表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
①俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます 一部一章 ~スカートめくりま扇と神様ヒロインのエロ修羅場!?編~  作者: ぺんぺん草のすけ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/142

鑑定の神はおばあちゃん?(1)

 第一の門へ向かうタカトたち。

 荷馬車は、城壁から少し離れた、小汚い一般街をガタゴトと進んでいた。

 

「ヨークの兄ちゃん、なんでこんな遠回りすんだよ!」

 不満げにタカトが声をかける。軍馬の上を鼻歌まじりで先導するヨークに向かって。

 

 融合国の街並みは、中央の神民街を核にして構成されていた。

 神民街をぐるりと取り囲む城壁が、その外側に広がる一般街との境界線。

 城壁には八つの出入り口があり、それぞれに“騎士の門”が設けられている。まるで時計の文字盤のように。


 タカトたちが出てきたのは、第六の門。向かうのは反対側の第一の門。

 時計にたとえるなら、7時から12時への移動にあたる。

 本来なら、最短距離は神民街を突き抜けるルートだが──

 当然、通行手形のない一般国民のタカトとビン子に、それは許されない。

 ただし、エメラルダ神民であるヨークが引率すれば可能なはずだ。

 なのに、彼はそれをせず、なぜか街の外れの遠回りルートを進んでいた。

 

 一般街は中心の神民街から外れるほどにガラが悪くなる。

 無論、その町並みも離れるに従いどんどんと怪しくなっていく。

 いまタカトたちが進む道は、石畳がほとんどはげ落ちたボロボロの道。

 周りの家々も壁が崩れていたり、屋根がはがれていたりとさんざんなのである。

 そのため、普通の神民は一般街の外れなど嫌悪して近づかない。

 いや、すでに人の住むところとして認識すらしていないのだ。

 

 だが、ヨークは違った。

 ヨークは鼻歌交じりに馬を走らせながら、行き交う人々に手を振る。

 貧乏そうに鼻水を垂らす子供たちも、気さくに話しかけてくる。

 

「兄ちゃん! 今日もメルアのところか!」

 馬を止め、ヨークは照れくさそうに頭を掻いた。

「ああ、今日はメッチャ楽な仕事だから、早く終わるかもな!」


「兄ちゃんも好きだな!」

「あたぼうよ!」

「よっ! このエロ兄貴!」

 顔を真っ赤にしてヨークが大声で叫ぶ。

「バカか! 好きなのはメルアだ、メルア!」

 子供たちは腰を前後に揺らしながらからかい、

「兄ちゃんが好きなのはメルアのケツだろwwwケーツwww」

「こらぁ! ガキども! そういうのは大人になってから言え!」

 馬上で拳を振り上げるヨークに、子供たちは笑いながら走り去った。

「やべぇwwwエロエロ大王が怒ったぁwww逃げろおwww」


 どうやら、ヨークはこの小汚い街に、よほど顔なじみが多いのだろう。

 というか、ココにもいたよエロエロ大王!


 ふと、荷馬車の少し前を歩く、親子とおぼしき犬たちの姿。

 母犬と思われる大きな犬は、片足を引きずるように歩いていた。

 どうやら、昔に折れた足が治らないままくっついてしまったらしい。


 痩せ細った体に浮き出た肋骨。何日も食べていないのだろう。

 それでも、小さな子犬は元気そうに母犬の周りを跳ね回る。

 その元気さが、かえって空々しいほどに──


 やがて母犬が立ち止まると、子犬が心配そうに見上げる。

 母犬は鼻先で子犬をペロリと舐めると、また、ぎこちなく歩き出した。


 その時、犬たちの歩く道と垂直に交わる細い路地から、少年のぼやき声が聞こえた。


「なんで俺が怒られなきゃなんねーんだよ……」


 ポケットに手を突っ込み、うつむいたまま歩いてくる。視線は定まらない。

 

「あの半魔女がギャーギャー騒いだから、鶏蜘蛛とか人魔が来たんだろ……」


 ──その声と姿は、あのベッツ。

 その姿は、今朝ゴミ箱をかぶって逃げ回っていたベッツ。

 父親のモンガに救出され、こってり絞られた後、ようやく解放されたばかりだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ