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①俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます 一部一章 ~スカートめくりま扇と神様ヒロインのエロ修羅場!?編~  作者: ぺんぺん草のすけ


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第一駐屯地(8)

 その暴走事件を受けて、第五世代の実用に置いて、当然に使用する魔物組織からはアダム因子を除去しているという話なのであるが、実際に、どこまで除去できているのか分かったものではなかった

 そんなエメラルダの考えによって第六は、他の門に比べると、断然、魔装騎兵の数が少なかったのである。

 しかも、その少ない魔装騎兵たちが、全て今、門外の駐屯地に出向いてしまっているのだ。

 ――さてさて……どうしたモノか……

 守備兵だけで処理するとなると、少々骨が折れるのだ……

 ――だって、魔装装甲で体を覆ってないから下手に人魔をブスリとやると返り血を浴びちゃうんだよな……


 困り果てたギリー隊長の前では、大あくびをする青年が一人。

 ――あっ! いたよ! 魔装騎兵が!

 そう、目の前のヨークは神民学校を卒業したての神民兵なのだ。

 まだ、実践訓練を行う魔装騎兵養成学校には通ってはいないが、一応、魔装装甲の融合加工手術は受けているのだ。

 だがたかが人魔一匹。なんちゃっての魔装騎兵で十分!

 ということで、ヨークに命令した。

「ヨーク、配属そうそう悪いが、今、出動できる魔装騎兵はお前だけだ。頼めるか」


 えっ? これって俺の初任務! ここでビシっと決めれば、出世街道間違いなし!

 ヨーク隊長! 隊長閣下!

 いやぁ~ 俺、モテちゃうよ! 困ったなぁ~

 ということで、デレデレとするヨークは、

「人魔ごとき軽いものです。俺に任せてください!」


 そんなヨークは、宿舎内の守備兵たちと共に現場へと急行した。

 しかし、到着したヨークたちを出向かえたのは、魔血を撒き散らし倒れている人魔の亡骸であったのだ。

 それを見たヨークは言葉を失う。

「なんだ……これは……」


 死体というには程遠い。

 それは、なにか獣のようなものにでも食い荒らさた後のように原型をとどめない肉の塊だったのだ。

 辺り一面に飛び散る肉とおびただしい魔血。四肢が引きちぎられた体からは、破れた内臓が引きずり出されて食い荒らされていた。

 そんな中、唯一まともに見ることができるのが人魔の頭。

 そんな頭が体から離れポツンとボールの如く転がっていたのだ。

 おそらく、その面影から生前はかなりの美人だったのだろう。

 長い髪が風に吹かれてたなびいていた。

 もうそれは人魔と分かっていても同情を禁じ得ないほど凄惨な状況だったのだ。


「神民兵さま……これは、魔物の仕業ですかね?」

 ちぎれた死肉をつまみ上げながら一人の守備兵が死体の様子を嫌そうに観察していた。

 だが、一方、ヨークは腑に落ちない様子。

「オイオイ……本当に魔物の仕業っていうのかよ?」

 というのも、どう見てもおかしいのだ。

「なら、なぜ頭が残っているんだ?」


 そう、魔物は生気が多く宿る人間の脳と心臓を好んで食べるのだ。

 取り込んだ生気によって魔人へと進化すると言われているのである。

 魔物が襲ったというのなら、まず、脳と心臓が食い荒らされていなければいけないのだ。

 それがどうだ……

 確かに目の前の死体は、やわらかい内臓はさんざんに食い荒らされている。

 だが、頭蓋で固い頭はきれいなまま残されているのだ。

 ありえない……

 魔物じゃない……なら、獣か?

 いや、獣が人魔を襲うなんてことは考えにくい。

 そう、人魔症を患った肉は、腐ったような匂いを発するのだ。

 とても食えたものではない。

 なら……なんだというんだ……


 そんなヨークの周りでは、別の守備兵たちが周囲の人間に声をかけはじめていた。

「おーい。ケガをしたものはいないか?」

 そう、人魔症の感染を防ぐために、人魔に襲われた者や、返り血を浴びた者がいないかを調べ始めていたのだ。


 そんな中、守備兵たちは豚舎横の木陰にうずくまる一人の女性を見つけた。

 全身に返り血を浴びた女性は膝を抱えガタガタと震えている。

 そして、さきほどから何やらブツブツとつぶやき続けているのだ。


 守備兵たちが「何を見たんだ!」「魔物はどこに行ったんだ!」とかわるがわる声をかけても、女は膝に顔をうずめて首を振るばかり。

 見かねた守備兵が女を押さえつけて無理やり腕を引きずり出しはじめた。

「いやぁァァあ! アタイは人魔じゃない! 人魔じゃない!」

「そんなに魔血をかぶって人魔症に感染していないわけないだろうが!」

「アタイは半魔だから……人魔症に感染しないんだよ」

 そう、その女の頭にはネコミミが生えていたのだ。

「半魔なら、黙って人間様に従えって言うんだよ!」

「もういい! 半魔なんだろ! もう検査なしで人魔収容所に放り込んでしまえ!」

 女を掴む守備兵たちの腕にいっそう力がこもっていく。


 そんな女性に歩み寄っていくヨーク。

「やめろ! 半魔といえども女性には優しく接しろ!」

 ヨークは新入りといえども身分は神民、しかも、神民兵さまである。

 一般国民の身分である守備兵たちは、とっさに引き下がって膝を折るのだ。


 猫のように美しい目を涙で潤ましながら女はヨークを見上げていた。

 一瞬、言葉を失うヨーク。

 ――オイオイ……この女、マジで半魔女なのか……


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