経済が成長すれば、インフレはほとんど起きない。バブル期の日本がそれじゃ。バブルで不動産価格は上昇したが、一般物価は安定していた。


 あくまでも、インフレは「市場における需要と供給の関係」が決める。「インフレはおカネが水増しされるから生じる」という誤った理解をしていると、経済を正しく理解することができなくなるので、注意が必要なんじゃ。



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